外国人を前に英会話をしたことがない方にとって、オンライン英会話は未知なものであり、最初は特にとても緊張するものだと思います。緊張が嫌でオンライン英会話を始めるのを躊躇している方や、始めてはみたものの次のレッスンを予約できない方もいらっしゃるかもしれません。そんな方に今回は、改めて緊張とオンライン英会話の絶妙な付き合い方をご紹介したいと思います。
緊張は決して悪ではない!
幼い頃、人前で緊張してうまく話せなかった、あるいは物事を失敗してしまった経験がある方は、「緊張することは悪いことだ」と思っていることと思います。しかし大人になってからの緊張には悪いことばかりではなく、実はとてもいい効果があるのです。
緊張は心を若返らせる効果がある
大人になると、毎日同じ会社に行って同じ顔ぶれの同僚と仕事をしたり、家事と育児に追われながらも毎日似たような生活を送るということが起こりがちですよね。人はそういった「同じ環境」に慣れてくると、脳が刺激を受けず、ボケやすくなったり、老けやすくなってしまうと言われています。
しかし、そこになにか新しいことを取り込み、適度な緊張をすることで、心が刺激され、引き締まり、脳が活性化されます。たしかに定年になっても新しいことにチャレンジし続けている方はいつまでも若々しいですよね。適度な緊張はむしろあなたを生き生きとさせる「若返りの水」。オンライン英会話で適度な緊張を感じることで、「今自分は若返っているんだ」と考えてみてはいかがでしょうか。
緊張はメンタルを鍛える効果がある
緊張はストレスの一種です。ストレスというと総じて悪と捉えがちですが、人は適度なストレスがなければ心を強くすることは不可能です。緊張は筋肉を鍛えるダンベルと同じように、適度に感じることで心を強くたくましくしてくれるのです。オンライン英会話で緊張したら、「今メンタル鍛えられてる〜!」とプラスに捉えてみてください。
緊張は英語力を引き上げる
人は緊張すると交感神経が刺激され、一時的に脳が活性化し、パフォーマンスが上がるという効果があります。緊張感をもって仕事に取り組むとミスが起こりにくいのと同様に、緊張しているときのほうが、思考力や集中力は上がるのです。自分ひとりでリラックスしながら英語を学習するよりは、外国人を目の前にして緊張をした状態のほうが、実は英語力は上がりやすいのです。
過度な緊張を抑える為に
「緊張は悪ではない」と最初にお伝えしましたが、そうはいっても「緊張しすぎて言葉が全く出ない」という方や、「緊張が不快でたまらない」という方もいらっしゃるでしょう。そんな方へ、緊張を抑えるいくつかの方法をご紹介したいと思います。
レッスン前の準備を万全にする
緊張は焦りからくる場合があります。「話せない」「できない」「自信がない」という状態が、より不安を掻き立てるものですよね。なるべくそういった状態に陥らないように、事前準備をおこなうことは効果的です。また、心の捉え方一つで緊張がかき消されることもありますので、そういったヒントも合わせてご紹介しましょう。
教材を事前に見ておく
緊張しがちな方は、レッスン前に必ず教材に目を通しておきましょう。「事前に見てしまうとまるでカンニングしているみたいだ」「その場で考えなければ力がつかないのでは?」と感じてしまう方もいるようですが、そうではありません。
事前に教材に目を通して「今日は何を話そうか」と考えておくことは、英会話の上達をスピードアップさせてくれる立派な予習ですし、そこで生まれる余裕が緊張を緩和してくれます。レアジョブではやりたい教材を自分で選ぶことができますので、慣れるまではとっつきやすい話題の章から始めてみてもいいかもしれませんよ。
あらかじめ自己紹介文を考えておく
オンライン英会話を始めたばかりの頃は、かならず最初に行う自己紹介でつまづきがちです。反対に最初の自己紹介で波に乗れば、緊張がほぐれ、その後のレッスンもスムーズに運ぶことがあります。英会話初心者の方は、ぜひあらかじめ自己紹介文を考えておき、口に出して練習しておきましょう。最初は用意しておいた自己紹介文を紙に書いて見ながら答えてもいいでしょう。
レッスン前に声に出して発話の練習をする
英語に限ったことではありませんが、ずっと黙っている状況から、急になにかを話そうとすると、意外と言葉をうまく紡げないものです。言いたいことがうまく言えず緊張が増してしまわないように、レッスンの前に独り言で結構ですので、英語で今考えていることや今日あったことなどを発話してみましょう。
自分で文章を作って発話するのが難しい場合は、英語で書かれたものを声に出して読むだけでも構いません。5分だけでもそうした発声練習をしてからレッスンに臨めば、英語を話すことに少しでも慣れた状態なので、話しやすく、緊張を引き起こしにくくなるでしょう。
お助け対処フレーズを準備しておく
レッスンが始まってすぐに緊張が増し、何と言えばいいのかわからず頭が真っ白になってしまうこともあるかもしれません。そんな時、すぐに手にとって読み上げればいいだけの「お助け対処フレーズ」を準備しておきましょう。例えば下記のようなフレーズが便利ですよ。
辞書で調べてもいいですか?
May I use a dictionary?
チャットボックスに書いてもらえますか?
Could you write that in chat box, please?
もう少しゆっくり話していただけますか?
Would you speak more slowly,please?
少し考えさせてください。
Let me think for a while.
わかりません。
I don’t get it.
それはどういう意味ですか?
What does it mean?
「上手にしなくてもいい」と考えよう
緊張する方は、「上手にしなければ」「うまく話さなければ」と自分に過度なプレッシャーをかけてしまっている可能性があります。そのため、ミスや失敗に対する恐れが大きくなり、うまく行かなかったときに過度な身体反応があらわれます。
「上手にしなくてもいい」「真剣にやればそれでいい」という気持ちでオンライン英会話に臨んでください。「ミスをしてもいい。真剣であればそれでいい」と考えれば、自分への過度なプレッシャーは消えていくはずですよ。
身体面からのリラックスを心がける
そもそも対面すること自体に緊張してしまうというひとのために、身体面からリラックスする方法をお教えします。緊張することで汗が出たり手足が震えたり言葉がでなかったりするのは、交感神経が強く刺激されすぎているためです。
こうした刺激反応を抑えるためには、身体をリラックスさせることが一番です。下記のようなリラックス法は、交感神経を押さえ、副交感神経を優位にしてくれるということが、医学的にも実証されていますので、ぜひ試してみてください。
レッスン前に複式呼吸をする
深呼吸をすればリラックスできる、というのは聞かれた事があると思います。とくに複式呼吸を下記のような手順で数回繰り返せば、あらゆる面で緊張が和らぐでしょう。
- ゆっくりと口から息を8秒かけて吐き出す
- 息を吐ききったら、4秒かけて鼻から息を吸う
- 6秒間息を止める
リラックスする香りをかぐ
レッスン前やレッスン中に、アロマなどの香りをかぐことで、自律神経が刺激され、緊張がほぐれます。特にラベンダーの香りは、鎮静作用にすぐれ、血圧や心拍をしずめる働きがあるのでオススメですよ。
労宮のツボを押す
緊張を和らげるツボを押すというのも効果があります。「労宮(ろうきゅう)」のツボは、手のひらの中央にあり、手を握ったときに中指の先端が手のひらに当たる部分に存在します。よく緊張したら「手のひらに人の字を書いて飲み込むと良い」というおまじないがありますが、これはこの労宮のツボを利用したものだと考えられています。緊張したらぜひ「労宮」のツボを押してみてくださいね。
まとめ
「緊張したくない」「緊張はよくない」と考えるのが一般的な緊張への捉え方ですが、実際は「緊張する場から逃げていると人生がうまくいかなくなる」とも言われるほど、緊張は良いものです。オンライン英会話を生活への良い刺激として取り入れてみるのはいかがでしょうか。とはいえ、もし過度な緊張を感じてしまう場合には、色々な側面から自分にあった方法で、緊張をほぐすことにトライしてみてください。緊張を克服し、ぜひオンライン英会話を成功させてくださいね。
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