言葉の持つ力は大きいもの。モチベーションを高めたいときや落ち込んだときに、偉人の名言・格言を参考にして自分を鼓舞するという人もいるのではないでしょうか。
英語の格言は、シンプルで実はわかりやすい文法が使われていることも多く、英語の勉強にもうってつけ。心に響く英語の格言をご紹介して、どのようなパターンがあるのかを探りながら解説します。
コツを掴めば、自分なりの「かっこいい格言」を作るのも夢ではないかも? それでは早速、かっこいい英語フレーズの黄金パターンを見ていくことにしましょう。
パターン1:条件節を使う(If〜)
未来や現在のことがらについて、if節を用いて語る方法です。この場合のifは、ありえそうにないことを語る「仮定節」のifではなく、実現の可能性を表す「条件節」のifなので、文中には現在形を用いるということを覚えておいてください。
If you want to be respected, you must respect yourself.
― スペインのことわざ
(敬意を払ってほしければ、まずは自分自身を尊重することである。)
If you want to change the world, start with yourself.
― マハトマ・ガンジー
(世界を変えたいのであれば、まずは自分自身が変わることから始めなさい。)
上の例のように、前半部分で「もし〜したいのであれば」と条件を設定して、後半部で「〜すべきだ」と“must”や“should”などの助動詞を使うか、動詞の原形を使った命令形で断定をしましょう。話す側も、聞く側も、思わず身が引き締まるような格言の出来上がりです。
パターン2:最上級・比較級を使う
格言には、誰かを鼓舞したり、誰かの人生のアドバイスとなったりする役割もあります。その際に取り上げられることが多いのが、“The best way to〜”(○○をする最善の方法は〜)で始まるフレーズです。
“to”のあとには必ず動詞の原形を使い、“the best way to love someone(誰かを愛する一番の方法)”、“the best way to find yourself(自分探しの一番の方法)”などさまざまなトピックにまつわるフレーズを作ってみましょう。
The best way to predict your future is to create it.
― ピーター・ドラッカー
(自分の未来を予想する最善の方法は、それを作り出すことだ。)
次は、「〜すればするほど、より〜である」を意味する”The 比較級+ SV, the 比較級+ SV”の構文を使ったフレーズです。
The less you talk, the more you are listened to.
― アビゲイル・ヴァン・ビューレン
(あなたが口数を減らせば減らすほど、あなたの話に聞き入る人は増える。)
パターン1にならって、 “If you want to be listened to, talk less.”というif節を用いた表現に書き換えることも可能ですが、The+比較級を使うことで、「〜すればするほど」という部分に強調が置かれるイメージです。どのような印象を与えたいかによって、使いわけを楽しめます。
パターン3:抽象名詞を主語に用いる
格言は、主語が大きいからこそ格言なのです。何か大きなことを述べてみたい時には「A is B.(AはBである)」というシンプルな構文を用いてみましょう。次の例を見てもわかる通り、この種の格言は抽象名詞にまつわる一般論を述べているのであり、ある特定の物事について触れているわけではないので、名詞に定冠詞の“the”はつきません。
Silence is the mother of truth.
― ベンジャミン・ディズレイリ
(沈黙は、真実の母である。)
Logis is like the sword- those who appeal to it, shall perish by it.
― サミュエル・バトラー
(論理というのは、剣のようなものである。論理に訴えるものは、論理に滅ぼされるのだ。)
次の格言は、「AはBではない。AはCである」と前半に否定形を用いるパターン。後半部だけでもフレーズとして成り立ちますが、前半に否定形を持ってくることで、後半の結論部分がより強調されてかっこいい響きを持つようになります。
Life isn’t about finding yourself. Life is about creating yourself.
― ジョージ・バーナード・ショー
(人生というのは、自分探しをすることではない。自分自身をつくり上げていくことである。)
パターン4:否定と肯定を同時に用いる
習慣や状態を表す一般動詞の現在形を、否定と肯定のふた通りで用いるフレーズ。一つ前のフレーズ同様、前半に否定形を持ってきて、後半で伝えたいことを強調するパターンが多く使われます。
I don’t design clothes, I design dream.
― ラルフ・ローレン
(私は洋服をデザインしているのではない。私は夢をデザインしているのだ。)
I don’t dream at night. I deam all day. I dream for a living.
― スティーブン・スピルバーグ
(私は夜に夢を見ない。1日中夢を見るのだ。私にとって夢を見ることは仕事である。)
どちらの例も、聞き手にとっては当たり前のシチュエーション(「洋服をデザインする」「夜に夢を見る」)を否定形で一蹴することによって、その後に続くメッセージに特別感を演出することに成功しています。
パターン5:命令文を使う
動詞の原形を使った命令文は断定的な響きを持つので、簡単にかっこいい名言をつくることができます。
Your time is limited, so don’t waste it living someone else’s life.
― スティーブ・ジョブズ
(人生は限られているのだ。だから、他人の人生を生きて、無駄にしないこと。)
否定形を前半部に置き、一番主張したい部分を後半に持ってくることでメッセージを際立たせる手法を使うとより効果的です。その反対のパターンもあります。
Do not be embarrassed by your failures, learn from them and start again.
― リチャード・ブランソン
(失敗を恥ずことはない。そこから学んで、また新たに始めれば良いのである。)
If you haven’t found it yet, keep looking -don’t settle.
― スティーブ・ジョブズ
(まだそれ〔註:やりたいこと〕が見つかっていないのであれば、探し続けることー落ち着いてはいけません。)
命令文を用いたメッセージを多少押し付けがましく感じる人もいるかもしれませんが、そこは「格言」として押し通す覚悟を持ちましょう!
パターン6:関係代名詞を使う
関係代名詞whoを使った「〜な人というのは、○○である」と言うフレーズです。
A man who stands for nothing will fail for anything.
― マルコムX
(何事にも立ち向かわない人は、あらゆることで挫けるだろう。)
A person who never made a mistake never tried anything new.
― アルバート・アインシュタイン
(間違いを犯したことがない人は、新しいことに挑戦したことがない人である。)
“A true friend is who〜(真の友人とは〜な人である)”や“A great boss is who〜(偉大な上司とは〜な人である)”など、名詞の前に”true”や”great”などの形容詞を使えば、より表現豊かなフレーズができるでしょう。
名言のパターンを覚えて、かっこいい英語フレーズを作ろう!
いくつか名言を見るだけでも、一定のパターンが見えてきました。そしてそのパターンもよく見てみると、意外と簡単な文法でつくられていることがわかります。偉人による英語の名言に触れながら、文法の基礎をおさらいするつもりで、自分でもかっこいい英語フレーズを作ってみてはいかがでしょうか。
なにか特別な機会に自分だけの英語フレーズを作って、誰かに贈ってみるのもいいかもしれません。
(参考)
森山進『ビジネスに効く 英語の名言・名句集』
菊間ひろみ『名言だけで英語は話せる』
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