外国人クライアントと一緒に進める共同プロジェクトなど、外国人と一緒に仕事をすると、日本人の感覚では「適当だな」「強引だな」と感じる瞬間が少なくないかもしれません。そこには文化の違いや価値観の違いがあるので仕方ないことなのですが、言語の壁があると日本人はつい相手に迎合しがちになってしまいます。そうすると、相手にとって都合が悪くなれば、いつの間にか責任を押し付けられていたなんてこともあり得ます。
今回は外国人と仕事する上で生じてしまう、そんな“リスク”を回避するメールテクニックです!ぜひそのまま使ってみてください。
1. 会話に自信がなければ「テレカン」は避ける方向にもっていく
外国人にテレカン(電話会議)を求められてしまった!
「メールでのやり取りはなんとかできるけど、会話で相手と対等に話ができるわけがない……」
そんなときは、テレカンを避けるようメールでお願いすればいいんです。
言われるがままにテレカンを引き受けてしまうと、誤解を招いたり、いつの間にか責任を押し付けられてしまうというリスクがあります。
「この件について電話でお話ししたいとのご意向は理解しておりますが、重要な情報を聞き逃がしたくなく、また口頭よりも書面のほうが個人的にうまく説明することができます。ですので、できれば引き続きメールでやり取りさせていただければと思います。」
2. 人から聞いた話を「自分の意見」としていうときはこんな “前置き”を忘れずに!
人から聞いた話などを自分の意見として相手に伝えることってありますよね。
多くの場合たいした問題にはなりませんが、ビジネスでは万が一その情報が間違っていたとき、自分が思わぬ責任を取らされてしまったりするリスクがあります。
そんなときは ”Based on our preliminary〜” を前置きすることで、「まだ必要な詳しい調査などは行っていない段階での話だけど」と予防線を張ることができます。
「プロジェクトを少し進めただけの段階ですが、我々が市場シェアを拡大するためには、戦略的なマーケティングが不可欠であり、そのためのマーケティングコストは、30%高くなると見積もっています。」
3. 提示された予算案などが「都合良すぎる」「甘すぎる」と感じたときはちゃんと指摘する
相手から提示された共同プロジェクトの予算案などが「相手にとって都合が良すぎる」、「甘すぎる」と感じたとき、それを甘んじて受け入れるのはリスクです。そういうときは、「楽観的」という意味の ”optimistic” を使って、相手の「甘さ」を指摘しましょう。
「2月にローンチする我々の新プロジェクトについての予算案のご提示ありがとうございます。我々としては少し楽観的すぎる売上予測について懸念しています。もし売上予測を達成できなかったら、来年の予算が不足してしまう可能性があります。」
4. 相手の考えや動きが「甘い」ときはこう指摘する
相手が日本人でもそうですが、外国人と共同プロジェクトを進めていると、いろんな「甘い」に遭遇するかもしれません。
相手にそれを伝えないままプロジェクトを進めることは大きなストレスであり、プロジェクト全体にとってもリスクです。「甘い」と思った相手に直接言わずとも、相手チームのリーダーなどにしっかり伝え、プロジェクトを円滑に進められるようにしましょう。
“He has not fully considered what is needed for our project. We feel that it is too hasty of him to believe that we are able to handle our project.”
「彼はプロジェクトに何が必要かを十分に検討もしていません。それでプロジェクトを進められると考えている彼の考えは甘いと感じています。」
“He is not organized enough to deal with our project.”
「彼のプロジェクトへの取り組み姿勢は甘いです。」
“We are concerned that he lacks a sense of responsibility in dealing with our project.”
「彼が我々のプロジェクトに対する責任感に欠けている点について懸念しています。」
いかがでしたか?
いろんな意味で”合理的”な外国人とのビジネスコミュニケーションは常に“リスク”を伴います。言語の壁があっても、メールならそんな“リスク”を最小限に抑えながら、外国人と対等なコミュニケーションを行うことができるはず!参考にしてみてくださいね。
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