英語の慣用句(イディオム)は沢山ありますが、ネイティヴスピーカーがよく使用するものに目を通しておけば、英会話の中にポンと出てきたときに「??」とならずに済みます。更にその慣用句を自分でも使えるようになると、表現の幅が広がり、英会話もぐっと楽しくなります。
慣用句からは、その国の文化も垣間見られます。英語の慣用句を知ることで、英語圏の文化に触れられるかもしれません。今回はそんな慣用句と例文を厳選して紹介します!ぜひ楽しみながら読んでみてください
1. “Piece of cake.” (a piece of cake):簡単、楽にできること / 楽勝
(ジュリー、「ラタトゥイユ」って料理できる?)
Of course! It’s a piece of cake.
(もちろん! そんなの楽勝よ。)
“Piece of cake” は、日本語で言うところの楽勝、朝飯前という感じで使われています。楽に簡単にできることに使います。直訳すると「一切れのケーキ」という点が日本語と違って興味深いですね!
2. “hit the books”:一生懸命に勉強をすること
(キャルビン、今夜飲みに行かない?)
No, I can’t. I’m going to hit the books tonight. I’m taking the bar exam next week.
(いや、行けないよ。今夜はめちゃくちゃ勉強しなきゃ。来週司法試験受けるんだ。)
“go out for a drink” は「お酒を飲みに行く」という意味です。お酒を意味する“alcohol” という単語はないですが、お酒以外の飲み物のために喫茶店などに行く場合には使いません。日本語でも「飲み会」といえば、お酒を飲むイベントなのと同じです。
3. “freak out”:激怒する、非常に興奮する、とても怖がること
(まあなんてこと!シンクの下にネズミを見たわ!)
Don’t freak out mom. I will get a mice trap tomorrow.
(ママ、興奮しないで。明日ネズミ捕りの罠を買いに行くよ。)
(マイクの葉巻を吸ったら、彼めちゃくちゃ怒ったわ。)
Of course. His cigar is very expensive.
(そりゃそうだよ。あれ、高価なんだよ。)
“freak out” は、英会話で非常によく使われる慣用句です。激怒する、非常に興奮する、とても怖がる、と3つの異なる意味がありますが、はじめの例文のように「興奮する+怖がる」と2つの感情を表すこともできます。どちらの意味かは、文脈から察することができます。
4. “once in a blue moon”:滅多にないこと
(お孫さんには頻繁に会うの?)
No unfortunately. He lives in France, so I see him once in a blue moon.
(いいえ、残念ながら。孫はフランスに住んでいるの、だから極たまにしか会えないのよ。)
“Once in a blue moon” という慣用句は、通常1か月に1度しか見られない満月が、2~3年に一度は2回見られる月があることからできたという説や、月がまれに青く見えることがあることから、という説があります。
5. “when pigs fly”:あり得ないこと
(彼女と別れるの?)
I would when pigs fly. I’m actually proposing her soon.
(あり得ないよ。近いうちにプロポーズするのさ。)
“when pigs fly” という慣用句は、直訳すると「豚が飛ぶ」ですね。それぐらい絶対にあり得ないことを述べるときに使われます。
6. “speak of the devil”:噂をすれば影
(キャルビンとユリカってお互いに好き合ってると思わない?)
I think so. They are good much. Look, that’s them. Speak of the devil.
(そう思う。お似合いだよね。見て、彼らだよ。噂をすれば影だ。)
“speak of the devil”は直訳すると、「悪魔の話をする」というちょっと怖い意味になります。これは元々、”Speak of the devil, and he will appear.” (悪魔の話をすると、悪魔が現われる。)という慣用句だったものを、前半分だけに略して使われるようになったから、と言われています。
7. “hit the nail on the head”:正確にズバリと言い当てること
(ごらん、マイクが言った通りK&G の株価が下落したよ。)
He often hits the nail on the head. Good trader.
(彼、度々ズバリと言い当てるよ。良いトレーダーだよ。)
“Hit the nail on the head” という慣用句は、直訳すると「釘の頭を打つ」という意味です。その具体的なイメージが示すように、物事を正確にズバリと言い当てるときに使います。
8. “cry over spilt milk”:覆水盆に返らず
(あと一つ正しい答えを出していれば、試験に受かったのに!)
Don’t cry over spilt milk.
(終わったことを気にしたって、仕方が無いよ。)
“cry over spilt milk” という慣用句は、直訳すると「こぼれたミルクを嘆く」となります。過ぎ去ったことをくよくよと嘆いても仕方が無い、日本語のことわざで言う「覆水盆に返らず」です。
9. “You rock.”:あなたって最高
(あら嫌だ!火を消すのを忘れてた!)
I did, honey. Also, I moved the laundry to the dryer from washing machine.
(消しといたよ、洗濯物も洗濯機から乾燥機に入れといたよ。)
Mike, you rock!
(マイク、あなたって最高!)
“You Rock” の“rock” は、ロッキングチェアなどのロック「揺れる」を意味する動詞です。ですので、主語が三人称単数の場合は、”He rocks!” (彼って最高!)と“rock”にsが付くので、注意してください。
10. “couldn’t care less”:どうでもいい/気にしない
(ママ、ごめんなさい。たった今ママの新しいコーヒーカップ割っちゃった。)
I couldn’t care less about the cup. Stay where you are, don’t move. Broken pieces are scattered on the floor.
(カップなんてどうでもいいから。そこに居なさい、動いちゃ駄目よ。割れた欠けらが床に散らばってるから。)
“couldn’t care less” を直訳してみると、「これより少なく気にすることができない」となりますが、要は「気にしない、どうでもいい」という意味です。
類似するフレーズに、“I don’t care.” (気にしない)や、“Who cares?” ( 誰が気にするの?)があります。どちらも英会話でよく使われる表現ですので、まとめて覚えておきましょう。
11. “make a long story short”:要するに
(先週の英語の試験どうだった?)
To make a long story short, I failed.
(簡単に言うと、落ちたよ)
“make a long story short” という慣用句は、直訳すると「長い話を短くする」という意味になりますね。わかりやすく、そのままの意味です。「要するに / かいつまんで話せば / 簡単に言うと」といったニュアンスで使うことができます。
12. “sit on the fence”:まだ決めていない/どっちつかずの状態にいる
(で、ルーシー、バケーションは何処へ行くか決めたの?)
I’m sitting on the fence.
(まだ決めてないの。)
“sit on the fence” という慣用句を直訳してみると、「柵(フェンス)の上に座る」となります。どっちつかずで迷っている、決めかねている状態を表します。“I’m on the fence(”be on the fence”)”とも言い、同じ意味で使われています。
13. “have a big mouth”:おしゃべり / 口が軽い
(マイクに彼のサプライズパーティーのことしゃべったなんて信じられない!ベラベラしゃべる人ね!)
“have a big mouth” は、「おしゃべり」という意味ですが、「ベラベラしゃべる、口が軽い」といったニュアンスを持ち、かなりネガティブな意味合いで使います。“big mouth” は喧嘩の最中にも使われたりしますので、注意が必要です。
単におしゃべりというだけなら、“talkative”という単語がありますが、“talkative”には特にネガティブなニュアンスはありません。良くもなく悪くもなくといった、中性のニュアンスです。“talkative”を使った例文を挙げてみましょう。
(ルーシーはおしゃべりだから、宝くじで100万ドル当たったことは言わないでおこう。)
14. “keep in touch”:連絡を取り合う
(リサ、あなたが居なくなると寂しくなるわ。日本に帰国しても手紙書いてくれるの?)
Of course. Let’s keep in touch.
(もちろんよ。連絡を取り合おうね。)
“keep in touch” と同じように使われるのが、“stay in touch” で、どちらも「連絡を取り合う」ときに使います。“Let’s keep in touch.” (連絡を取り合おう)というフレーズは、別れ際などでとてもよく使われますので、覚えておきましょう。
15. “before you know it”:いつの間にか
(ママ、注射嫌だよ、怖いよ。)
Don’t worry. It’s going to be done before you know it.
(心配しないで。あっという間に終わるから。)
“before you know it” という慣用句を直訳してみると、「あなたがそれを知る前に」という意味になります。気がつかないうちに、いつの間にか、あっという間に、という意味で使われる慣用句です。
しっかりと覚えて会話で使いこなそう
慣用句は、知らないと意味がとっさにつかめず、そのまま会話がかみ合わなくなっていってしまうこともあります。今回ご紹介した15のフレ-ズは、日常会話でもごく自然に登場する頻出の慣用句ですから、ぜひしっかりと覚えておきましょう。相手が話しているのを聞き取れるようになるだけでなく、自分でも使いこなせるようになって会話の表現の幅を広げていってください!
Please SHARE this article.
英語を話せるようになりたいなら
学習のプロにみてもらおう
英語を学んできたのに、いざ話そうとなると全く言葉が出てこない、その原因は圧倒的にアウトプット量が不足していることにあります。
英会話の経験量を増やしたいなら断然オンライン英会話がおすすめ。1日25分だけ英語を話す習慣が鍵を握っています。高いお金を払って海外留学する必要はないのです。
無料登録しておくとお得な情報が届きます
今すぐ無料体験する最適な学習サイクルが
レアジョブ英会話ひとつで完結
※「ソロトレ」は有料会員様のみご利用いただけます
レアジョブ英会話なら、英会話レッスンはもちろんのこと、「聞いて話す」発話トレーニング「ソロトレ」や一歩一歩英語力を積み上げられるオリジナル教材など、オンライン英会話市場で長年培ってできたコンテンツを豊富に取り揃えています。(追加料金なし/教材無料)苦手を克服したいなら使うべき選りすぐりのコンテンツです。
利用者インタビュー
無料登録~7日以内なら初月半額
今すぐ無料体験する