make up、make up for、make for…この違い知ってる?makeを使った9つの表現

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“make”という単語を見たときに、「作る」「創造する」といった意味を思い浮かべる人は多いでしょう。根幹的な意味はそれで間違いありませんが、実は“make”は非常に意味が多く、使われ方もさまざまです。特にforやupといった前置詞や副詞と組み合わせて使われることが多く、それぞれ意味も異なります。今回はそんな、“make”を使った多様な表現をご紹介していきます。

意味がたくさん!文脈によって使い分けよう

最初にご紹介するのは“make up”、“make out”、そして“make of”の3つです。この3つのフレーズはいろいろな意味があるため、何を表しているのか文脈から判断する必要があります。

make up:「化粧をする」だけではない!

「メイクアップ」と日本語にもなっている通り、“make up”には「化粧をする」という意味があります。しかし、それだけではなく「作り話をする」「埋め合わせをする」「決心をする」「仲直りする」「作成する」といった意味もあります。

例文

Andy tried to make things up to convince his mother.(アンディは母親を説得するために作り話をしようとした。) 

I am sorry I promise you that I will make up for that.(ごめんなさい、必ず埋め合わせすると約束します。)

Cathy finally made up her mind to go abroad to study.(キャシーはついに留学をする決心をした。)

Jake and Sarah finally made up after a big fight.(ジェイクとサラは大喧嘩のあとようやく仲直りした。)

I will make up the list of our new customers. (新規顧客のリストを作成しておきます。)

make out:スラングに注意 

“make out”は「成功する」、「理解する」という意味があります。しかし、後ろに“with+人”を伴うとスラングでは「~といちゃいちゃする」という意味にもなります。そのため、ビジネスシーンなどで使用するときには使い方に注意が必要です。

例文

Jenny is making out in her new job.(ジェニーは新しい仕事でうまくやっている)

She couldn’t make out what her mother said.(彼女は母親が言ったことが理解できなかった。)

Kevin was making out with Michelle after the party.(ケビンはパーティーのあとミシェルといちゃついていた。)

make of:~から作る、理解する

ofの後ろに素材の名前を置くと、「~から作る」という意味になります。同じような意味として“make from”もありますが、“make of”は見た目から何の素材を使っているのかわかるときに使うのに対し、“make from”は元の原材料から姿を変えて作られたものに対して使います。そして、“make of”のもうひとつの重要な意味としては「理解する」「解釈する」もあります。

例文

This chair is made of wood.(このイスは木でできている。)

I don’t know what to make of her behavior.(彼女の行動についてどう理解すればいいのかわからない。)

元々のニュアンスを残すフレーズ

“make”の持つ、「作る」「創造する」といったニュアンスを含んだままのフレーズもあります。“make up for”、“make into”、“make over”などがそれにあたります。

make up for:埋め合わせをする、補う

何かうまくいかなかったとき、損失を出してしまったときなどに謝罪の気持ちを示すためによく使われるフレーズです。

例文

I am sorry to come late! Let me make up for it! (遅れちゃってごめん!埋め合わせさせて!)

make into:~に作り変える、~に仕立てる

あるものを別のものに作り変える、別の形のものに作り変える、といった意味を持つのが“make into~”です。“make A into B”と、他の単語と組み合わせることで「AをBに作り変える、仕立てる」を表現できます。

例文

Mary made her spare room into a walk-in closet.(メアリーは空き部屋をウォークインクローゼットにした。)

make over:~に作り直す、譲渡する

“make over”にも、「あるものを作り変える」といった意味合いがありますが、特に人の見た目に関してより魅力的に見えるように変えるときに使われることが多いです。また、何かの権利を公的に譲渡するときにも使われます。

例文

She made over her brother by changing his hairstyle.(彼女は弟の髪形を変えて大変身させた。)

Jonh decided to make over to his son most of his assets.(ジョンは資産のほとんどを息子に譲渡することを決めた。)

こんなフレーズもある!バラエティ豊かな表現

前述の通り、“make”はさまざまな意味を持つ単語です。そのため、“make”を使った表現の中には意外な意味を持つフレーズもあります。最後に、その中のいくつかをご紹介します。

make for:~の方向に向かって進む

“for”のあとに場所や目的地を示す単語を伴い、そこに向かって進むという意味を表します。

例文

They started to make for an exit.(彼らは出口に向かって進みだした。)

This bus is making for California.(このバスはカリフォルニアに向かっている。)

make off:逃げ去る

本来は「作る」という意味を持つ“make”ですが、“off”と一緒に使われると「逃げ去る」という意味になります。また、うしろに“with+A”が続くと「Aを奪い去る」という意味にもなります。

例文

The thief made off soon after he saw a policeman.(泥棒は警察官を見るや否や逃げ出した。)

He tried to make off with jewelry.(彼は宝石を奪い去ろうとした。)

make out to be:~と信じさせる、見せかける

“make”は「AにBをさせる」という、使役動詞としても使われます。そこから派生して、“make out to be”で「~と信じさせる」「~と見せかける」を表すこともできます。

例文

He made himself out to be a kind person.(彼は彼自身を親切な人と見せかけた。)

まとめ

今回は“make”を使った表現をいろいろとご紹介してきました。もともと多義語であり、いろいろな意味を持つためそれを使ったフレーズにもさまざまなバラエティがあります。ちょっとした表現の違いを知っておくと、実際の英会話の中で見聞きしたときにスムーズに理解ができますよ。また、自分が英語を話すときにも役立つでしょう。

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