2012年、ポーカーの世界選手権で日本人として初めて優勝を果たした木原直哉さん。
10年をかけて東大を卒業し、卒業後は勝負師としての道を突き進む木原さんは、メディアのインタビューに英語で答えるなどその英語力を存分に発揮しておられます。しかし、学生時代は英語が一番の苦手科目だったと話す木原さん。プロのポーカープレーヤーとして世界で勝負するために、彼は一体どのように苦手な英語を克服したのでしょうか。
今回私たちRareJob English Lab編集部は、数々のメディアに出演し、複数の著書も手がける木原さんにお話を伺ってきました。
苦手だった英語を克服し、世界に勝負に挑む英語力を身につけるまでの道のり
大学時代のサークル後輩であったRareJob English Lab編集部Kからの取材依頼を快く引き受けてくださった木原さん。後輩との久しぶりの再会に、「ポーカーフェイスの勝負師」といった世間のイメージを感じさせない、リラックスした笑顔で質問に応じてくださいました。
そこで私たちはまず、大学時代に休学と復学を繰り返しながら、世界的ポーカープレーヤーの腕を磨いた木原さんの、これまでの英語への取り組みについて迫ってみました。
・英語の成績が一番悪かった学生時代
— 木原さんはかつて英語が苦手だったとのことですが、語学への苦手意識はやっぱり学校の勉強が原因でしたか?
うん。大学時代にも英語と中国語の単位を落としたことが原因で留年したぐらい、語学は苦手。でもその前から英語に対する苦手意識はあったんだよね。高校時代も英語が一番苦手で点数取れなかったけど、それでも勉強時間の8割は英語だった。英語はそれなりに使うと思っていたし、コツコツとやっていたんだよね。
授業前に必ず英語の教科書の英文をノートに写して、知らない単語は全部調べて、訳を書いて…。それをやってから授業を受けてた。これを高校3年間ずっとやってたよ。そうやってすごい真面目にやってたのに、英語の成績が一番悪かった
— 点数が伸びなかった理由って何だと思いますか?
今でもそうなんだけど、鬼のように記憶力が悪いからかな…。でもそのことに気づいたのは20代後半になってから。人の顔や名前なんて覚えられなくて当然だと思ってた。今でもカジノで8時間くらい一緒にいて、次の日に話しかけられても「キミ誰?」って感じのこともあるからね(笑)
でも反対に理系科目はすごい得意だった。そろばん6段、暗算8段を持ってるし、大学時代は√(ルート)計算が得意だったから。覚える事ができるのは自分の思考を通したものだけ。例えば、「この時に何を考えていたか」って思い出せるものは覚えることはできる。でも数学のいっぱいある公式は全く覚えられなかった。だから基礎的な公式以外は覚えてない分、テストの時に毎回その場で導いてた。それで毎回やるから、計算が早くなったんだよね。本当に記憶力が悪くて、単語も文法も全く覚えられなかった…
・ラスベガスで英語を学ぶ
— ポーカーテーブルに座ってのディーラーとのやり取りや、大会参加のやり取りも英語じゃないですか。それは問題なく出来たんですか?
最初はカジノの大会じゃなくて、キャッシュゲームをしてて、そこでは基本的に英語は全く必要なかったから、出来なくても全然OKだった
— 2012年のWSOP(世界ポーカー選手権大会)の時も英語は使わなかったんですか?
その頃は少しずつ出来始めてたかな。ポーカーって9〜10人でプレーして、基本的に8割は下りる(棄権する)ゲームなんだよね。自分も8割下りるし、隣のプレーヤーも当然8割下りる。そうすれば、よくその人たちとお喋りするんだよね。それで英語ができるようになった。だから僕はポーカーテーブルで英語を覚えた。
— すごいですね。どういうことを喋るんですか?
いろいろかな。最初はやっぱり日本人が珍しいっていうのがあるからね。「どこから来たの?」って聞かれて「日本」って答えたら、「えー、日本人なんて初めて見たよ」って。そんな感じで、こっちは英語力ないけどそれなりに喋ってると、相手は一生懸命に話を聞いてくれて。こっちも聞き取れなくても、聞き直すともう一回ゆっくり言い直してくれたりとかするからね。
・英語に年齢は関係ない。無理と思ったら無理
— じゃあ、楽しみながら英語を習得したって感じですか?
そうだね。だから英語の勉強をすごいしたつもりは全くなくて。TOEICは受けた事ないけど、大学1年生の時は500点いかなかったんじゃないかなと思う。でも今は日常会話も出来るし、軽いビジネス会話だってできるようになった。英語の記事を読んだり、もちろん英語喋ったり、英語のインタビューに答えたり…英語の記事を読むのは、日本語と比べるとやっぱり辛いけどね
— 記憶が苦手だったにも関わらず、英語力が一気に上がった理由って何だったんですか?記憶力が上がったってことですか?
記憶力は上がってないし、単語力もあんまり増えてない。きっかけだね。単純に英語を喋る環境、英語しかない環境の中に1ヶ月間いるわけだから。それを年に2、3回やって、そしてそれを数年間繰り返してれば、そりゃ出来るようになるよ
— 英語学習には年齢は関係ないと思いますか?
若い方が有利っていうのは間違いない。でもだからと言って、年を取ったら英語が出来るようにならないかって言われたら、それはさすがにないよね。僕も言うほど年を取ってるわけじゃないけど、無理と思ったら無理だよね。それは何事もね。「絶対に出来る」って言い切るつもりはないけどさ。
僕は「努力は報われる」って言葉があまり好きじゃなくて… でも、努力って全てが報われる訳じゃないけど、報われた人は絶対努力してるんだよね。なんか『はじめの一歩』みたいになっちゃったけど(笑)自分が向いてるところで努力しなきゃダメだよね。それがたまたま自分の場合はポーカーだった。
▼インタビュー後編はこちら▼
「初めてのラスベガスで“マクドナルド”が通じない」ポーカー世界王者、木原直哉さんに聞く英語への挑戦【後編】
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