英語は1万分の1人から10分の1人になる手段。株式会社ピクセルグリッドのエンジニア小山田晃浩さんに聞く、”発信”のための英語を身につける方法

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こんにちは、「RareJob English Lab」編集部の向はるかです。突然ですがエンジニアのみなさん英語学習してますか?

1行もコードを書けない私が偉そうにすみません。なぜ聞いたかというと、英語学習について社内外の人にヒアリングをする中で、いつもエンジニアの方の英語学習への意欲に驚かされるからです。日頃から英語で情報収集をしているためかリーディングやリスニングのスキルも高く、毎日コツコツ学習する習慣が身についている人も多い気がします。

一方、「話す」と「書く」といった発信には、苦手意識を抱えているという声もよく耳にします。日本国内だとエンジニアの方が英語にアウトプットを求められる機会は限られますし、練習する環境を用意するのも簡単ではありませんよね。

そこで、日本にいながら積極的に英語で情報発信し、海外の技術者とも頻繁に交流をしている小山田晃浩さんに、英語学習についてお話を伺うことにしました。小山田さんはどのようにして”発信”するための英語力を身につけていったのでしょうか。英語学習を始めたきっかけから具体的なアウトプット方法、エンジニアが英語を学ぶメリットまで、じっくりお聞きしました。

まずは「話す体験」から通じる自信を得る

Q. 小山田さんが英語の勉強を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

もともと英語を使えたら便利だろうな…とは思っていました。けれど学生の頃はちょっと英会話の学校に通った程度で特に使う機会もなく、本格的に勉強し始めたのは社会人になってからでした。バリバリ仕事で使いたい!というよりも、旅行とかで話せたらいいな、くらいのモチベーションでした。

Q. そこからどのように学習を進めていかれたのでしょうか?

初めの頃は、外国人とのランゲージエクスチェンジですね。インターネット上で同じ格闘ゲームが好きなアメリカ人の方を見つけて、テキストで会話をしていました。「このキャラいいよね、あのキャラ弱いよね」といった簡単なやりとりです。彼が日本に来た時は一緒にゲームセンターに行ったりもしました。

あともう一人やりとりをしていたルーマニア人の方とは、同じネットゲームにハマっていたので、ボイスチャットで話しながら一緒にプレイしていました。

Q. 初めからバリバリ仕事で英語を使おうと思っていたわけではないんですね!

はい、最初は仕事ではなく趣味に関する交流で英語を使っていました。そうすると「意外とコミュニケーションが取れるぞ」と自信が湧いてきて、自分でも発信をしてみようかなと思い始めました。

仕事でも英語を使えたら便利だなとは常々感じていたので、徐々に仕事に関連する英語のミートアップに参加したり、GitHubやTwitterに英語で書き込んだりするようになったんです

今でもFacebookとTwitterは基本的に英語で投稿する自分の中で縛りを設けています。テキストの場合は話すよりも瞬発力が求められず、特にTwitterは投稿する文章が短いので、英語学習を始めたばかりの方もとっつきやすいと思います。

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(GitHub上の外国人エンジニアとのやりとり、一番下のyomotsuが小山田さん)

成果物を共有して、英語で繋がるきっかけを作る

Q. GitHubやTwitterを拝見したのですが、時間が経つにつれ英文がどんどん洗練されていますよね!語彙や表現はどのように学ばれたのでしょうか?

まずは文法書の「フォレスト」を一通り読んで、基本的な英文の組み立て方を把握するようにしました。ある程度の文法がわかれば、あとは語彙だと思います。参考書は色々買いましたが、結局一番シンプルで網羅性のあるフォレストに落ち着きました。

今でも、言えなかったことをあとで復習するというのは、学習のベースになっています。先ほどのネットゲームなら「よけて」とか「死ぬな」とか、日常では使わないであろう語彙でもその都度調べています(笑)

人によって合う合わないがあると思いますが、自分にはその場その場でわからなかったことをあとで調べて、必要な語彙や表現を身につけていく方法が一番向いていました。

Q. 他に英語のインプットとして日常的にやっていることはありますか?

GitHubで自分の好きなライブラリの管理ページを購読しているので、誰かが書き込んだメッセージにはとりあえずタイトルだけでも全て目を通してますね。面白そうだなと感じたら中身をじっくり読むようにしています。

Twitterだと英語で発信している外国人エンジニアのアカウントをフォローしています。プロフィールを見て自分と同じ分野や技術に詳しい人をフォローするか、GitHubにTwitterアカウントを載せている人も多いので、そこから探すといいと思います。

いずれも、専門分野に関する最新知識をキャッチアップできるだけでなく、「I amは省いたりするんだな」といった自然な英語を学ぶ機会にもなるので意識して続けています。

Q. 先ほど「Twitterはとっつきやすい」とおっしゃっていましたが、なかなかハードルが高く感じる方も多いかと思います。具体的にどういったつぶやきなら始めやすいのでしょうか?

エンジニアの人なら自分の成果物を関連するハッシュタグとURLを添えてツイートするのがいいと思います。これ作ったよとか、ライブラリのここを直したよ、新しい技術試したよとか。I made this、I fixed this、I tried thisといったシンプルな英語で言えますよね。そうすると英語でコメントが来たり、英語圏の人にリツィートされたりして、交流のきっかけが生まれやすくなるはずです

Q. GitHubやTwitterへの書き込み以外に、実践されている学習法はありますか?

Meetup.com」で開かれているプログラミングと英語のイベントに参加しています。日本の人が英語でプログラミングを教えて、その代わりに英語を教えてもらうという仕組みです。ランゲージエクスチェンジのプログラミングバージョンのような形ですね。

自分の専門について話すため、あまりナーバスにならずにアウトプットでき、通常の英会話よりも挑戦しやすいです。2、3時間というと長く感じられるかもしれませんが、意外とすぐに時間が過ぎますね。

あとは会社に英会話の先生が週1で来てレッスンをしてくれているので、そこでも英語をアウトプットする機会があります。やはり日頃から話すことにある程度慣れておくことは重要だと思います。周囲を見ていても定期的に話す体験をしておくだけで、少なくとも発話することへの抵抗は少なくなっているように感じます。

“国内”で英語の情報発信をすることのアドバンテージ

Q. 日頃から英語で情報発信を続けられている中で、やっててよかったと感じた経験などはありますか?

好きな技術のコミュニティーに貢献して、”一緒に作り上げている感”を味わえることですね。自分の作ったコードが取り込まれたり、意見が採用されたりして、全世界の人が使ってくれる喜びは確実にあります。あとTwitter で直接「助かったよ、ありがとう!」みたいなコメントが来るとやっぱり嬉しいですね。

Q. 国を超えて誰かの役に立っている感覚が得られるのは相当なモチベーションになりそうですね…!

そうだと思います。あと、GitHubやTwitterで日頃から繋がっていると、彼らが日本に来るときに「会おうよ」って言ってくれたりします。例えば、私自身も好きな技術に関して日頃から英語で発信をしていたら、憧れていたエンジニアの方が来日時に声をかけてくださり、直接お会いしてお話をすることができました。

Q. “その分野では有名なすごい人” が海外から日本に来た時に、関わるチャンスが回って来やすいというのは、専門分野について英語で発信を続けることのメリットかもしれませんね。

そうですね。技術的には私よりも優れた方々は沢山いらっしゃるのですが、国内に英語で発信をしてる人が少ないという理由だけでチャンスが巡ってきます。

英語でやりとりができるだけで1万分の1から10分の1くらいの人材になれると思っています。将来、海外に行く行かないに関わらず、英語でコミュニケーションを取れることのアドバンテージは確実にあると感じます。

(尊敬するエンジニアの方と来日時に撮った写真)

おわりに

英語を通じて得られた人との出会いや経験を語ってくれた小山田さん。英語でアウトプットすることの実用的なメリットだけではなく、国を超えて情報をやりとりし、人との繋がりが広がっていくことへの喜びが伝わってきました。

小山田さんが話してくれたように、自分が作ったものをI made thisと共有してみる、あるいは興味のあることについてvery excited to see〜と呟いてみるだけでも、海外の人との接点は作り出すことができます。

簡単な英文でも発信を続けていれば、積もり積もって思いがけない機会を運んで来てくれるかもしれません。大切なのは興味の持てる分野から始めること。今日から一言だけでも英語でアウトプット習慣を身につけてみてはいかがでしょうか?

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