「いつか、グローバルに活躍したい!」とわき上がる思いを抱えながらも、忙しい日々の中で一歩踏み出すきっかけがない…といった悩みを抱えている人はいませんか?
そんな思いを抱えた人たちが集まり、互いに交流を深めることで、海外で活躍するきっかけを見つけるためのイベント「グローバルキャリア Night!!」が、2月3日にレアジョブ本社にて開催されました。今回はグローバルの中でも「アジア」にフォーカスし、実際にアジアで活躍されている3名のビジネスパーソンをお招きして、海外で働くことを選んだきっかけや実際に事業を伸ばしていくまでの道のり、そして海外で活躍するために必要な力など、たっぷりお話しを伺いました。今回の記事ではそんな熱いトークセッションの模様をお届けします。
登壇していただいたのは、株式会社ネクストの下釜 創氏、株式会社LITALICOの桒原 康史氏、GY Consultancy Group Inc最高執行責任者の飯田 祥史氏です。ファシリテーターは、自身も外資系戦略コンサル企業にてグローバルビジネスに携わる佐藤 優介氏と、弊社代表取締役社長の中村が務めました!
「海外で働きたいと考えていらっしゃる方は?」という佐藤さんの質問にたくさんの手が挙がり、熱い質問が飛び交ったキャリアナイト。3人のお話からは、どんなグローバルで活躍するためのヒントが見つかるでしょうか?
グローバルなキャリアを始めるまで、そのきっかけとは?
佐藤さん:本日は、それぞれ異なる経緯でグローバルなキャリアを実現された方にいらっしゃっていただきました。まずは大手ベンチャーからインドネシアで事業立ち上げを経験された下釜さんから、海外でのキャリアを始めるに至ったきっかけをお話いただけますか?
下釜さん: 僕はもともと「海外に行きたい」という気持ちが強かったので、入社初日に海外事業部の責任者にその気持ちを伝えたところ、「海外駐在したいなら今は2つのことをやれ」と言われたんです。1つは日本で成果を出すこと。2つ目は海外に対する想いを発信し続けることです。その言葉どおり、まずは日本で成果を出すために2年目で営業の年間トップをとりました。その後4年目でマネージャーに、5年目でインドネシアに赴任することができました。
佐藤さん:では、新卒ですぐに海外駐在を経験し、バングラデシュでの事業立ち上げに携われた桒原さんはいかがですか?
桒原さん:はい、僕は海外で働きたいと強く思っていたわけではなくて、学生の頃は政治家になりたかったんです。しかし、政治家の方々に相談したところ、「一旦働いてみて、それでもまだやってみたければ挑戦したらいい」と言われ、社会人経験を積んだ上でもう一度考えることにしました。そこから就活をして、一番面白そうだという理由でパナソニックにグローバル採用枠で入社しました。入社後はすぐにタンザニアへ赴任して、いきなり部下を11人も抱える物流課長として働きました。
佐藤さん:では、フィリピンで起業をされた飯田さんのきっかけは何だったのでしょうか?
飯田さん: 僕は、最初新卒で外資系コンサルのアクセンチュアに入社して3年間日本で働きました。そのなかで「海外で働きたいな」と思って、フィリピンで働かせてくれるという通信系のベンチャーに転職し、フィリピンに2年ほど駐在。そのあとフィリピンで起業をしました。もともと学生の頃から起業家に憧れていて、30歳までには自分の会社を立ち上げようと思っていたんです。実際フィリピンで起業をしたのは、31歳の頃でしたね。
僕は大学・大学院と農学部で、フィリピンの大学と合同研究をしていたんです。なのでフィリピンは何度も訪れていましたし、フィリピンのおかげで卒論も修論も終えることができました。だからこそ、彼らに恩返しをしたいという気持ちもありましたね。
グローバルキャリアを始めるタイミングは?
佐藤さん:海外で働きたいとなったとき、日本で経験を積んでからか、新卒でいきなり行くか迷う方も多いかと思います。桒原さんは新卒すぐに海外へ、下釜さんと飯田さんは日本で経験を積んでから海外に行かれていますが、メリット・デメリットを感じられることはありましたか?
桒原さん:そうですね。僕は新卒ですぐにタンザニアに赴任したので、なかなか基本的なビジネススキルが身につかなかったかなというのはあります。ただ最初から海外で責任のある立場を任されたので、すべて自分で覚える必要がありました。ストレッチさせられる分、成長速度は速かったですね。
下釜さん:僕は日本で結果を出してから海外に行ったので、そういう意味では基礎的なビジネススキルは身についたかもしれません。弊社では海外事業の立ち上げをやるにあたってマネジメント能力と事業開発経験が必須だったので、日本での経験が役立ちました。ただ「メーカーや商社のプレイヤーとして海外でやるぞ」と決めているなら、最初から海外に行くのも良いのではないかなと感じます。
飯田さん:同じく僕も日本での会社員経験があったので、日本独特の商習慣が身についたのは良かったですね。それがグローバルに通用するかどうかは置いておいて、やはり海外で事業をしていても、日本人とやりとりすることはありますから。
例えば、社外の人にメールするときには「お疲れ様です」ではなく「いつもお世話になっております」を使うとか。日本人とやりとりするなら、こういう基礎的なマナーはコミュニケーションをとる上で必要なのかなと感じますね。
現地でネットワークを広げるために今からできること
佐藤さん:3人の共通点として、現地でのネットワークを広げ、そこからチャンスを広げていったという点があると思います。そういったネットワークを広げる方法、今のうちから実践できることって何かありますか?
下釜さん:例えば日本人の知り合いに「インドネシアに行くんだ」と言えば、現地で働く人を紹介してもらえたりします。あとは自分が行きたい国で働く駐在員に、事前に会いにいったりするのも良いですね。海外にいる駐在員は、日本人というだけで快く会ってくれる人が多いですよ。
飯田さん:それは僕も感じますね。海外で働く日本人のコミュニティは比較的狭いので、誰かひとりと知り合えれば、そこから紹介で繋がっていったりします。やはりその国で活躍している人に話を聞いてみるのが一番だと思います。
桒原さん:自分と会うことによってどんなメリットが生まれるかを説明すれば、要人の方でも会ってくれたりしますよね。あとはFacebookやLinkedInなどのSNSを駆使して、人とのコネクションをつくるのも良いと思います。
海外で事業を成長させるまでの道のり
中村:ここからはファシリテーターを交代して、みなさんがどうやって事業を進めていたのかについて、少し具体的にお聞きできればと思います。それぞれどのように事業を展開されていったのかをお話いただけますか?
下釜さん:僕はインターネット上でリフォーム業者とユーザーをマッチングさせるプラットフォームを立ちあげました。インドネシアでは建物のクオリティが低く、修繕やリフォームが必要になることが多くあるのですが、リフォーム業者を探す手段がなくて、知り合いに紹介してもらう形で業者を探していました。サービスを始めてすぐにFacebook広告が多くの人にシェアされて、一気に知名度が高まりましたね。それだけニーズがあり、みんなが困っているところに着眼できたのかなと思っています。
当初は、東南アジアの求人サイトのサービスをやるつもりだったのですが、現地の人に「儲かるとは思うけどインドネシア人にはあまり必要ないと思うよ」と言われてしまって。その時に「自分はインドネシアのためではなく、自分自身のためにやろうとしていたんだ」と気付いて、とにかく現地の人が困っていることを解決するサービスをつくろうという方向にシフトしました。
桒原さん:僕はバングラデシュで電動二輪車・三輪車を販売するビジネスをやっていました。電動二輪車・三輪車はコストパフォーマンスが高いので、中国では既に多く使われています。その流れが東南アジアにもあって、バングラデシュでもニーズがありました。
最初は商品もオフィスもなくビジネスパートナーもいない状態。本社から名刺の束をドサっと渡されて、到着初日から1日4つのアポイントに駆け回りましたね。結果的に現地の大手とジョイントベンチャー形式で始めましたが、このパートナーのモチベーションが低く、なかなか協力してもらえなかったのが苦しかったです。当初は「結果を出さなきゃ!」と必死でしたね。
飯田さん:僕の場合は起業をする前に、まずは通信会社の駐在員としてフィリピンで働きました。フィリピンって通信環境のインフラが脆弱なんですよ。安定したインターネット回線を契約すると、月に10~15万ぐらいの費用がかかったりします。働くうちに人脈もできてきて、1年半で独立しました。会社を立ち上げて1年目は大手通信会社の代理店としてやっていたんです。2年目からはスケールさせるために自社でネット回線を持って、販売するようになりました。現在では110社ほどが導入してくれています。
中村:みなさんそれぞれ順調にビジネスをスケールさせてこられたように聞こえますが、きっと海外ならではの苦労も沢山あったかと思います。何かそういった経験から、海外で働く上で「ここは気をつけた方がいい」と感じられることはありますか?
飯田さん:そうですね。何より納期の感覚ですかね。フィリピンでは、納期は遅れるものだと思っています。あとフィリピン人はクリスマスをとても大事にしていて、12月はほとんど働きません。だから1年は11カ月であると、あらかじめ頭に入れておく必要がありますね(笑)。
下釜さん:僕の場合は本社が日本にあったので、文化の違いを共有して、日本側とのコミュニケーションを円滑にする必要があり、苦労しました。納期の話もそうですが、日本人の基準で考えたら「なんでできないの?」と思うようなことでも、現地では難しかったりします。そのあたりの理由を共有することが大事です。
桒原さん:そうですね…。基本的に現地のパートナーは動きが悪いものだと思っておくことは大事ですね。時間を守るという概念は日本より薄いです。
例えばバングラデシュでのテラモーターズの立ち上げの時に『ガイアの夜明け』というテレビ番組に密着してもらったのですが、すでにお金を払ってくれたお客さんが待っているのに、商品がお店に来なかったんです…。「何があったんだろう」と思って工場に行ってみたら、納品の担当者が「寝てました」って言うんですよ。テレビカメラの前なので怒るわけにもいかなくて、苦笑いの顔が放映されました(笑)。
グローバルに活躍するために必要なスキルとは?
中村:壮絶な体験をされてここまで来られたんですね…。では、そんなみなさんの考える“海外で成果を出す人に共通する資質やスキル”などはありますか?
下釜さん:やはり胆力とか根性があるかどうかですね。例えば1日に4アポを、ずっと続けることができるか?っていうところです。自分の中で腹をくくってやりきる力と、そのための想いがないとできないと思います。
桒原さん:ゴールを設定して、それを見失わずに進んでいく力が大事だと思います。これはもちろん日本においてもそうですが、海外の特に新興国だと余計に「環境が悪い」と言い訳をしてしまう人も多くいます。そういった中でもゴールに向かっていく力が必要だと思いますね。
飯田さん:僕は3つ必要なものがあると思っています。信念と、人間力と、鈍感力です。まずは「なぜこれをやるのか」「なぜここでやるのか」という信念の部分がしっかりしていること。そして実際にやろうとした時、まわりの人を巻き込んで助けてもらうための人間力がないと難しいです。あとは海外でビジネスを展開しようとなると、かなり多くの困難に直面します。そのストレスを楽しめるだけの鈍感さも重要だと思います。
中村:それでは最後にこれからグローバルに働きたいと考えている皆様へ一言メッセージをお願いします。
下釜さん:いま海外に行きたいと思っている人は、ぜひ今からでも実際に海外に行って、そこで働いている人と会ってみてください。ゴールを具体的にイメージして、今の自分に何が必要なのかを逆算してみるんです。それを意識しながら日本で過ごしていけば、きっと実現に近づいていくはずです。
桒原さん:少し偉そうに聞こえてしまうかもしれませんが、「海外に行きたい!」だけだと少し曖昧なのかなと思います。やはり、そもそもどうして海外に行きたいのか、本当に何をしたいのかをたまに棚卸ししてみることが大切だと思っています。人生は思ったよりも短いので。
飯田さん:僕は起業して4年目ですが、これまで色んな先輩起業家に助けてもらいました。なので、その経験とか教わったことを、これから起業される人に伝えていきたいと思っています。今日ここにいらっしゃる方の中で起業に興味のある方がいれば、いつでも相談をしてきてください。
中村:皆さん今日は貴重なお話をありがとうございました!
▼「グローバルキャリア Night!!」第2回の開催予定は、2017年春ごろです。興味があるという方は、ぜひイベントのグループをフォローしてください!
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