TOEIC800点に到達するまでに必要な学習時間と学習法とは?

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現在、日本では、TOEICテストを活用し、採用活動や社員教育、海外出張者や海外赴任者の選抜を行っている企業が数多くあります。

最近では、会社の昇進条件としてTOEICスコアが必須となる場合も多く見受けられ、もはやビジネスパーソンにとって、避けては通れないものになっています。実際に、TOEICのスコアアップを目標に英語の学習に取り組むビジネスパーソンは少なくありません。では、目標スコアを達成するためには、一体どのくらいの学習時間が必要となるのでしょうか。

今回の記事では、スコアアップに必要な学習時間の目安とともに、TOEIC500〜700点代の中級者が、TOEIC800点以上の上級者へとステップアップしていくための学習方法についてご紹介します。
(※注:以下、今回の記事で「TOEIC」と表記する場合、「TOEIC Listening & Reading Test(TOEIC L&R)」のことを指します)

TOEICスコアアップに必要な学習時間とは?

英語学習では、学習の進捗度や達成度を測る目安のひとつとして「学習時間」があります。そして、現在の自分の英語力と目標とのギャップを埋めていくというのが、英語学習における基本的なアプローチとなります。これを前提とし、現状のスコアから目標スコア達成までにかかる学習時間の目安をまとめたものが次の表となります。(※1)

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出典:Oxford University Press『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』P.6

この表は、Oxford University Press(オックスフォード大学出版局)が、TOEICを受験する生徒を指導する講師向けに作成した指南書に掲載されているものです。

まず、簡単にこの表の見方を説明すると、一番左のコラムの縦軸には「Current score」(現状のスコア)が表示されています。そして、横軸には「Target score」(目標スコア)が100点刻みで表示されており、この2つが交わった箇所が必要とされる学習時間となります。例えば、現在のスコアが550点の場合は次のように読み取ることができます。

<例:現状スコアが550点の場合>
・550点→650点(+100点):225時間
・550点→750点(+200点):450時間
・550点→850点(+300点):725時間

スコアが高くなればなるほど時間がかかる

この表から分かるように、スコアが高くなればなるほど、同じ点数分を上げるのに学習時間が必要となっていきます。例えば、550点から650点へ100点上げるのに必要な時間は225時間ですが、750点から850点へと100点上げるためには275時間、850点から950点には325時間もの時間が必要とされます。

初級から中級までは順調にステップアップが出来た中級者でも、上級に向けてスコアの伸び悩みに苦しむのは、この必要な学習時間の増加とも少なからず関係があります。

TOEIC800点突破のための学習時間とは?

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前掲の表を参考にすると、現状スコアがTOEIC650点の場合、750点へは225時間、850点へは500時間とあり、800点に到達するためには「約225時間〜500時間」の学習時間が必要となると考えられます。

仮に350時間とすると、1日あたり1時間の学習時間の場合は350日かかるため、約1年間ということになりますよね。1日あたり2時間の場合はその半分(2時間×175日間=350時間)となり、約6ヶ月へと短縮することができます。反対に、1日あたり30分のみの場合は、倍の約2年間(30分×700日間=350時間)へと必要期間が伸びることになるわけです。

このように、学習時間の目安が分かったら、自分がどのくらいの期間で目標達成したいのかについて算出してみるといいでしょう。その算出結果を元にスケジュールを組んでいくと、学習計画がより現実味を帯びてきます。

必要な学習時間はあくまで目安と考えよう

必要な学習時間を提示しているサイトや教材・書籍は、先述したオックスフォード大学出版局の書籍の他にも多数存在しています。(※2)

ここで留意しておきたいのが、それらの数値はあくまで目安のひとつであり、一概にはこれだと決められないということです。なぜなら、我々が英語を習得するのに必要な学習時間に影響を与える要因には、これまでの学習経験、1日の学習時間・学習頻度からモチベーションに至るまで多数存在しており、これにより個人差が生まれるからです。しかしながら、参考値を知ることで、自分の学習の進度や達成度を管理していく指標を得ることができるでしょう。

中級から上級へのステップアップのために

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それでは、TOEIC500〜700点代の中級者が、TOEIC800点以上の上級者へとステップアップしていくためには、どのような学習に時間を費やしていけばいいのでしょうか。ここでは、スコアアップに効く学習方法を、セクション別にご紹介します。

1)リスニングの点数を伸ばす

短期間でスコアアップを狙いやすいのは、リスニングだと言われています。リスニングはリーディングの英語よりも比較的簡単なため、中級者が得点を伸ばしやすいのです。リスニングで400点未満の場合は、ここを重点的にまず取り組んでいくのがおすすめです。

・「シャドーウィング」と「ディクテーション」

具体的な学習方法としては、『TOEIC公式問題集』を使ったシャドーウィングやディクテーションが効果を発揮するでしょう。

「シャドーウィング」は、英語の音声を聞いて、それを追いかけるように口から発音する学習法です。シャドーウィングを行うときには、大前提としてまずは英語を聞き取ることが必要となります。集中力が高まり、より注意深く聞くように意識するようになり、リスニングの向上へと繋がります。まずはリスニングのPart1、2の短文をきちんと聞き取れる力がついているか・スラスラと口から発音することができるかをチェックしましょう。これが難なく出来るようになったら、次にPart3、4の会話文・長文にも挑戦していきます。

「ディクテーション」は、耳から聞いた英語を書き取る学習法です。大きなメリットとしては、聞いた英語を実際に書き取ってみることで、自分が聞き取れなかった音が明確になり、弱点を明らかにすることができるという点です。こちらも、まずはPart1、2の短文から順番にスタートしていくといいでしょう。

・「リピーティング」で保持力を鍛える(※3)

リスニングのスコアが400点以上の方におすすめしたいのが、教材の音声をセンテンス毎に聞き終わってから復唱する「リピーティング」です。高スコア保持者でもよくあるのが、問題文を聞いた瞬間は理解できているが、聞き終わった時にその内容を忘れてしまう…というお悩みです。この場合は「保持力」を鍛えるためにリピーティングがおすすめです。シャドーウィングとは異なり、1文を聞き終わってから声に出すというやり方になるので、聞いた英文を頭の中で維持する練習ができます。

2)文法問題に回答する速度・精度を上げる

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リーディングのスコアアップには、Part5がいかに素早く・精度高く回答できるかが肝となります。それにより、Part7の長文への時間を多くとることができるようになるからです。もちろん、多読などリーディングの速度を上げるための練習もスコアアップには必要ですが、効果を感じるまでにはある程度時間がかかります。

そのため、Part5の正答率が低い場合は、まずは文法に取り組むといいでしょう。中級者は、基本的な文法事項はできているので、自分の苦手な分野をまず把握していきましょう。『公式問題集』で過去問を解き、間違えた箇所をチェックして、その問題で使われていた文法の知識を確認します。必要であれば、補足として文法書や参考書・問題集などを使って、理解を深めていきましょう。

また、先ほど述べたように、リーディングの速度を上げるためには、慣れが必要となり、日頃からいかに英文を読んでいるかが大きく影響します。そのため、通勤時間やスキマ時間なども利用して、英語の記事やニュースを読む癖を身に付けるよう意識していきましょう

おわりに

いかがでしたでしょうか。このように、自分の目標達成に必要な学習時間の目安を参考にして、目標達成に向けた学習計画を立てていきましょう。

<参考書籍・URL一覧>
(※1)出典:Oxford University Press『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』P.6
(※2)参考:Cambridge English
(※3)参考:TOEIC公式HP

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