カナダは英語?フランス語?カナダで英語を学ぶ利点と各地の特徴

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海外で英語を学んでみたいと考えている方の中には、その渡航先として「カナダ」を候補地の一つにしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。語学留学やワーキングホリデー、正規留学など、カナダへ渡航できる可能性は色々あり、滞在先としても優れた特徴があります。そこで今回はカナダで生活したことのある筆者の経験も踏まえて、カナダの利点やカナダ各地の特徴をご紹介したいと思います。

英語を学ぶならカナダ!カナダで英語を学ぶ利点8選

海外で英語を学びたい方は、アメリカやイギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどの選択肢とともに、カナダも候補地の一つとしてあげられますよね。カナダは英語を学ぶ場所としてはもちろんのこと、住む場所としてもとてもおすすめの国です。そこでまずは英語を学ぶ留学先としてカナダを選ぶ利点をご紹介しましょう。

アメリカ英語に近い

ハリウッド映画などを見慣れている日本人にとっては、「英語を学ぶならアメリカ英語」と考えている方も多いでしょう。しかしアメリカは治安の問題やワーキングホリデーがない為、意外と万人が滞在しやすい国ではありません。そこで、どうしてもアメリカ英語が学びたい方にはカナダがオススメです。ニュージーランド英語は、イギリス英語が基盤となっていますが、語彙はマオリ語(先住民)からの借用語が多く、オーストラリア英語は特有のスラングや表現が豊富にあります。それに比べて、カナダは隣国アメリカのテレビ番組が多く放送されていることもあり、最もアメリカ英語の発音に近い英語を話しているといえるでしょう。カナダ英語を聞き慣れてくると、自然とアメリカ英語も聞き取りやすくなっていきます。とはいえ、完全にアメリカ英語と一致しているわけではなく、語尾に「eh?(だよね?)」をつけるといったカナダ独特の英語表現もあり、その違いを感じながら英語を学ぶのも面白いですよ。

参照:オーストラリア英語とイギリス英語は似てる?発音やスペルの違いを徹底比較!

フランス語も学べる

カナダでは現在も英語とフランス語が公用語として使用されています。カナダを訪れると、道路標識や公的な文書は両言語で表示されていることに気づくでしょう。それはカナダの歴史的経緯にあり、17世紀にフランスの探検家たちがケベック州を始めとする地域で植民地を築き始めたことが、カナダにおけるフランス語の歴史の始まりです。同時期にイギリスも北アメリカでの領土拡大を目指して、カナダはフランスとイギリスの間で争われる植民地となりました。最終的にイギリスが勝利し、カナダは一時的にイギリスの支配下に入りましたが、フランス系の住民が多い地域ではフランス人がその土地に留まり続けました。特にケベック州では今でもフランス語が主要言語であり、フランス語での授業をする大学や短期大学が多く存在し、一部の学校では入学にフランス語の能力が求められることもあります。英語だけでなく、第3言語も目指して可能性を広げましょう!

治安がよい

アメリカに憧れるけれど、アメリカは銃社会だし、治安が心配という方は多いのではないでしょうか。その点隣国のカナダはアメリカに比べて犯罪数も少なく、都市部でもアメリカよりは断然治安は良いと言えるでしょう。英国の政治経済誌エコノミストの調査による「最も住みやすい都市」ランキングでは、毎年10位以内にカナダの都市が選ばれ、2023年は、5位がバンクーバーでした。治安の良さや住みやすさを重視する方にはカナダがおすすめです。

アメリカに近くて、物価が安い

カナダに滞在していれば、車やバス、鉄道などでアメリカに遊びに行くということも簡単です。例えばバンクーバーからシアトルまで1泊で野球観戦をしに行ったり、トロントから買い物や観劇にニューヨークまで行くことができます。カナダ留学の帰りにアメリカにちょっと寄ってから帰るという友達がたくさんいました。「アメリカに留学したかったけれど治安の面でやめた」という方には、アメリカ欲も満たすことができるかもしれません。

また、隣国アメリカで、アメリカの商品なども簡単に手に入るカナダですが、アメリカより物価が安いのがカナダです。スーパーでの買い物や家賃など、生活費を少しでも抑えたい場合には、アメリカよりカナダがおすすめです。

文化のモザイクでアイデンティティをいかせる

カナダは1971年に世界で初めて「多文化主義(multiculturalism)」を国の政策として導入し、現在も年間25万人以上の移民を受け入れている多民族国家です。また、その多文化が融合してしまうのではなく点在し、グラデーション状に共存・共生する様子から「mosaic society(モザイク社会)」とも呼ばれ、個々のアイデンティティを失わない好事例として世界中から注目されています。

教育現場でも「多文化社会」について繰り返し考える機会が設けられ、「みんな違って当たり前」という方針が若い世代にも行き渡っているようです。こうした多様性(diversity:ダイバーシティ)の文化から島国の日本人が学ぶことは非常に多く、必ず人生にとって大きな学びとなることでしょう。

自然と生きるカナダ人

カナダといえば大自然。世界第2位の広大な国土の中には、至る所に雄大な自然が広がっており、カナダ人は自然とともに生きている人々が多いように思います。ロッキー山脈の雄大で素晴らしい景色などは、毎日見ていても飽きることはなく、どんな素人が写真をとっても絵になる光景ばかりです。

大自然に囲まれた生活からなのか、カナダ人は若者であってもトレッキングなどの山歩きが大好きで、ゆったりとした人生の楽しみ方を知っているように思います。仕事の後で同僚とハイキングに出かけたり、外でバーベキューをしたりということはよくある日常です。

また自然を楽しむカナダ人にとって、ちょっとした工夫で生活を楽しむ人が多くいます。例えば高校を出たばかりの10代の若者が、部屋の壁を好みの色に塗ったり、お気に入りの布で手作りのカーテンを作ったり、キャンドルを沢山焚いて夜を過ごしたりして生活を楽しみます。彼らのクリエイティビティの高さと、自分が居心地良く過ごすためには労を惜しまない姿には、日本では忘れていたマインドなど学ぶところが沢山あるように思います。

カナダ人の生き方が学べる

カナダ人は、高校を卒業すると一旦社会に出て、本当に学びたいものができたらまた大学に戻るという人が多く、「自分がしたい時に、したいことを、自らの意思でやる」というマインドが根付いているように思います。そのため、若くてもとても自立しており、自分で自分の人生を切り開いているという生き様に感化されることもしばしばです。

決められたレールに従って生きがちな日本の社会とは全く異なる価値観を、彼らの生き方から感じる事ができるのではないでしょうか。

都心は留学生が多い

カナダは治安がよく住みやすいため、特にトロントやバンクーバーなどの都心では留学生が多いように思います。ですので周囲のカナダ人も留学生慣れしており、初めてカナダを訪れる方にとっては受け入れ態勢が整っている場所だと言えるでしょう。留学生向けの語学学校が多いので選択肢が豊富ですし、日本食レストランやアジアンスーパーなども多いので、ホームシックを程よく癒やしてくれるのではないでしょうか。

また日本人コミュニティにも必ず出くわすため、現地の情報を集めやすく、初めての海外生活の場合は、安心して臨む事ができる場所だと言えます。

英語を学ぶならこの5都市!カナダ各地の魅力をご紹介

カナダと一言でいっても、世界第二位の広さを誇るカナダには、沢山の魅力あふれる場所があります。どこで英語を勉強するのが自分にあっているのかな?と思う方も多いでしょう。そこで英語を学ぶ場所としておすすめのカナダ各地の特徴や、その魅力をご紹介したいと思います。

カナダで最も留学生が多い街:バンクーバー

カナダへ留学する方の多くが最初に滞在するのがバンクーバーではないでしょうか。都会でありながら、海や山に囲まれていて治安もよく、住みやすい街として人気です。アジア人留学生も多いので、日本食レストランや韓国レストランなど、日本人の口にあうレストランも豊富。また交通機関も発達しているので、車を持っていない留学生でも安心です。

また、カナダといえば寒いという印象がありますが、他の場所に比べて冬も温暖ですし、夏も暑すぎず、住みやすい場所と言えるでしょう。

大都会の中に突如として現れるイングリッシュ・ベイなどのビーチは、寝転んで本を読んだり、ただただ夕日を眺めたりしてリラックスするのに最高の場所です。立地としても便利で、日本からは直通便があり、またアメリカのシアトルまでなら車で3時間弱。ロサンジェルスへも飛行機で3時間なので、気軽に遊びにいけるのもいい点ですよね。

多国籍都市でなんでも揃う:トロント

カナダの最大都市であるトロントは、何と言っても移民の街です。2人に1人が移民というトロントは、多文化が共存するとても面白い街です。レストランで何かを食べようかとなると、日本食はもちろんのこと、インド、エスニック、ギリシャ料理、ベトナム料理などのアジア料理やメキシカンなど、様々な国のレストランが選択肢にあがります。日本ではここまで本格的な多国籍料理を食べることができないので、食に興味がある方はおすすめです。また、人口の多さ、商業の数でもカナダで一番の大都市であるため、ワーキングホリデーの場合には、仕事が最も探しやすい場所とも言えるでしょう。

さらに、トロントはエンターテイメントを楽しめる場所としても有名で、アイスホッケーなどのスポーツ観戦や、バレーやオペラなどの観劇などを楽しみたい方にも、トロントは最もおすすめの場所です。

北米のパリでフランス語も:モントリオール

「北米のパリ」と言われるモントリオールは、石畳の古い街並みで有名なオールドモントリオール地区など、古き良きヨーロッパにタイムスリップしたかのような歴史を感じられる美しい街です。このモントリオールの7割の人々の第一言語はフランス語。とはいえ彼らは英語もペラペラで、英語だけでも十分生活ができる大都会ですので、英語を学びながらフランス語もかじってみたいと思っている方には最適の場所です。クリエイターや芸術の街としても有名なモントリオールは、建物が美しい上におしゃれなカフェも多く、SNS映えする写真を撮るには最高の場所でしょう。

カナディアン・ロッキーへの窓口:カルガリー

カナダの中では中都市といったところで、大きすぎず、田舎過ぎない都市がカルガリーです。カルガリーは何でも揃う都市でありながら、少し足を延ばせば雄大な大自然、カナディアン・ロッキーを堪能できるというのが最大の魅力です。カナディアン・ロッキー最大の街であるバンフまでは車で2時間ですし、スキーやスノーボードを楽しみたいなら、車で1時間も走ればパウダースノーのスキーリゾートにたどり着くことができます。

また、日本人留学生もバンクーバーやトロントほど多くないため、「日本人留学生と日本語ばかり話してしまう」という「留学生失敗あるある」に陥りにくいのもポイント。大学や語学学校に通いながら、週末は大自然を満喫したいのであればカルガリーがおすすめですよ。

英国文化が残る美しい街:ビクトリア

バンクーバーからフェリーで1時間半のところにあるビクトリアは、長い間イギリスの植民地だったこともあり、アフタヌーンティーやイングリッシュガーデンなどの英国文化が残る美しい街です。また、カナダでは最も温厚な気候だと言われており、暑すぎない夏と日本よりも過ごしやすい冬のおかげか、カナダ人の中でも「リタイヤしたら住みたい街」と言われる人気の場所です。ほどよい街の大きさで治安もよく、留学生もバンクーバーほど多くないため、英語の学習に専念できるでしょう。

カナダで英語を学ぶ魅力がわかったら

カナダは治安や物価の面だけでなく、日本と真逆の価値観に触れられる場所としても魅力あふれる国です。多くの人にとって、一生に一度しかない英語留学やワーキングホリデーですので、英語だけではなく、「どんな生活をしたいか?」「どんな人と触れ合いたいか?」にも焦点を当てて、渡航先を選んでくださいね。

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