英語学習にとって、「めんどくさい」は最大の敵の一つ。疲れて「明日でいいや」と言っているうちにいつの間にかやらなくなってしまう、ということになりかねません。しかし、最近では脳の研究が進み、「めんどくさい」と感じるときの脳の働きがわかっています。学習法を工夫することで、面倒だという思いを解消することができるかもしれません。日々の「めんどくさい」を克服するための、いくつかのアイデアをご紹介します。
なぜ「めんどくさい」と思ってしまうのか?
「めんどくさい」と思うのは自分が怠け者だから、と考えているかもしれませんが、実はそれは、自分を守るための脳の必然的な活動だとしたら?勉強も運動も、脳が体の各部に指令を出すことで成り立っていますが、エネルギーが大量に消費されそうだとなると、生命維持活動を優先するため、脳がその消費を制限してしまいます。人気の書籍『めんどくさいが消える脳の使い方』(菅原洋平著)などを参考に、脳の仕組みについて考えてみましょう。
脳には「伝わりやすい命令」と「伝わりにくい命令」がある
脳の中ではたくさんの情報が処理されているため、「英語が話せるようになりたい」といった漠然とした思いだけでは、うまく対応できません。「このページの単語を〇個覚える」といったように具体的な命令を出したほうが、反応がよくなります。
脳は新しいことを考えるのが苦手
新しいこと、知らないことをやろうとすると、その分多くのエネルギーを必要とすることになり、安全のために脳が活動を制限します。そのため、「めんどくさい」「やりたくない」という気持ちが浮かんでしまうことになります。
脳は予測しやすいことが好き
次に何をすればいいか、どう進めていけばいいかがわかっていると、脳は過去の記憶をもとに最小限のエネルギーで活動することができるため、「めんどくさい」という気持ちが起こりにくくなります。
脳はマルチタスクをこなさない
「いっぺんにたくさんのことを勉強すれば効率が上がるのでは」と思いがちですが、脳は「一度にひとつのことしかやれない」ということがわかっています。同時にやっているように思っても、実は脳が頻繁にタスクを切り替えているだけで、その分多くのエネルギーを消費してしまいます。「めんどくさい」と感じないためには、一つひとつの作業を着実にこなしていくことが大切です。
こういった脳の特性を生かせば、「めんどくさい」と感じることなく英語学習を続けていくことができるかもしれません。例えば、次にご紹介する方法を実践してみましょう。
脳にわかりやすい命令を出してあげよう
日々のタスクを具体的に決めると、脳がそれを「わかりやすい命令」と受け止め、エネルギー効率よく活動できるようになります。自分を励ましてあげるための英語メッセージもご紹介します。
「単語をできるだけたくさん覚える」⇒「単語アプリを1日1セクション進める」
単語アプリはたいてい、1日でこなしやすい短いセクションに分かれています。「先に進めば進むほどいい」と思わず、「1日に1セクション」といったように決めて実行しましょう。
「毎日オンライン英会話をやる」⇒「お気に入りの先生を決め、次は教材のこのページをやる」
何をするのか具体的に決めておくと、脳は安心して活動できます。必ずできるとわかっている範囲で、できるだけ細かく予定を立てておきましょう。
Do what you can.
(できることをやる)
what you canで「できること」となります。迷いそうになったら、自分にこう声をかけましょう。
作業に連続性を持たせよう
新しいことに次から次へと手をつけるのではなく、前に覚えたことを取り入れたり、次にやることを決めておいたりすると、その分脳が効率的に働くようになります。
「単語、リーディング、リスニングを別々にやる」⇒「一つの物語で学ぶ」
音声付きのリーディング教材を選び、単語チェック、ストーリーを読む、リスニングするといった学習を連続的に行います。すでに記憶したことを利用することで、脳がよりスムーズに働きます。
「復習して終わり」⇒「次の教材をざっと見ておく」
しっかり予習するのではなく、例えばオンラインレッスンで教材の次のページにざっと目を通しておくだけで、脳が予測を立てやすくなり、ラクな気持ちで取り組めるようになります。
Learn what I know.
(知っていることを学ぶ)
「より深く学ぶ」という場面でよく使われますが、「すでに知っていることを学ぶ」という意味でも使えます。
決めたことを一つずつやろう
「一度に一つのことだけをやる」。これを実行するだけで、脳が活動しやすくなり、効率的に学習できます。
「寝る前にまとめて学習」⇒「勉強時間を分散させる」
通勤電車の中で単語を覚え、昼休みにリーディングをして、寝る前にリスニングするといったように、間隔を空けて一つずつ取り組むようにします。さらにそれを習慣化することでより安心して学習できるようになり、「めんどくさい」が消えていきます。
「単語や文法を覚えないと話せない」⇒「少し覚えたら使ってみる」
十分に準備をしてからでないと実行できないと思いがちですが、それでは脳に余計な負担がかかってしまうかもしれません。身に付けたことを少しずつ実行するほうが、ラクに活動できます。
One thing at a time.
(一度に一つずつ)
at a timeで「一度」。Step by step.(一歩ずつ)など、英語圏にも一つずつ、少しずつやるのがいいという発想があります。
運動やごほうびなど、環境を充実させよう
体を動かして血流をよくすると、脳の働きも改善されます。また、「勉強の後にごほうびが待っている」と思うと、脳がそのごほうびを目指して働くようになります。学習以外の部分も上手に生かして、「めんどくさい」を解消しましょう。
「座ったままで勉強に集中」⇒「30分に1回立ち上がる」
軽いエクササイズができるとよいのですが、30分に1回立ち上がるだけでも、体中の血流がよくなることが期待されます。
「勉強したら仕事しよう」⇒「勉強したらビールだ」
1日の学習目標を達成したら、いつもはがまんしているビールを飲んでいいことにすると、脳がその「ごほうび」に向けて活動するようになります。ケーキを食べる、映画を見るなど、自分にとってうれしいこと、楽しいことであれば、なんでもかまいません。
Hard work pays off.
(努力は報われる)
pay offは「利益がもたらされる、報われる」という意味。具体的にどのように報われるのかイメージしながら唱えてみましょう。
「めんどくさい」を英語で表現する方法は、下記で確認してください。
参考:「めんどくさい」って英語でなんていう?「洗濯するのめんどくさい」や「あいつめんどくさい」などシーン別で言い換える英語表現
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