「あいつは “新人類”だからな」と好奇の目で見られていた世代は“ゆとり世代”に頭を悩ませる管理職に。いつの時代も「いまどきの若者」は職場で文句を言われがち。
「ゆとり世代」は日本だけの表現ですが、世代間ギャップは世界中に存在します。特に今後グローバルビジネスの現場に出て行くために覚えておきたいのが、ミレニアル世代。
ミレニアル(Millennials、「1000年の」の意)世代とは、2000年代に成人あるいは社会人を迎えた世代を意味します。米国マンパワーグループが行った国連人口データに基づく推計では、世界の労働人口の1/3が2020年までにミレニアル世代になると予想されています。
アメリカでは、いまや全人口のおよそ3割、親世代のベビーブーマーを初めて超える一大勢力となったこのミレニアル世代とうまく付き合うことは、アメリカではデキる上司の必須スキルとなっています。
ここではこの世代に関する海外レポートや調査結果をもとに、今後、ビジネスの中心となるミレニアル世代について見ていきます。
デジタルネイティブで草食系!?ミレニアル世代の特徴
ミレニアル世代の一般的な特徴として、次の点が挙げられます。
◆物心ついた時からパソコンやインターネットに慣れ親しみ、SNSなどを通じた情報の収集・発信に積極的(Digital Nativeとも呼ばれる)。代表的な人物として、Facebookの生みの親マーク・ザッカーバーグ氏(1984年 生)が挙げられる。
◆利潤偏重の企業を嫌い、派手な消費を好まない。
◆ローンを組み、無理のある住宅購入や高価な車の購入などについては関心が薄い。
◆親との同居期間は長く、結婚時期は遅くなりがちである。
◆共同体への帰属意識が強く、社会貢献やボランティアにも関心が高い。
先行きの不安は世界共通!混迷の時代を迎えてさらに変化するミレニアル世代
アメリカのブルームバーグ誌は、日本のミレニアル世代の特徴を、
「生まれてからというもの長期不況しか経験していないため、経済の回復を実感することができない」
“Since they were born, they’ve only experienced bad economic conditions,” Gunji said of those in their 20s. “Even if the economy is now recovering, it’s a recovery they aren’t actually feeling.”
と指摘しています。
日本のこの世代は経済成長に懐疑的であり、それが仕事選びや会社選び、働き方に関する価値観にも反映され、その結果、以下のような傾向がみられると同誌では述べられています。
「日本のミレニアル世代は、海外の同世代の者たちのjob-hopping(ジョブホッピング、転職の繰り返し)に関心が乏しく、代わりに安定や安心を求める」
“Millennials in Japan have little interest in the job-hopping ways of their overseas counterparts, seeking stability and security instead.”
*job-hopping: 職を転々と移り変えること。単なる転職(job-changing)に対し、次々と短期間に転職を「繰り返す」という意味が含まれます。
引用:ブルームバーグ誌
デロイトグループは2016年9月、世界30ヶ国のミレニアル世代を対象に年次調査を実施。この年の、ヨーロッパでのテロ、英国のEU離脱(Brexit)、アメリカ大統領選挙など多くの衝撃的な出来事を経て、ミレニアル世代のこれまでの楽観主義や自信が世界的に揺らいだことを、”rattle”という単語で表現しました。
A turbulent 2016—punctuated by terror attacks in Europe, Brexit, and a contentious US presidential election—appears to have rattled millennials’ confidence.
*turbulent: 騒々しい、不穏な
*rattle: がたがたさせる
調査報告によれば、「両親の世代よりも幸福になる」と回答したミレニアム世代が過半数を超えたのは、対象の30カ国中わずか11カ国、ミレニアル世代全体の31%にとどまりました。また、「両親の世代より経済的に豊かになるだろう」との予測は回答者の36%にすぎず、悲観主義の強まりがうかがわれる結果となりました。
only 36 percent of millennials predict they will be financially better off than their parents and 31 percent say they’ll be happier.
また離職を望まない人が増加したことも、特筆すべき2016年の変化として挙げられます。「2年以内に離職するだろう」と考える回答と「この先5年以上働き続ける」と考えている回答の間のギャップはわずか7ポイントに縮小しました。
全体の3分の2近くの回答者は、「フリーランスやコンサルタントより、一般企業にフルタイムで雇用される(full-time employment)方が望ましい」と回答。ミレニアル世代にリスクを避ける志向が強まっていることが見て取れます。質問項目として準備された個人的不安の18要素のうち、失業は3番目に多い回答となりました。
まとめ
将来に対する不安が強く、リスクを取ることに対して慎重になる傾向がある若者たち。反面、デジタルネイティブでもあり、そのスキルは旧世代をはるかにしのぐミレニアル世代は可能性の宝庫でもあります。
彼らは、今後どのような変化を遂げ、社会の中心的存在となり企業経営を支えていくのでしょうか。十分に特性と傾向を把握した上で、将来のリーダーを担う人材を確保し育てあげることが上司や企業に求められています。
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