3ステップでプレゼンや交渉ができる「仕事の英語」を身につけよう/関口雄一さん

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グローバルブルー関口雄一さん

企業の英語研修プログラムを開発・導入などを手がける株式会社グローバルブルーは、ビジネスに直結するTOEICスピーキング研修や、社員の自主性を発揮させる英語部の導入などで、「使える英語」の習得を支援する会社だ。同社を設立した社長の関口雄一さんは、自らもサラリーマン時代に忙しい仕事の合間を縫って英語学習を続け、使える英語を手に入れた経験を持つ。自社の英語研修の内容や誰でもすぐ参考にできる英語学習の3ステップ、そして英語で挫折してしまったときの立ち直り方など、幅広く話を聞いた。

仕事で英語が必須時代はやってくる

Q:日本の企業でも「全社員、英語ができなければならない」という感じになってきているのでしょうか?

全体的に「そのための準備をしておこう」「英語力の底上げをしておこう」という流れになっているように感じます。実際に仕事で英語を日常的に使う人は、まださほど多くはないと思いますが 、仕事で英語が必要な状況はいずれにせよ やってくると思います。

Q:もうその流れは止まらないと?

止められないでしょう。グローバル化だけでなく、 テクノロジー化の変化もあります。ロボット化やAIですね。20年後に今の職の40%がなくなるとも言われています。人口動態の変化、少子化、高齢化など今後のことを考えると、少なくとも英語は今からやっておいたほうがいいと思います。

ステップ1で 基礎、ステップ2で スピーキング、ステップ3でビジネススキル

Q:「社員の英語力をアップさせたい。でも何をしたらいのかわからない」という企業には、どんなアドバイスを?

最初に「英語はツールだ」とお伝えしています。英語は言葉。手段であって目的ではありません。ビジネスパーソンが会社のお金で英語を学ぶとなれば、その目的は、ビジネスを進めることです。だとすれば、ビジネスを進めるのに十分なレベルないし範囲をあらかじめ明確にした上で、英語学習に取り組めばいいわけです。言い換えれば、必ずしもネイティブスピーカーが話すような英語は必要ありません。これが学習に入る前の段階です。その上で、どうトレーニングをしていくか。

まず、ステップ1として基礎力を養う。TOEICを受けたら500〜 600点前後がとれる「基礎力」を身につけるのが目標です。机に向かって黙々とやるのではなく、口や手を動かすアウトプット重視のトレーニングを中心に短期集中でおこないます。

ステップ2ではスピーキングにフォーカスして 発信力を伸ばす期間へと移行します。基礎力を身につけた上で発信力の学習に進めば、効果的に伸びるんです。

そして、会話がある程度できるようになった段階で、次のステップ3として、ビジネススキルを英語で学びます。例えば、プレゼンテーションスキルやネゴシエーションスキル。これらは英語のスキルというよりはビジネスのスキルですから、英語がある程度使いこなせる段階で学ぶのがいちばんだと思います。

1年以内に1ステップUPを目指せ

1年以内に 1ステップUPを目指せ!

Q:3つのステップ、とても明確ですね。忙しいビジネスパーソンは、どれくらいの期間でこの3ステップを踏んで、ビジネスに必要な英語力を習得できるんでしょう?

時間については一概には言えませんが、 ステップ1つを上がるのに、長くて1年というのが目安になるでしょう。2年以上かけてやるのは効果的でないと思います。

Q:英語研修を受けている学習者側が、しっかり自己学習をするのが前提なんですね?

英語学習には、時間の投資も必要ですからね。仮に1000時間だとすれば、週1回の集合研修だけでは足りないわけです。研修はあくまでも起点であり、メインは自己学習です。当社が提供する企業の英語研修も、そういう考えの下で全体のデザインをしています。

ステップ1:習慣化を定着させよ!リスニング教材選びは2つのポイントで

Q:基礎力を養うステップ1での自己学習としては、何を大切にすれば良いでしょう。

いちばん大切なのは習慣化だと思います。学習を習慣化できるかどうかです。どんなに素晴らしい学習方法でも、継続しなければ効果はありません。企業からは「モチベーションを上げる 研修をやってほしい」という依頼をたくさんいただきます。ただモチベーション研修は、止まっている車輪をゴトっと動かすことができるだけ。車輪を回し続けるのは習慣だと思います。

Q:初心者にオススメのリスニング教材はありますか?

初級者の場合、まずは、1度で聞きとれるレベルの簡単なものを選ぶべきでしょう。2つ目としては、自分が興味を持てる題材を探すことです。私にとっては、経営コンサルタントの神田昌典さんの著書に付属されていたCDがまさにそれでした。何百回と繰り返し聞けたんですね。簡単なものであれば負担にならないし、興味が持てる素材なら多少難しくても聞き続けられるので、この2つのポイントで選ぶのがいいと思います。

ステップ2:使える文例パターンをストック!そして使うべし

Q:「簡単」「興味が持てる」素材なら、確かに続けられそうです。では、ステップ2に進んだ人は、どんな学習を心がければいいのでしょう?

間違いを恐れず英語を発するマインドを持ち、アウトプット主体の学習をメインとすべきでしょう。具体的には2つのポイントがあります。まず、パターンを覚えること。I would like〜、Thank you for〜 といった、頻出表現ですね。こういった使い回しの利くパターンを増やしていくんです。

そして、パターンに沿ってある程度話せるようになったら、場数を踏むわけです。ただこのとき、コストが高いと限界があります。そこでオススメなのがオンライン英会話ですね。習うより慣れろを継続的に実践できますから。

関口流「通話に見せかけた」シャドーイング法とは?

関口流「通話に見せかけた」シャドーイング法とは?

Q:関口さんは、どのように英語を学習したのですか?

以前は、テスト主体でやっていました。ただ、知識はあるけど話せない状態になったことに気づいてからは、とにかく英語を口にするようにしました。

Q:声に出すことを意識したのですか?

はい、先ほどお話しした神田さんのCDを聞いて、シャドウイングをしていました 。あのCDを聞くことで、ロールモデルも見えてきました。 日本人の話す英語を耳にしたことで、日本人としてがんばった上での到達点みたいなものが見えたんです。

Q:「日本人ならこのくらい話せれば十分 なんだ」という意味でのロールモデルですね。ネイティブとは異なる目標を持つのは大事なことかもしれません。そして、神田さんをマネて、どんどん発話もされていったんですね?

そうですね。歩いているときもやっていましたよ。携帯を耳に当てて発話をしていましたね。私が日本語で考えた自己紹介の文章を知り合いの英語の先生に全部英訳してもらい、できた文面をレコーダーに吹き込んでもらったんです。電話で話しているフリをしながら、実はその録音音声を聞きながらシャドーイングしていたんです。もう10年以上前の話になります。

Q:企業の英語研修では社内に英語部を作るお手伝いもされているそうですが?

はい、2年前ほど前から始めました。語彙を増やしたり、音読したり、ダイアログに沿ったロールプレイングなど、 日本人同士でできることは仲間と一緒にやろう、という形にするわけです。TOEICの問題の答え合わせや、単語テストの出し合いなど、できることがけっこうあるんです。英語部のような環境が整えば、みんな楽しんでやり出します。

ステップ3:指南役をつけてプレゼンなど、とにかく場数を踏もう

Q:では、ステップ2からステップ3に進んで、実際に英語でプレゼンしてみましょうという段階を迎えたら、どんな形でやるのがいちばん効果的でしょうか?

専門講師の指導を受けることでしょうか。 慣れも欠かせませんから、人前でいかに話す練習をするかも大事ですね。先生や英語上級者など、指南役がいれば、フィードバックももらえて気づきもあります。

Q:実際に英語を使ってみたら伝わらなかった。それで「もっと英語力がつくまで待とう」と発信するのをあきらめ、インプットにだけ励む日本人も多いように思います。積極的に発信できない人に対してアドバイスはありますか?

我々ビジネスパーソンは英語のコンテストに出ているのではありません。ビジネスのコンテストをしているのです。成否を判断する指標はビジネスの成果。我々は英語パーソンではなく、ビジネスパーソンですから。

英語とは成果を出すために必要なスキルの一つに過ぎません。営業職ならセールススキル、技術職ならITスキル、その他、マネジメントスキル、コミュニケーションスキルなど、高めるべきスキルは沢山あります。どのスキルであっても、完璧になるまで待ってなんかいられません。やりながら常にブラッシュアップしていくものです。

ですから、インプットだけに留まらず、積極的に発信しましょう。

あと、もう一つ言うならば、早めに実践を開始することです。オンライン英会話の無料のお試しレッスンなどで一度話してみるのも手でしょう。続けるとしても出費は毎月で5千円〜1万円ぐらいです。やってみると「あ、意外にいけるな」「楽しいな」と思えるかもしれない。そうなれば、「伝わらなかったらどうしよう」というような懸念が消えて、自信もついてきます。

Q:最後に好きな英語のフレーズを教えてください。

Everything happens for the best.(すべては最良に向かって起こる)ですね。生きていれば良いことも悪いこともあるけれど、どんなときも、前向きでポジティブでいられる言葉です。

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