「~したい」という願望を表すI wishとI hope。英語の使い分けはどうしたらいい?

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「~したい」を意味する「wish」と「hope」は、意味合いが似ているため混同してしまいがちです。

しかし「wish」と「hope」はそれぞれのニュアンスが異なり、使い方によっては誤解を招いてしまうこともあります。

今回は「hope」と「wish」の違いとその具体的な使い方について、例文を挙げながら説明していきたいと思います。

叶う可能性が期待できる願望は「hope」

願望が叶う可能性があるシチュエーションの場合は「hope」を使って表現します。可能性のあることに対して「期待」する表現となるので、「hope」の後に続く文章は過去形ではなく現在形か未来形の文章になります。

「hope」に続く文章が現在形となる場合の使い方

I hope you have a good day!
(いい1日を過ごしてね!)

相手の1日がどのようになるかは分からないので、いい1日になる可能性は十分ありますよね。Goodを別の表現に言い換えられるようにしておくといいですね。

「hope」に続く文章が未来形となる場合の使い方

I hope it will stop raining tomorrow.
(明日は雨が止みますように!)

今現在雨が降っていて、明日は曇りの予報という場合にこのような表現を使います。晴れる可能性が十分に期待できる願望表現です。

この例文は、天候の希望を伝えるとき全般よく使われるフレーズです。気温や湿度、天候など、天気に関連する英単語を覚えて、レパートリーを増やせるといいですね。

叶う可能性の低いまたは可能性のない願望は「wish」

願望が叶う可能性が低い、または起こる可能性のない願望の場合は「wish」を使って表現します。

「wish」はどの時間軸について話すかにより、後に続く文章のかたちが変わってくるので要注意です。

通常文章内で時間軸を表す場合、過去、現在、未来いずれかに統一して表現します。
しかし「wish」の後は仮定法となるため、未来のことについて表現する場合でも「wish」の後は現在形になるなど、表したい時間軸のひとつ前のものとなります。

例えば現在のことについて話している場合、「wish」の後は過去形で表現します。

可能性の低い未来のことについて話すときは「wish+現在形」

「wish」を使って未来のことについて話す場合、現在形で表現されます。

I wish I would stop smoking.
((将来的に)タバコやめられるといいんだけどな。)

これは話し手がタバコを辞めたいと言っていますが、タバコをやめられる可能性が低いことも表現しています。

I wish I could, but I’m busy today.
((あとで)行きたいんだけど、今日は忙しいんだよね。)

行きたい気持ちを表しつつも、行ける可能性が低いことをほのめかしています。
相手の誘いをあたりさわりなく断るときにも使える表現方法ですね。

可能性の低い、または可能性がない現在のことについて話すときは「wish+過去形」

「wish」を使って現在のことについて話す場合、時節は一つ前の過去形で表現されます。

I wish I spoke English.
((今すぐに)英語が話せたらいいんだけどな。)

今すぐに英語を話せるようになるのはほぼ不可能ですね。そのため可能性の低い「wish」が使われているのです。

また、全く可能性がない「~だったらいいのにな。」という表現も「wish」で表現できます。

I wish I were you.
(君になれたらいいのにな。)

「鳥になれたらよかったのにな」などのもしもトークを話すのにも「wish」がぴったり当てはまるのです。

過去が(こうなったらよかったのに)と悔やむときは「wish+過去完了形」

「wish」を使って過去のことについて話す場合、時節は一段階前の過去完了形で表現されます。

I wish I had studied harder.
(もっとしっかり勉強しておけばよかったな。)

「I wish I+過去完了形」で「~しておけばよかった」という後悔の気持ちを表現することもできます。

ビジネス英語で好まれる「wish」

ビジネス英語では直接的な表現よりも、少し距離を置いたマイルドな表現が好まれます。
願望を表す「want」は「wish」に置き換えることで、ビジネス向きの丁寧な表現となります。

I wish to talk to your manager.
(あなたのマネージャーとお話したいのですが。)

「あなたのマネージャーとお話させていただけるとありがたいのですが」のような謙虚な印象を与えつつお願いすることができます。

「hope」と「wish」のどちらでも使える表現

クリスマスなどの行事事や幸運、健康などを祈る願望表現では、「wish」と「hope」のどちらを使っても間違いではありません。

ここで注意するべきなのは意味よりも文法です。

「hope」を使う場合、「hope」に続く文章は(that)文章となります。一方、「wish」に続く文章は、人+名詞となります。

「~でありますように」を表す「hope+(that)+文章」

I hope(that) you will have a happy new year!
(新年も良いお年を!)

「~でありますように」を表す「wish+人+名詞」

I wish you a happy new year!
(新年も良いお年を!)

まとめ

慣れるまでは混乱してしまいやすいですが、この使い分けをしっかり理解することでネイティブの心の奥が少し読み取れるようになってきます。

「hope」と「wish」は日常会話でも使用頻度の高い単語なので、しっかりと押さえておきましょう。

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