「レディファースト」は時代遅れ?ジェンダーフリーな英語にアップデートしよう

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空港や機内でのLadies and gentlemen(紳士淑女の皆さま)というアナウンスを廃止する航空会社が出てきています。理由はgender-free(ジェンダーフリー)ではないから。男性・女性にとらわれず誰もが自由に行動できる社会にしようと、Ladies first(レディファースト)も時代遅れだと考える人がいるようです。そこで、現代英語ではどの表現にgender bias(ジェンダーへの偏見)があり、どのように言い換えればいいのか、見ていきたいと思います。

ジェンダーに配慮した英語表現の基本を押さえよう

「男女平等」はgender equalityと言いますが、ジェンダーフリーな社会では、equal(平等な)だけでなく、性別を「男性」「女性」と2つに分けて決めつけることを避ける傾向にあります。ジェンダーについて語るとき、どのような語が使われるのか見ていきましょう。

gender-free(ジェンダーフリーな)

We’re moving toward a gender-free society.(私たちはジェンダーフリーな社会に向かっています)

genderは「性」、freeをつけると「~がない、~にとらわれない」という意味になり、smoke-free(禁煙の)、tax-free(免税の)といった使い方があります。

gender-neutral(ジェンダーに中立的な)

We should use gender-neutral language.(私たちはジェンダーに中立的な言葉を使うべきです)

「男性・女性どちらにも当てはまる」「どちらか特定しない」ことを指します。-neutral(~に中立的な)は、religion-neutral(宗教的に中立的な)、race-neutral(人種的に中立的な)のように使うことができます。

gender equality(男女平等)

How can we achieve gender equality?(どうすれば男女平等を達成できるでしょうか?)

equalityは「平等」という名詞、equalは「平等な」という形容詞または「~に等しい」という動詞です。

gender bias(ジェンダーへの偏見)

We should eliminate gender bias in the workplace.(職場でのジェンダーへの偏見を排除しなければなりません)

biasは「偏見、先入観」。media bias(メディアの偏見)、bias against minorities(少数民族への偏見)のようにも使います。

A: How can we create a gender-neutral workplace?(どうすればジェンダーに中立的な職場を作れるでしょうか?)

B: We should eliminate gender bias. Stop calling female employees “girls.”(ジェンダーへの偏見を排除しなければ。女性社員を「女の子」と呼ぶのはやめましょう)

A: Right. That’s a good start.(確かに。そこから始めるといですね)

これからはジェンダーフリーな英語表現を使おう

日本でも「スチュワーデス」が「CA」「客室乗務員」となったように、英語でも男性・女性を特定する表現を使わなくなってきています。これまで使われてきた表現をどんな言葉で言い換えればいいのか、見ていきましょう。

あいさつや敬称の言い換え英語表現

△Ladies and gentlemen,(紳士淑女の皆さま、)

〇Dear passengers,(乗客の皆さま

〇Dear customers,(お客様方へ、)

空港や機内のアナウンスで使う表現。パーティーや講演会では、Dear guests,(お客様方へ)、Dear participants,(参加者の方々へ)のように言うといいでしょう。

△Mr. / Ms. / Mrs. / Miss.

〇Mx. [ミクス]

〇Doctor / Director / Manager(医師・博士/部長/マネジャー)

女性に対しMrs.やMiss.の代わりにMs.が使われるようになっていましたが、これも男女を特定するものであるとして、最近は誰に対しても使えるMx.(読み方は[ミクス])という新語が登場しています。また、Doctorは医師以外にも博士号を持っている人に対して使うことができ、Director Smith(スミス部長)のように、役職で呼ぶという方法もあります。

△Hi, guys!(やあ、みんな!)

〇Hi, folks!(やあ、みんな!)

〇Hi, everyone!(やあ、みんな!)

アメリカ人がよく使うguy(男、~なやつ)。女性相手でもguysが使われてきましたが、今では「人々」という意味のfolksやeveryoneを使おうという動きがあります。

人を指す言い換え英語表現

△ladies(女性の方々)

〇everyone(皆さん)

〇all of you(皆さん)

女性グループを指してladiesという言い方を使うことがありましたが、これもeveryoneやall of youと言い換えたほうがよさそうです。boys/girlsについても同様です。Ladies first(レディファースト)としてドアやエレベーターで女性を先に行かせる必要はなくなりましたが、男女に関係なくAfter you.(お先にどうぞ)と言って人に先を譲るのは、やはり気持ちのよい習慣として残っています。

△husband / wife(夫/妻)

〇partner(パートナー)

〇spouse(配偶者)

同性カップルもいる中、husband(夫)、wife(妻)という言葉が必ずしも当てはまらないため、partner(パートナー)という言い方が好まれるようになっています。家族関係について話すときには、spouse(配偶者)という単語も使われます。

△mother / father(母親/父親)

〇parent(親)

両親が同性カップルの場合、「父親」「母親」と決めつけず、parent(親、parents<両親>の単数形)と呼べばいいことになります。

△he / she(彼/彼女)

〇they(あの人、その人)

男女を区別するhe / sheではなく、単数でもtheyを使おうという動きがあります。動詞の変化は複数のtheyのときと同じで、例えばThey are a teacher.(その人は先生だ)という言い方が可能です。

職業等の言い換え英語表現

△policeman(警察官)

〇police officer(警察官)

△businessman(ビジネスマン)

〇business person(ビジネスパーソン)

△fireman(消防士)

〇firefighter(消防士)

△chairman(議長)

〇chairperson(議長)

-manという呼び方は、だいぶ言い換えが進んでいます。普段「~な人」と言うときも、He’s a good man.(彼はいい人だ)ではなくHe’s a good person.のように言うといいでしょう。

△waiter / waitress(ウェイター/ウェイトレス)

〇server(サーバー、給仕する人)

△actress(女優)

〇actor(俳優) 

△freshman(大学の1年生)

〇first-year student(大学の1年生)

△housewife(主婦)

〇houseworker(家事労働者)

-essは女性を指す表現であるため使われなくなりつつあり、女優でもactorと呼ぶことがあります。 

社会の中で使われる言い換え英語表現

△manpower(労働力)

〇workforce(労働力)

△man-made(人工の)

〇artificial(人工の)

△mother tongue(母語)

〇native language(ネイティブ言語)

会話例

A: Hi, everyone. What’s up today?(やあ、みんな。今日はなんかある?)

B: You know what? David got married!(知ってる?デイビッドが結婚したんだ!)

A: How amazing! What does the partner do?(すごい!パートナーは何してる人?)

B: I heard they are a firefighter.(消防士だって)

英語圏では皆がこういったジェンダーフリーな表現を使うようになったわけではないのですが、ジェンダーに配慮した言い換えに敏感な人もいるということを、覚えておくといいでしょう。

ジェンダーフリーな英語を練習してみたいなら

頭の中で理解していても、実際に使ってみる機会がないと、She’s a nice girl.(彼女はいい子だ)と、うっかりpersonではなくgirlが出てきてしまったり、She’s a great actor.(彼女は素晴らしい俳優だ)とactressではなくactorを使う言い方に戸惑ったりするかもしれません。

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