皆さんは「相関接続詞(correlative conjunction)」という言葉を聞かれたことがありますか?この言葉を聞いたことがなくとも、「not only A but also B(AばかりではなくB)」という決まった形のフレーズを受験で覚えた記憶はあるという方もいらっしゃると思います。こういった「接続詞と他の語」がペアになって、決まった意味を作るフレーズはいくつか存在し、TOEICなどのテストでもよく出題されます。今回はそんな「相関接続詞」をご紹介したいと思います。
必ず知っておきたい4つの「相関接続詞」
相関接続詞は、「not only A but also B」という決まった形で訳し方も決まっているようなフレーズのことを指します。相関接続詞のこういった存在を知らないと、うまく訳せず意味がわからない文章がでてきてしまうので、英語学習者なら必ず知っておきたいものです。まずは特によく出る相関接続詞たちをご紹介したいと思います。
both A and B:AもBも両方とも
Both the manager and the assistant attended the meeting.(マネージャーとアシスタントの両方が会議に出席した。)
I enjoy both reading and writing in my free time.(私は自由時間に読んだり書いたり両方とも楽しみます。)
「both A and B」で「AもBも両方」という意味になります。長文の読解などをしているときには、「both」という単語をみたら、「and」を探してみると、AとBの存在が浮き出て見えてくるかもしれません。この際気をつけたいのは、「A」と「B」は文法的に対等であるということです。
1つ目の例文であれば、「the manager」と「the assistant」という同じ「人」を意味する名詞になっていますし、2つ目の例文であれば「reading(読むこと)」と「writing(書くこと)」という形の同じ「動名詞(〜すること)」がAとBに 使われています 。
either A or B:「AかBかのどちらか」
You can either call me or send me an email.(私に電話するか、メールを送ってくれたらいいです。)
Either the cat or the dog is going to win the competition.(猫か犬のどちらかが競技に勝つでしょう。)
「either」はどちらかという意味の単語ですが、「either A or B」の形で「AかBかのどちらか」という意味になります。先程と同じく、「A」と「B」には、文法的に対等なものが置かれます。1つ目の例文の場合は「call me」と「send me an email」という「V+O(動詞+目的語)」の形が置かれていますし、2つ目の例文では「the cat」と「the dog」という動物の名詞が置かれています。また2つ目の例文のように、主語の部分に「either A or B」が来ることもあれば、1つ目の例文のように、動詞の前に「either」が置かれることもありますよ。
neither A nor B:「AでもBでもない」
Neither the book nor the movie was interesting to me.(本も映画も私にとっては面白くなかった。)
She likes neither coffee nor tea.(彼女はコーヒーも紅茶も好きではない。)
「neither」は「どちらでもない」という意味の単語で、「neither A nor B」で「AでもBでもない」という意味になります。上記2つの文のように、「neither A nor B」が「主語」の部分にくることもあれば、目的語の部分にも置かれることがあります。「A」と「B」には、文法的に対等なものが置かれます。
注意したいところは、neitherには既に「どちらでもない」という否定の意味が含まれるため、「She does not like」というように否定文にする必要はない点です。反対に「neither A nor B」を見たら「〜ではない」と否定文として訳すのを忘れないようにしましょう。
not only A but also B:「AだけではなくBもまた」
He is not only a talented musician but also a skilled painter.(彼は才能 がある音楽家 だけでなく、優れた画家でもある。)
The restaurant offers not only delicious food but also excellent service.(そのレストランは美味しい料理だけではなく、素晴らしいサービスも提供している。)
「not only A but also B」で「AだけではなくBもまた」という意味になります。とても長いのですが、「not only」を見つけたら「but」がないかを探してみましょう。「also」はしばしば省略されますので、注意してください。
この「not only A but also B」の形の場合、AよりはBに重点をおいて話している意味合いがあります。2つ目の文章の場合も、「美味しい料理」より「素晴らしいサービス」があることを特に伝えたいという気持ちがあると言えるでしょう。
相関接続詞で気をつけたい「主語と動詞の一致」
テストなどでよく出る上記の相関接続詞ですが、使い方で気をつけたいのが「主語と動詞の一致」です。例文で説明しましょう。
「Both A and B」の後ろの動詞は複数形を受ける
Both Sarah and John are coming to the party.(サラとジョンの両方がパーティーに来ます。)
この文の場合、主語は「Both A and B」ですが、AもBも主語に含まれるため、後ろの動詞は、複数を受けた「are」になります。Johnが前にあるので動詞を「is」にすると間違いなので注意しましょう。
「Either A or B」「Neither A nor B」「Not only A but also B」はBが主語
Either my sister or I am cooking dinner tonight.(妹か私のどちらかが今夜夕飯を作る。)
Neither my brother nor my sister was interested in the movie.(私の兄と妹のどちらもその映画に興味はなかった。)
Not only my sister but also my brother enjoys playing soccer.(私の妹だけでなく、兄もサッカーを楽しんでいます。)
「Either A or B」「Neither A nor B」「Not only A but also B」の場合、後ろに来る動詞は、動詞に近い方の「B」に影響を受けます。
1個目の例文の場合、Bは「I」であるため、動詞は「am」となっています。
2個目の例文のBは「my sister」なので「was」、2個目の例文のBは「my brother」にあたるため、動詞に三単現のsがついて「enjoys」となるわけです。動詞の前に「AとB」があるからといって、動詞は複数形の形を取ると、文法的には間違いですので注意しましょう。(カジュアルな場面では間違えて使われることもあります。)
その他の相関接続詞
テストなどで最もよく問われる相関接続詞は先程述べた4つですが、相関接続詞はその他にも存在します。中には「これも相関接続詞だったのか」と思うものもあるでしょう。そんな相関接続詞たちを少し紹介します。
whether A or B:「AかBかどちらか」
We need to find out whether it will rain or shine tomorrow.(明日雨が降るのか晴れるのかを確認する必要があります。)
「whether A or B」で「AかBかどちらか」という意味があります。AとBは同じ形であるべきですが、例文のように省略されることも多々あります。例文では「whether it will rain or it will shine」となるところ、shineの前の「it will」が省略されていますね。
rather A than B:「BよりむしろA」
I would rather read a book than watch TV.(テレビを見るよりも、本を読みたい。)
「rather」は「どちらかといえば」「それよりも」という意味の副詞ですが、「rather A than B」の形で「BよりむしろA」という意味になります。例文の場合、Aは「read a book」でBが「watch TV」ですね。
scarcely 〜 when…:〜するやいなや…
He had scarcely seen me when he went out.(彼は僕の姿を見るやいなや出ていった。)
「scarcely」はそもそも、「ほとんど〜ない」というnotより弱い否定の意味をもつ副詞です。「scarcely 〜 when…」の形になると、直訳は「…した時、ほとんど〜していなかった」となりますが、意訳すると「〜するやいなや…」という意味になります。例文の場合も、「彼が出ていった時、ほとんど私を見ていなかった」というのが直訳なのですが、意訳すると「私の姿をみたらすぐに、彼は出ていった」となるわけです。また、同じ意味・用法のものに、「hardly 〜 when(〜するやいなや)」や「scarcely 〜 before(〜するやいなや)」などもありますよ。
no sooner 〜 than…:「〜するとすぐに…」
He had no sooner arrived than he fell sick.(彼は到着するやいなや病気になった。)
No sooner had he arrived than he fell sick.(倒置文)(彼は到着するやいなや病気になった。)
「no sooner 〜 than…」は「〜するとすぐに…」という意味の英語表現です。先程の「scarcely 〜 when(〜するやいなや)」や「hardly 〜 when(〜するやいなや)」でも言えることですが、これらの相関接続詞文は、文語でしばしば倒置が起こります。(話しことばでは稀)
倒置とは、文の中の何かの語を強調したい時に起こる表現で、特に否定語が倒置されることがよくあります。例文の場合、1つ目の例文は倒置が起こっていない形で、2つ目は否定語の「No sooner」に倒置が起こった形になります。
倒置が起こると、強調したい否定語の「No sooner」が先に文頭で表現され、そのうしろは「疑問文の形」になるというルールがあります。そのため、「No sooner」の後ろは「had he arrived」という疑問文の語順になっているのです。
Pop Quiz :( )内の単語を適切な形にしてください。
(1) 私の妹も兄もどちらも辛い食べ物が好きではない。
Neither my sister nor my brother(like)spicy food.
(2) 太陽と月の両方が私達の惑星にとって重要です。
Both the sun and the moon (be) important for our planet.
(3) 兄だけでなく、妹もサッカーをするのが好きです。
Not only my brother but also my sister (love) playing soccer.
(4) ジョンかケンのどちらかがパーティーに来ます。
Either John or Ken (be) coming to the party.
答え:(1)likes (2)are (3)loves(4)is
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