多くの日本人が知らない「日本の常識・海外の非常識」

新年度をむかえ、新たに日本に来る外国人と接する機会も多くなります。SNSなどの普及により、来日する外国人も日本のことは来日前に調べているようです。例えば、「日本にはチップの習慣はない」「建物に入るときは靴を脱ぐ」などのことは外国人でも当然のことのように知っています。しかし、私たち日本人が当然だと考えていることでも、外国人の目には不思議に映ることもいくつかあります。今回は、多くの日本人が知らない「日本の常識・海外の非常識」についてです。

なぜマスクしているの？

冬場から春先にかけて多くの日本人がマスクをつけます。この光景は外国人には奇妙に映ってしまうようです。風邪予防や乾燥対策、または花粉症のケアなどマスクの着用にはいくつかの理由があります。中国や韓国などのアジア圏の人たちにもマスクの着用は一般的になってきました。しかし、欧米諸国の人たちには、国によって程度の差はありますが、マスク着用の習慣は一般的ではありません。アジア圏外の多くの国では、重病を患っている人が医療用としてマスクを着用します。よって、マスクをして公共の場所を歩く光景に驚くのです。

よくある質問とその返答例です。参考にしてください。

荷物を置いて場所をキープする

スポーツ観戦や花見などのイベントの場で、自分たちの場所をキープしておくために自分の荷物をその場に置いておくことがあります。ほとんどの国にはこのような習慣がないため、外国人は不思議に思ってしまいます。外国人にはこのような荷物は落とし物のように思われているようです。もし、海外でこのように物だけが置かれていると、多くの場合、他人に持ち去られてしまいます。

また、日本人はカフェやファーストフード店でハンカチや上着を座席に置いて席をキープしようとしますが、海外の人から見れば、座布団やクッションのようなものが座席に置かれていると考えられ、その上から座られてしまうことはよくあります。

電車やバスが時間通り

日本の公共交通機関は運行時間の正確さで世界の人たちにも知られています。しかし、その程度（どれだけ正確か）に多くの外国人は驚きます。

まず、外国人は電車やバスの「時間通り」に運行しようとする姿勢に驚きます。具体的には、日本では電車やバスが時刻表の時間より遅れることはあっても、その時間より早く出発することはありません。特に、バスが時間調整のためにバス停で停車しているシーンはよく見かけられます。海外ではこのような配慮はありません。バスの利用者がバス停に時間通り行ったとしても、乗車しようとしていたバスが、すでに（定刻より前に）出発してしまっていることはよくあります。「時間通り」に対する考え方がまるで違うのです。

また、２年前のイギリスでのことですが、私は電車で長距離の移動をしていました。すると、自分が乗車していた電車が数分間停車した後、次のようなアナウンスが入りました。This train is stopped. The train operator didn’t show up. （電車の運行を停止しています。運転手が来ておりません。）車内にはかなりの乗客がいたのですが、ほとんどの人は驚きも怒りも感じていないようでした。このようなことが日常的に起こるのです。

日本での常識も海外では非常識なことは他にもいくつかあります。日本人がこのような知識を持っているだけで、初めて来日する外国人は安心するかもしれません。