【前編】TOEICテスト対策&受験+オンライン英会話=欲しかった英語力が手に入る!!/濱﨑潤之輔さん

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HUMMER(ハマー)の愛称でもおなじみの濱﨑潤之輔さんは、TOEICテストの990点満点保持者であるだけでなく、過去5年間一度も休むことなくTOEICテストを受け続け、内容と出題傾向を熟知するTOEICテスト対策のエキスパートだ。そんな濱﨑さんだがTOEICを初受験したのはわずか8年前、2006年10月のこと。一体どんな勉強をして満点を獲得するに至ったのか? そして、TOEICテスト対策と平行して会話力を培うツールとして長年続けているレアジョブ英会話の活用法とは? さらには、TOEIC学習者が陥りやすい間違った学習法とは? 地道にひたむきな努力を続けてきた彼だからこそ語ることのできる、説得力のある話をあますところなく披露してもらった。

初受験のきっかけは「ハートで感じる英文法」と知人からのアドバイス

Q:まずは英語との出合いを教えてください。

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大学は政治経済学部でしたので、まったく英語を使う機会はありませんでした。英会話スクールに行って学ぼうというような興味を持ったことも一切ありませんでしたし、外国人の方と面と向かって話すような機会もなかったです。もちろん大学受験のための英語は勉強しましたが、受験が終わってからは長い間、ほとんど英語には触れていませんでした。

大学卒業してからは証券マンになり、その後は学習塾の社員として国語をメインにずっと教えていました。「自分でもやれるんじゃないかな」と、2004年に独立して学習塾を経営し始めてから2年が経過したころのことです。当時は立場的には塾長だったのですが、資格らしい資格は何一つ持っていなかった。それで、好きだった世界史の知識を生かそうと思い、まずは歴史能力検定の世界史3級を受けてみたら合格したんです。次に何を受けようかと思っていたときに、イギリスの大学院に進学することになった知人から「これからは英語の時代が来るよ、塾経営をする身なんだから、英語の資格くらい持っていたほうがいいんじゃないの?」と言われたんです。当時は英語の試験にはどんなものがあるのかもよくわかっていなかったのですが「TOEICがいちばん人気があるから」と言われて受験をすることにしたんです。TOEICどころか、英検の存在すら社会人になって塾で教えるようになるまで知りませんでした。

Q:2006年のことですか?

はい、そうです。ちょうどその頃、NHKの教育テレビで、たまたま大西泰斗先生の「ハートで感じる英文法」という番組を見たことにも大いに刺激を受けました。あれは本当に衝撃的な番組でした。

塾では主に国語を教えていましたが、中学生は5級、4級、そして3級などの、さほど高い級ではないのですが英検を受ける子がかなりいたので、ときどき英検の試験問題に関する質問を受けたりすることがありました。一応大学受験時には英語の勉強をしたので、質問に答えることはできましたが、英検の問題を解くために必要な英文法の知識と、大西先生が番組で話している英文法の知識との間に強烈なギャップを感じたんです。「大学受験では結構真面目に勉強してきたつもりなのに、自分が知らないことってまだまだたくさんあるんだな」と、もの凄いショックを受けました。そのとき「英語ってなんだか面白いかもしれない」と、人生で初めて感じることができたんです。

大西泰斗先生との出合いと、TOEIC受験の開始時期が偶然重なったことが、今の僕の人生が始まるきっかけでした。

Q:TOEICテスト対策の勉強はどんなことをしましたか?

何をすれば良いのか手がかりが全くなかったので、まずは書店に行って公式問題集と、TOEICテスト対策用の問題集に目を通してみました。「最初は600点ぐらい取れればどうやらまずまずなようだ」といった予備知識は一応仕入れてはいたのですが、見栄もあって700点ぐらいをいきなり取りたかった。だから、700点獲得のための総合対策的な参考書を購入して勉強を開始することにしました。

また、単語に関する知識も相当怪しいと自覚していたので、大学受験用の単語集も1冊買うことにしました。当時は『単語王2202』(オー・メソッド出版)と『DUO 3.0』(アイシーピー)が人気のある単語集だったので、どちらを買おうかと迷ったのですが、Webで無料の単語テストを受けられる『単語王2202』を選びました。

Q:700点突破向けのTOEICテスト対策問題集と大学受験用の単語集の2本立てでTOEIC受験対策を開始したわけですね?

そうですね、それと「周囲に公言すれば恥ずかしい点数を取る訳にはいかなくなるので、より真剣に勉強できるはずだ」と考え、事前にTOEIC受験をすることを数少ない周りの人たちにカミングアウトしました。それが功を奏したのか、いい大人が休日は朝から晩まで図書館にこもって3カ月間勉強し続けたんです。すると、いきなり790点が取れてしまったのです。2006年10月のことでした。

Q:すごいですね!

いえいえ。でも、かなり気を良くしました、すごく嬉しかったです。何だか「TOEICに認めてもらえた」という気持ちになりましたね。「もしかして少しは才能あるのかな」なんて思いあがったりもしました。当時は900点以上あれば、「英語は神的なレベルにいる」というようなイメージがあったので、あと100点ちょっとで到達するんだから、引き続きもう少しがんばってチャレンジし続けてみることにしたんです。

売れ筋問題集を上から順に制覇!1度やり通すだけの勉強法で……?

Q:次の受験まではどんな勉強をしたんですか?

最初に790点を取ったのは2006年の10月ですから、2回目の受験(2007年3月)までは半年ほど期間がありました。この間にamazon.co.jpのカテゴリーにTOEIC本のランキングがあることを知ったので、「人気のある本を一通りやればいいはずだ」と考えたんです。ランキングのNo. 1の本から順に買い始めました。一通りやったらNo. 2の本を買って、また一通りやったら、No. 3、No.4、 No. 5……という感じでバンバン買っては解く、買っては解くということを繰り返したんです。

Q:1位から始めて、何位ぐらいの本まで買ったんですか?

確か50〜60位ぐらいまでは確実にいきました、その頃はamazonからの届け物がひっきりなしにありましたね。

Q:そんなに?

ええ。全部1回やったら終わりにしていましたから。2回目の受験で860点まで上がったので「あともう少しだ」と思い、そのまま「売れ筋問題集を片っ端から1回だけ」方式を続けました。でも、なぜかスコアの伸びがぱったりと止まってしまったんです。3回目の受験は855点、4回目の受験は845点……その後1年間は860点を超えることが一度もなかったんです。

まずいな。これが僕の限界値なのかな……と思いました。1年間同じやり方で勉強してダメだったわけですからね。本人の中では「こんなに勉強しているのに全然スコアが上がらない……なぜだ……」と、さっぱり原因がわからずに苦悩していました。

Q:でも、やめなかった?

たまたま運良く、当時はまだ無名の存在に近かったヒロ前田先生というTOEICテスト対策を教えてくれる方のセミナーに参加してみたんです。今ではもの凄く有名で超人気講師、「TOEIC界の巨匠」と呼ばれている先生ですが、当時は知名度がそれほど高くなかったのか、関内の喫茶店の会議室で休日の午後に行われたセミナーの参加者は、無料なのに7~8名ほどしかいなかったんです。

セミナーの後は先生と3~4人で飲みに行きました。飲みの席でどんなふうに勉強しているかを話したら、「濱﨑さん、あなたの勉強法は全然間違っている、根本から方法を見直さないとスコアはそれ以上伸びないでしょう」と言われたんです。で、その後5~6時間は話しましたね。せっかくのチャンスなので徹底的に今持っている疑問点や悩みを全部ぶつけました。前田先生はそれらすべてに対して、明確なアドバイスをくださいました。

問題集は1冊に絞って単語、文法を完全にチェック!

Q:長時間ですね。どこが間違っていると言われたんですか?

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簡単に言うと「1冊を1回やるだけで次の新しいものに移るのを繰り返しているだけだから、全然身になっていない。本質を自分のものにできていない」という指摘でした。だから、そこからの半年はある1冊の問題集(模試)に絞って、何度も繰り返してじっくりやる勉強法に変えました。問題が600問入っているものを買ったんです。

何度も解けば、正解は選べるようになるのですが「正解を選べるだけではなく、出てくる単語も、文法も、正解の根拠も即説明できるくらいになるまでやり込みなさい」という前田先生のアドバイスに100%従って勉強しました。 問題を解くだけではなく、瞬時に単語&フレーズの意味を言える、文法事項の説明ができる、問題に対する正解の根拠も答えられるようにする練習を続けたら、半年で一気に970点までスコアが伸びたんです。

Q:1冊に絞ったという参考書は何だったですか?

『新TOEICテスト「直前」模試3回分』(アルク)です。前田先生やロバート・ヒルキ先生たちの共著で当時出版されたばかりの本でした。

この経験を通じて、英語の勉強はあまり狭めすぎてもダメだけれど、自分である程度範囲を決めて深く何度も繰り返したほうがいいんだな、ということに気づきました。

Q:970点から満点の990点に到達するまでの道のりは?

結構長かったです、約2年かかりました。985点が何度も何度も続き、足踏み状態になったんです。リスニングは常に満点だったんですが、リーディングは1問間違うとアウトという世界です。細心の注意を払って解いたつもりでも、何かしら落としてしまうんですよね。その「最後の1問」がなかなか詰められなかったんです。結局満点の990点が取れたのは2010年9月のことでした。

985点から990点へ、5点アップのためにしたこと

Q:最後の5点を引き上げるために何をしたんですか?

満点目前の人が落とし続けるのは、だいたいPart 5であることが多いです。僕の場合は落とすのは文法ではなく語彙問題である場合が多かったです。「データベースが少なすぎるんだな」と感じたので、今まで通りの学習に加えてPart 5に特化した問題集をいくつかやりました。

ただ、難しい問題ばかりをやっていると、簡単な問題を速く解く精度、スピードが鈍るんです。Part 5の難問対策もしっかりと着実にやりながら、リスニングもリーディングもそれぞれ100問全部通しでスピーディーにやるという勉強も毎日平行して行いました。

Q:TOEICテストは問題の数が多いですから、解くスピードをつけることは大切なんですね?

難しい問題を解くときは本番でもやはりブレーキが少しかかるんです、頭も使いますし。けれども、じっくり考えて問題を解く練習ばかりをしていると、数秒で簡単に解けるような問題に瞬時に反応するスピードが損なわれるようになってしまう。だから、常に両方をやっておく必要があるんです。

HUMMER式では順番通りに問題を解く!

Q:TOEICテストは順番を変えてやる、難しい問題は後回しにするなど、いろいろなテクニックがありますよね? HUMMER式のテクニックは?

たとえば、Part 7をやってからPart 5をやり、Part 6を最後にやるとか、いろいろなテクニックがありますよね。でも僕は今までTOEICを受けてきた中で、一度も順番を変えてやったことはありません。

Q:なぜですか?

もし順番を変えるとなると、マークシートの答えの欄を一部飛ばして、空白のままにして先をやるわけですよね? 先にPart 7を解くと、101.~152.までが空欄になります。先にダブルパッセージを解いて、つまり、181.~200.を先に解いてから153.~180.を解くようなことをすると、「あれ今どこの問題をやっていて、どこに答えを記入するんだったっけ?」と、マークミスをするおそれがあります。順番通りにやっていけば、そういったミスは起こりませんから。いきなり飛ばして153.から、181.からなんてやり出すと、マークがずれてしまう可能性が出てきてしまいます。

Q:確かに余計な気を遣ってしまいそうです。

大抵の人は、時間内に200問解答し終わらないという人が多いと思うんですが、僕の場合はなぜか、最初の受験から「問題が解き終わらなかった」という経験がないんです。これはもう、「考えてもわからない」と思う問題はすぐにあきらめて、適当に答えを選んで次に進むことを実践していたからかもしれません。

Q:点数が取れないからと、いろんな順番で問題を解いたりするよりは、いつもシンプルに同じ方法で解いたほうがいいということですね?

はい、その通りです。「自分の解き方のルール」を決めておけば、たとえば「どこを解いているんだっけ?」といったような疑念が生まれて時間をコンマ何秒ロスすることもありません。数通りのやり方を用意しておくのは、多機能ボタンのリモコンを手にして「どれを使おうかな?」と考えるようなもの。それよりも3つぐらいしかボタンがない超シンプルなリモコンで、「これとこれしか使わない!」と決めておいた方がサクサク解き進めていくことができる。そんなイメージです。あまり細かいルールを作り過ぎず、できる限りシンプルにしておくことが大切です。絶えず瞬時に判断することができるように、自分のルールは極力単純なものにしておくと良いですよ。

600~700点台で伸び悩む人は1冊の問題集をじっくりやるべし!

Q:レアジョブ英会話ユーザーでTOEICテストを受ける方の数も多いのですが、600、700点台から伸び悩んでいてという声が多々聞かれます。何かアドバイスはありますか?

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先ほどお話したように、さらっと1度だけたくさんの問題集をやるよりは、1冊に絞って何度もやる、細部までやり込むようにすると良いでしょう。

たとえば、同じ問題を何度も使って勉強するとなれば、「正解を選べる」ということのみを目標にすべきではありません。多くの人は「同じ問題を何回もやるのは、答えがわかってしまっているから飽きてしまう」と言いますが、それは「正解を選ぶことしかしていない」からこその発言なんです。

写真描写問題のPart 1を例にとりましょう。選択肢が4つあるので、1つが正解で3つが不正解になりますね。写真描写として当てはまる正解を1つ選べるようにするのはもちろんですが、3つの不正解の英文を聞いた時に、それぞれの描写が自分の頭の中で瞬時に写真としてイメージできるかどうか。is/are being+過去分詞を使った表現を聞いた瞬間には「(何かが)されている最中」のイメージが、has/have been+過去分詞を使った表現を聞いた瞬間に「(何かが)された状態」であるイメージが即浮かぶのかどうか。

Some leaves are being removed from the water.

この英文の音声を聞いた瞬間に「葉っぱが水(のあるところ)から取り除かれている最中だ」と言うことができ、この場面を同時に頭の中で描けることが大切なんです。
そこまで追求すれば、正解と不正解の判断理由をより明確にできます。すると本番でも、「正解はなぜ正解で不正解はなぜ不正解なのか」の理由が、より明確にわかるようになるんです。そうすれば自信を持って正解のマークを塗りつぶすことができるようになりますよ。

Part 2でも同じことが言えます。問いかけ+3つの応答の選択肢の意味を瞬時にしっかりと取れるようになるまで徹底的にスクリプトを読み込み、そして聞きこむんです。問いかけの意味を瞬時に理解してリテンションする練習をたくさんやってください。そして、問題に登場するすべての単語&フレーズと文法事項を説明できるようになることを目指してほしいですね。単語&フレーズのストックを地道に増やし、瞬時に理解できる英文のストックを増やす。そして、正解の根拠を説明できる問題のストックを増やす。600~700点台の方は、最低でも公式問題集1冊(400問)を何回も何回も繰り返して使うと良いと思います。

「たくさんの問題を速く解く練習」を普段から絶えず行うべし!

Q:正解を見つけ出すだけでなく、不正解の選択肢も1つひとつ読み込んでいって意味や文法を含め、ひも解いていくわけですね。1冊やるだけでも、かなりみっちり学習できそうです。問題集を解くときには、直接書き込んだり、別にノートを用意したり、人それぞれですが、ハマーさんはどうするのがベストだとお考えですか?

学習法は本当に人それぞれで、100人いたら100通りのやり方があると思うし、それでいいと思うんです。ただTOEICに絞って言いますと、TOEICは2時間で200問という大量の問題を速いスピードで解かなければならないテストなので、普段から本番と同じように大量の問題を速く解く練習をすべきなんです。

当たり前のことなんですが、できていない人が多い。そういう意識を持って勉強している人はあまり多くないのではないかな、と思います。もちろん、じっくり時間をかけて理解していく過程は絶対に必要です。しかし、本番では一気に200問を解かなければならない。速くたくさん解くテストであれば、速くたくさん解く練習が絶対に必要なんです。

Q:では、問題集をやるときは時間も計りながらやったほうがいいと?

そうですね。ただ忙しい社会人の方だと時間を計る行為すら面倒というか、そんな時間さえ惜しいという感じでしょう。だから、そこまで細かくやらずとも、「できる限り速く解く」という意識をもって問題と対峙し、毎日同じテンションで、ブレずに取り組むようにするだけでもかなり違ってくると思います。リーディングセクションはPart 5~6をまとめて解くのであれば20分程度で解き終える訓練をする。Part 7であれば50分程度で48問解き終える訓練をすると良いでしょう。

 

【後編】の記事はこちら

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