The one phrase that can change your English あなたの英語を変える「まだ〜でない」という呪文

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私たちの脳は17歳を過ぎると第二言語の習得が難しくなる、そんなことがある脳の研究からわかっています。第二言語を学んでいる私たち大人とってはあまりうれしくない研究結果ですが、そうはいっても私たちは、英語は学べば上達するということを知っています。大人になってから第二言語を学び、使っている人は周りにたくさんいるからです。もちろん私もその1人。日本語を学んだのは大人になってからです。

うれしいことに、次のような調査結果もあります。「言語でもその他のスキルでも、どの程度うまく身につけられるかは、その人のマインドセット(考え方)次第」だというのです。新しいことを学ぶとき、マインドセットこそが結果を左右するというのです。

“growth mindset” と “fixed mindset”

新しいことを学び始めてつまずいてしまったとき、あなたはどうしていますか。あきらめてしまいがちでしょうか。「乗り越えてみせる!」と逆に気合いが入る方もいるかもしれません。何かを学ぶ時には、どちらの態度が望ましいのでしょうか。「fixed mindset(固いマインドセット)」でしょうか。それとも、「growth mindset(成長マインドセット)」でしょうか。

“fixed mindset” を持っている方というのは、失敗を必要以上に恐れています。完璧にできないのならやりたくないのです。一方 “growth mindset” の持ち主は何事も「上達できる」と信じています。学べばスキルアップできると信じられるのです。
“growth mindset” は、語学だけでなく学習に大きなプラスとなります。この言葉自体は、研究を行った米スタンフォード大学のキャロル・デュエック氏によるものです。(”Mindset” 邦訳は『やればできる!の研究』(草思社)では、“growth mindset” は「しなやかマインドセット」、“fixed mindset”は「こちこちマインドセット」と訳されています)。

デュエック氏は、アメリカの偉大な研究者の1人で、私は彼女の研究についてすでに著書『子どもを英語でほめて育てよう』 の中でもお話しています。デュエック氏は著書の中で、20年以上にわたる研究からわかった“growth mindset”を持つことの大切さを説いています。

魔法の言葉「まだ〜でない」

“growth mindset” を持っている人というのは、”Not yet”「まだ」という言葉をよく使うといいます。「まだ〜でない」というように。ということは「もし練習をして挑戦し続ければ、できるようになる」という気持ちが裏にあるわけです。

“growth mindset” の持ち主は、失敗を生かして、自分の成長に役立てるすべを知っています。ですから失敗も怖くないのです。それは単に「まだ〜でない」ということに過ぎないからです。そして「それならどうしたらいいのか」を考えるようになります。失敗を次へのチャレンジにつなげることができるのです。

とはいえ、私自身、いつもこのようなマインドセットでいられるわけではありません。もともと、自分自身の失敗に厳しい性格なので、“growth mindset” を身につけられるよう目下努力中というわけです。しかし、日本語を学ぶことは、この “growth mindset” に慣れる大きな助けになりました。日本でのコミュニケーションにおいては、パーフェクトにこなすことはでません。そして、それに慣れなければなりません。間違うことも多い。私はそこから学びつつ、日本語を使い続けるしかありません。“growth mindset” を持たなければ、東京で暮らすこと自体が難しくなるでしょう。

私たちはみな、“growth mindset” と “fixed mindset” の両面を持っているといいます。ですから学習者としての自分になる時には、“growth mindset” の面を表に出すようにすればいいのです。

今にとらわれすぎないように

デュエック氏は「今にとらわれる」気持ちについても述べています。これは語学学習者には思い当たる節が多いはずです。「間違ったらどうしよう」と考えすぎるあまりに、自分の能力を発揮できず、新たに学ぶこともできない……。間違っても大丈夫ということがわかれば、間違いを恐れずそこから学ぶこともできるようになります。

このマインドセットの研究は、大人だけでなく子育てにも役立つものです。私が『子どもを英語でほめて育てよう』を書いたモチベーションにもなっています。そのお話はまたさせていただきたいのですが、今回はみなさんに、このマインドセットについて知り、英語学習の味方につけていただければと思います。

今週の英語学習では「Not yet」という気持ちをもって臨んでください。間違ってもいいのです。わからない文法やフレーズがあったなら、どう使えばいいのかをそこから学びましょう。レッスンのあと、自分のミスから学習を広げていきましょう。そしてその次のレッスンにおいて、その中の少なくとも一つを正しく使ってみてはいかがでしょうか。Not yet, but soon!

byカリン・シールズ

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