最近多くの地域で外国人観光客を見ることが多くなりました。日本の重要な政策の柱である「観光立国日本」。それによって訪日外国人の数は2018年1月時点で250万人と年々増加傾向にあります。
インバウンドの政府目標は2020年までに4000万人ですので、まだまだその数は伸びていくでしょう。ホテルも全国で建設ラッシュが続いており、英語での接客が必要となる人も増えているようです。
今回はそんなホテルや旅館などで好印象を与える接客英語をご紹介したいと思います。
観光客は非ネイティブ
日本に訪れる外国人観光客。つい外国人といえばうまく英語で話さなければと考えがちですが、実際はどのような国々からやってくるのでしょうか。下記の国別訪日外国人数を見ると、そのほとんどがアジアからだということがわかります。
<2018年度・国別訪日外国人数>
引用URL:https://www.tourism.jp/tourism-database/stats/inbound/
出所:日本政府観光局 (JNTO) 発表統計より
中国や韓国、そして台湾、香港など、比較的日本に近い国々からのお客様は、私達と同じアジア人。もちろん英語が母国語ではありません。こういった我々と同じ非ネイティブの方々とお話をするのですから、難しい英語を使う必要はなく、非ネイティブにも伝わる「簡単で」「丁寧で」「短い」英語で十分です。「英語の接客」ということで難しく考えすぎず、なるべく簡単な文法と単語でできた、短いフレーズを覚えていくことが効果的ですよ。
第一印象を決めるチェックイン英語
ホテルなどの宿泊施設では、チェックインが最初のお客様とのコンタクトになりますよね。また、ビジネスホテルやカプセルホテルなどではチェックイン・チェックアウトが唯一のお客様との接点になることも多いでしょう。心理学では初頭効果と呼ばれ、第一印象がその後の評価や好感度を大きく左右することがわかっています。そんな重要なチェックインの場で、しっかり好印象を持ってもらえるようなフレーズをご紹介します。
相手の目を見て「ご機嫌いかがですか?」
Good afternoon. How are you?
(こんにちは、ご機嫌いかがですか?)
チェックイン英語なのにこのフレーズ?と思われる方もいるかもしれません。しかし、一番大事なのは最初のフレーズ。フロントに初めて現れたお客様を前に、パソコンを見ながら「お名前お願いします」と淡々と仕事を進めるのではなく、まずは、しっかり相手の目をみて、笑顔でフレンドリーな挨拶を交わすことことが重要です。最初にしっかり挨拶を交わすことで相手の警戒心をしっかりほぐしてあげましょう。中学1年の最初に習うこのフレーズですが、上手く使えば効果抜群ですよ。
お名前を頂戴できますか?
May I have your name, Sir/Ma’am?
(お名前を頂戴できますか?)
チェックインでは必ず使うこのフレーズ。ポイントは最後のSir/Madamです。なんとなく日本人はこのSir, Ma’amの使い方がぎこちないのですが、お客様を丁寧にお呼びするとても便利な言葉です。男性にはSir、女性にはMa’amを文の最後につけるとグンと丁寧度がアップしますよ。
お部屋は3階の123号室です。
Your room number is 123 on the third floor.
(お客様のお部屋は3階の123号室です。)
このフレーズもチェックインでは必須のフレーズですね。ポイントは、部屋番号の「123」や階数の「Third」の単語は、特にゆっくりと強調して伝えるということです。我々日本人でも、外国旅行の際に、部屋番号や階数をさらっと伝えられて聞き取れなかったということがあると思います。大切なことなので、しっかりゆっくりとお伝えしましょう。
何かございましたらご遠慮なくお申し付けください
Please feel free to ask us for anything.
(何かございましたらご遠慮なくお申し付けください。)
チェックインの締めくくりは必ずこの言葉。この言葉があるとないとでは、ホテルへの印象は大きく変わってきます。「何でも頼んでいいのね」「さすがはホテル」と感じていただくための大切な一言です。ぜひ笑顔でお伝えしましょう。
旅館などの場で日本文化を満喫いただく便利なフレーズ
日本のホテルや旅館には、日本独特の宿泊施設のルールや設備がありますよね。例えば大浴場などは海外のホテルにはないものです。そういったものを上手に案内し、日本文化を堪能いただけるようなフレーズを次にご紹介します。
浴衣の説明
This is your yukata robe to wear after bathing.
(こちらは風呂上がりにお使いいただく浴衣です。)
浴衣は日本独特のもの。何のためにあるのか、いつ着るべきなのかなど、旅行客からは何もかも新鮮です。中には浴衣を着物だと思いこんで外に着てでかけていってしまう人もいるそう。ぜひ一言、風呂上がりに着るものだというフレーズを付け加えて日本文化を堪能してもらいましょう。
布団敷きの説明
We will come to prepare the futons at 8 o’clock.
(8時に布団を敷きに参ります。)
旅館では布団を敷きにきてくれるサービスがありますが、これもベッド文化の外国にはないもの。急にドアをノックされて部屋に入って来られると観光客はとても驚くので、しっかり事前に説明しておきたいものです。
大浴場の紹介
The main bathroom is on the top floor.
(大浴場は最上階にあります。)
せっかく大浴場がある施設なら、ぜひ説明したいもの。海外の方にとって知らない人と裸で一緒にお風呂に入る文化はなく、戸惑いもありますが、日本にきたら一度はトライしてみたいと思っているのも事実です。
無料サービスの説明
Please help yourself with green tea and Japanese sweets.
(緑茶と和菓子はご自由にどうぞ。)
旅館の小さな楽しみであるお茶とお菓子。外国のホテルでは「有料スナック」が多いため、「これも有料かも」と思って手をつけない方も多いようです。しかし特に和菓子はひとつの異文化体験。ぜひ召し上がっていただけるよう、このようなフレーズを一言付け加えましょう。
荷物預かりサービスの説明
You can leave the large luggage here.
(大きなお荷物は受付でお預かりします。)
海外と比べて日本のホテルは部屋の敷地面積が狭く、特にビジネスホテルやカプセルホテル、ゲストハウスなどでは、長期滞在用のスーツケースを部屋に置くと足の踏み場がなくなるといった苦情も多いそうです。そういったトラブルを回避するために、是非可能であれば事前に荷物の預かりサービスがあることを説明してあげましょう。
チップの説明
Thank you, but we don’t take tips in Japan.
(ありがとうございます。でもチップは頂きません。)
日本の素晴らしいおもてなしについチップをくださるお客様もいるでしょう。しっかりお礼を述べて、その上で受け取れませんということを伝えましょう。
好印象を与える謝罪フレーズ
接客業をしているとクレームを受けてしまうことがどうしてもありますよね。そんな時、ただ「I’m sorry」と繰り返すだけでなく、お客様を納得させ、かつ怒りから一転、好印象に変えることがクレーム対応には求められます。それを可能にする謝罪のフレーズをいくつかご紹介します。
謝罪のフレーズ集
I’m sorry for the inconvenience.
(ご不便をおかけして申し訳ありませんでした。)
We are sorry for the mistakes we made.
(当方のミスでしたことをお詫び申し上げます。)
This will never occur again.
(二度とこのようなことがないようにいたします。)
Thank you very much for pointing it out.
(ご指摘いただき、ありがとうございました。)
クレーム対応で謝罪の言葉を述べる際には、3つのステップがあります。まず、最初の2つのフレーズで、こちらのミスであることをしっかり認め、謝罪の言葉を述べます。その後、再発防止に努めるという意思を3つ目のフレーズでしっかりと伝え、最後に、指摘くださったことへの感謝の意を述べて終了します。人は謝られて終わるより、感謝されて終わるほうが気持ちのいいものです。ぜひこのテクニックを使ってみてくださいね。
まとめ
2020年の東京オリンピックに向け、訪日外国人の数は更に伸びることが期待されています。ホテルなどの宿泊施設に勤務される方は、もちろん多少の英語力も必要ですが、相手は同じ人間です。自分がされて気持ちのよい接客と、「簡単」で「短く」、かつ「丁寧」な英語フレーズで、ぜひしっかりと海外からのお客様の心を掴んでくださいね。
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