大学は理系、卒業後は外資系の会社に技術者として就職した矢野恵介さんは、英語ができないばっかりに、職場で大いに苦労した過去を持つ。仕事が終わってからの自主学習で何とか仕事で使える英語をモノにしたという。「英語が使いこなせるようになり世界が広がった」と語る矢野さんは、思うところあって英語教育業界に転身! 英語ができると何が得なのか? レアジョブ英会話の利点は? そして、共同代表を務める「BeNative」のサービス内容とは? 英語、そして何よりもコミュニケーションを楽しんでいる矢野さんに、熱い思いを語ってもらった。
外資系に新卒で入社。英語力のない悔しさが原動力
Q:英語学習をサポートする御社SMATOOSは、どんなサービスを提供しているのですか?
弊社は韓国にある教育系の会社の日本法人となります。日本法人は現在のところ私1人でやっていまして、共同代表という肩書きではあるのですが、平社員のように雑務まで含めて全部自分でやっています。
具体的には B2C向けにスマートフォンのアプリや、B2B向けに社員研修用のEラーニングパッケージといった形の語学教育サービスを提供しています。韓国では2011年に誕生、日本では2014年1月に立ち上がったばかりの会社です。
Q:韓国の会社が、日本にも英語を中心とした語学教育サービスのニーズがあると踏んで進出してきた、ということですね?
そうです。ちょうど日本法人立ち上げのために日本人スタッフを探していたときに、たまたま僕は同じようなビジネスを起業したいと考えていて、リサーチをしていたんです。例えばオンライン英会話なら、レアジョブ英会話さんをはじめ、競合社100社ぐらいをずらっと。そのときたまたま見つけた SMATOOS の求人に応募し、採用されました。
Q:前職は何を?
ミシュランという会社でスタッドレスタイヤの開発・設計の責任者をしていました。タイヤの溝は何度か、深さは何ミリがいいかといったことを追求したりする仕事でした。
Q:では、理系のご出身なんでね?
はい、機械系です。
Q:なぜ、まったく違う語学教育ビジネスに転身を?
外資系のミシュランで働いた経験が大きかったですね。僕は入社するまでまったく英語がしゃべれませんでした。 それが嫌で、懸命に勉強したところ、少しずつしゃべれるようになった。仕事でも外国人とコミュニケーションが取れるようになり、プライベートでも海外に行って、英語を使って楽しい経験ができるようになりました。英語ができることで世界が広がったので、自分もそんな機会が提供できる仕事がしたいと思うようになったんです。
特に理系だったので、学生時代はまったく英語を勉強しませんでした。研究だけしていればいいという感じで。外資系のミシュランは、日本企業に比べたら日本人社員の英語力は高いはずなんですが、それでも上司に英語で言い負かされてしまうということが多々ありました。たとえば、データはいいものをたくさん持っているのに、会議でうまく説明、説得ができずに全然採用してもらえないとか。
Q:上司は外国人が多かったんですね?
はい、フランスの会社なので、フランス人を中心に外国人がいました。英語ができないために仕事で活躍できないという、もったいない場面を自分以外にもたくさん見てきたので、今の仕事を通じてそういった事例の改善の一助になりたいんです。英語ができれば、日本の技術力はさらに伸びていくのではないでしょうか。
Q:仕事で英語が必要で必死に勉強し、それによって視野が広がった。だから、より多くの日本人に英語を習得してもらい、広い世界を見てほしいと考えたと?
ええ。何かやりたいと思ったとき、英語に限らず外国語ができると選択肢が広がります。英語を知らなかっただけで、情報がつかめなかったというのはもったいない。自分もあとで気づいて悔しい思いをしたので、せめて他の人には同じミスをしてほしくないという気持ちが強くあります。
さまざまな英語学習法に挑戦。身になったのは?
Q:新卒で入社して、英語が必要なのにまったくできなかった。必死に勉強されたとのことですが、どんな勉強を?
いろいろ手を出しました。会社からは大手の英会話スクールに通わされましたし。あ、でも実は最初に、英会話スクールに通いたいって 言い出したのは自分からだったんです。「社会人なったんだから、積極的にならなきゃ」と勇気を出して。でも、上司にその思いが英語ではまったく伝わらなくて泣きそうでした(笑)。週1回、半年間通わせてもらって、サボらずに行きましたが、これだけで目に見えるような効果はなかったです。
あとは、英語学習本を買って、自主勉強もしました。プライドを捨てて、初心者向けのものを中心に、音読、ディクテーション、シャドーイングについての本を買って、読んでは実践。それから、大学受験のときに使った単語集を引っ張り出してきて、やり直したりもしました。
Q:その中で一番効果があった学習は何でしたか?
間違いなくレアジョブ英会話ですね。ミシュランでは僕と同じように、会社に入ってから慌てて英語の勉強をする社員は結構いて、その中の先輩が、「オンラインで英会話のレッスンが受けられるんだよ」と 、レアジョブ英会話の存在を教えてくれたんです。入社して1年ほどたった、2011年の春ごろだったと思います。
大手の英会話学校通いが終わってからは、スピーキングの練習をする機会は当時僕にはありませんでした。でも、まだまだ仕事で英語を話す際は、相変わらず口ごもってばかりだったので、レアジョブ英会話に飛びつきました。
Q:最初のレッスンのことは覚えていますか?
体験レッスンは、めっちゃ緊張しました。ドキドキして汗かきまくりで(笑)。舞い上がっている間に25分間が過ぎてしまい、内容は覚えてないです。
Q:入会してからは、どれくらいの頻度でレッスンを受けましたか?
少なくとも平日はほぼ毎日やっていました。仕事が終わってからレッスンを受けて、英語の学習本を自習して、リスニング教材も聞くことをルーティンにしていました。毎日90分ぐらいはやっていたと思います。
理解できない上司の話にYes! と答え、仕事の山が!
Q:まじめですね!
いえ、やらないと仕事にならないので、お尻に火が付いた状況だったんです。上司の「これやって、あれやって」という指示が全然わからなかったですから。
Q:失敗談とかありますか?
日本人だから、上司の言っていることがわからなくても、とりあえずYes, yes. って返答してしまって。そのあとメールで、「じゃあ、君はこれとこれをやっておいて」といったリストの箇条書きが送られてきて、「えっ、何で僕だけ、こんな大量に仕事がふられているんだ?」と驚いていると、「さっきお前Yes.って言っただろ」という話になるんです。
仕事担当の名前がYanoばっかりになっていて。その時点で「できません」とは言えずに抱え込んでしまうことも多かった。「英語できるようにならないと、オレ死ぬな」って思いました(笑)。
Q:メールになって初めて仕事の指示がわかる状態だったんですね?
はい。大学受験のときに必死に勉強したおかげで読むのはそれなりにできましたから。あと、メールだと落ち着いてじっくり読めるし、読み返せる。辞書も調べられますしね。瞬時の対応が求められる「聞いて話す」のコミュニケーションが大変でした。
レアジョブ英会話ではあえて日常表現を特訓
Q:では、レアジョブ英会話のレッスンにも身が入ったでしょうね。レッスンでは仕事に直結するような事柄を重点的に習ったんですか?
いえ、仕事の英語ではなく、あえてもっと日常的な会話の練習をしました。というのも、仕事で必要になる用語などは、仕事中に何度も出てきますから自然に覚えられるんです。ですから、基本的な言い回し、たとえば何か頼み事をするときのテッパンフレーズなんかを中心に練習しました。
今でも使っていますが、Daily News Article(時事ネタを中心に幅広い世界のニュースを網羅したレアジョブ英会話公式の記事教材。毎日更新)を読みながら、まずはパラグラフごとの質問に答える。そのあと記事についてのディスカッションをしながら、簡単な言い回しを実際に使いながら覚えてみることが多かったです。
Q:先生はどう選んでいますか?
基本的に僕は女性の先生しか取らないんです。3年以上やってきて、男性の先生は3回ほどしか取ったことがないですね。「女性のほうが優しそう。間違えても怒られないじゃないか」というイメージがあるんです。偏見かもしれませんが(笑)。
最初は発音がきれいだなと思ったりしてお気に入り登録した先生のレッスンを取っていました。でも最近は時間重視で、自分が空いている時間にレッスンができる先生であることが優先です。結果として、いろんな発音のクセに触れられるのは、利点と言えるかもしれません。
英会話中の「アー」 「ウー」が激減。TOEICスコアは急上昇!
Q:レアジョブ英会話のレッスンをほぼ毎日受けられて、英語のどこが特に伸びたと思いますか?
レスポンスが圧倒的に早くなりました。質問されて「アー」とか「ウー」とかうなる時間が減りました。「アー」「ウー」は英文を頭の中で考える時間稼ぎだと思うので、それをあまりしなくなったのでしょう。
Q:職場での英語のやり取りにも役立ちましたか?
はい、徐々に瞬時の対応ができるようなりました。TOEICのスコアも上がりましたし。大学4年で受けたときは500点ちょっとだったんですが、入社3年目の2012年に受けたときは900点を超えました。TOEICは特に特別な対策をして900点になった訳ではないんです。テクニックとかではなく、自然な英語力で900点を目指していました。目標も達成できたので、TOEICはもういいと思って、今は受けていません。
Q:TOEICからの卒業ですね。
ええ。ただ、900点を超えたからと言って、英語ができるとも限らないですから。以前は900点台の人はみんなペラペラだと思っていましたが、実際自分が取ってみると、そうでもないことがよくわかりました。今でも英語でこまることはしょっちゅうです。仕事でわかんない単語にはよく遭遇しますし、勉強はまだまだ続けなければと思っています。
TOEIC900点獲得後のNY旅行でのトホホ事件
そうそう、900点超えしてから、ニューヨークに一人旅したんです。英語にも不自由せず、思う存分楽しめるだろうと意気揚々でした。だけど、マックでセットメニューを頼んだつもりが、ハンバーガーが単品で出てきたんです。しかも注文とは違う種類のバーガーで!
「注文が違う」という文句の言葉も出て来なくて、バーガー1個だけを、マジソンスクエアを眺めながら寂しい気持ちで食べました。ホントは腹すごく減っているのになぁ〜と黄昏れちゃって……。
TOEICの点数の高さと英語力の高さは直結しないんだと思い知らされました。出世のために点数アップさせるのが目的ならTOEICだけでいいですが、僕はそれが目的ではなかったので、もっと別の形で英語学習をがんばらなければという気付きにもなりました。
Q:SMATOOSの韓国のCEOをはじめ、スタッフとのやりとりはすべて英語ですか?
はい、そうです。韓国オフィスにはアメリカ人や中国人もいるので、基本すべて英語です。シリコンバレーにもオフィスができましたし、北京にも法人を設立しているところなので、韓国以外のスタッフとも英語です。
Q:では、英語を使うのは基本的に社内の外国人と、ということですね?
はい。そのほかに、海外でブースを出すときや海外の投資家さんと話すときなどは、相手が外国人ですから、もちろん英語を使います。また、弊社が提供するeラーニングの英語教材として動画を主に使っているのですが、生の英語を学んでほしいので、アメリカのシリコンバレーやニューヨークにある実際のオフィスにお邪魔して、電話や会議の場面を撮影させてもらったりするんです。CEOにインタビューして仕事でよく使うフレーズを調査することもあります。そんな動画撮影をする際は、もちろん事前交渉もその場のディレクションもすべて英語です。
今お話しした動画は、http://www.benative.jp/ にアクセスすれば一部閲覧できるので、ぜひご覧になってください。
仕事上のトラブルを回避する簡単フレーズとは?
Q:海外出張で役立ちそうな動画がたくさんありそうですね。ぜひチェックします! 矢野さんが仕事でよく使う英語のフレーズにはどんなものがありますか?
英語ネイティブもそうですが、前の職場で一緒に仕事をしていたフランス人やタイ人にも早口の人がたくさんいたので、話がちゃんと理解できているかを確認するために、Let me ask you a question.(1つ質問させてください)といったフレーズをよく口にします。このフレーズ1つで、コミュニケーションミスが防げます。あとでOh, my God!とならずに済みます(笑)。
Q:今後重点的に伸ばしたいところは?
自分の話す英語のレベルは今まだ片言だったり、どもりがちだったりと不完全なので、もっと滑らかに話せるようになりたいです。意思の疎通は図れるようにはなったけれど、「まだまだ」と思う瞬間ばかりなので。
仕事だけでなく、プライベートでももっとうまく英語が使えるようになりたいです。バーとかに行って、スラングも駆使して会話できるようになりたい。人と仲良くなりたいという気持ちがいつもあるので、堅苦しい表現ではなくて、スッと打ち解けられるようなフレンドリーな話術がつかめたら、最高ですね! 英語はコミュニケーションを取るために勉強しているので、会話の質を高めたいです。
本社が韓国にあるので、韓国語の勉強も最近始めたんです。韓国人社員の中には英語があまりできない人もいるんですが、出張で本社に行くと、もっと親しくなりたいと思う。一緒にごはんや飲みに行って盛り上がるには、少しでも韓国語がわかったほうがいいですから。まあ、あと韓国語に関しては、1人で店に入ってもオーダーできるぐらいになればOKで、さほど高望みはしていません。
最新のビジネス英語の会話シーンが満載な「BeNative」
Q:では、SMATOOSの日本での事業の展望を教えてください。
企業向けにサービスを浸透させていくのが当面の目標です。具体的には、ビジネス英語に特化したコンテンツを主に社員の英語研修用に、eラーニング+アプリという形で提供していきます。先ほどお話したように、実際にアメリカの企業に赴いて収録してきた生のビジネス英語の膨大なデータベースを弊社は保有しています。この中から本当に使用されているフレーズなどを抽出してレッスンに落としこんでいる、つまり、ビジネスの場で本当に「使える」英語を、実際に「使われている」英語から学べるというという利点を強調していきたいです。
動画ベースのコンテンツなので、覚えるべきフレーズを、どんな場面でどう使うかが視覚的にも明確にわかる作りになっています。たとえば、タスクを振り分ける際に、どんなやり取りがされるかといったことなど、実際の状況を目で見たほうが記憶にも残りやすいですよね。
参考動画URL: http://www.benative.jp/lecture_detail.php?lecture_no=27
(この中の「REAL動画」をご覧下さい)
動画も常に新しいものが提供できる仕組みを構築しているので、たとえばCan you Google? (ググってもらえる?)といった最新のオフィス英語が学べるのも強みです。他にも、「アプリ」や「スマホ」といった言葉も今ではビジネスで普通に皆さんよく使いますが、数年前に作った学習教材だとこのへんはカバーできていないように感じます。そもそも数年前はこういった存在自体、なかったので。
とは言っても、eラーニングはどうしてもリスニングなど、インプット中心になることは否めないので、現在は英語教師を企業に派遣する会社などと提携を結び、スピーキングというアウトプットの機会も同時に得られるパッケージプランも用意しています。週1回のレッスンだけでは時間も空くため習った点を忘れてしまうところを、「BeNative」のアプリを使って予習復習するという構図です。インプットとアウトプットをうまく組み合わせれば、より効果的な学習ができるはずです。
英語は使ってこそ楽しくなる!
Q:最後にレアジョブ英会話のヘビーユーザーである矢野さんから、英語学習者にメッセージをお願いします。
人とコミュニケーションを取れることって最高だと思うので、楽しみながらやっていきましょう。学校英語はテストで100点、通信簿で5を取るのが偉いとなりがちですが、それって全然楽しくない。大人になってもTOEIC満点を目指す人も中にはいるでしょうが、英語は使ってこそ楽しみがあると思うんです。
僕も最初は外国人と話すのは怖かったけど、続けていると慣れるものです。特にレアジョブ英会話のフィリピン人の先生は、ホスピタリティーも高いので、ハードルも低いんじゃないでしょうか。
「ネイティブの先生じゃないと嫌だ」と言う人がたまにいますけど、「もっと話せるようになってからでいいんじゃ?」って突っ込みたくなりますね(笑)。それに、ネイティブと言っても、英語を教えるプロじゃない人もたくさんいますしね。
英語ネイティブの発音は、リスニング教材でいくらでも学べますし、最初は「相手は誰でもいい」ぐらいの気持ちのほうが、話す機会もグッと増えるのではないでしょうか。
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