海外で911に電話すると…。緊急時の対応策と緊急事態に備えるための英語フレーズ

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日本の「110番」「119番」にあたるアメリカ・カナダの緊急電話番号は、「911」(nine one one)。日本と異なり、この1つの番号でpolice(警察)・fire(消防)・ambulance(救急)に対応します。旅行や出張で海外に行くとき、まさかの事態に備えて覚えておきたい番号ですが、果たして電話をすると、何を聞かれ、どんなことを話す必要があるのでしょうか。emergency(緊急事態)に役立つ英語表現をご紹介します。

英語の緊急電話ではどんなことを聞かれる?

日本の110番の受付第一声は「事件ですか、事故ですか?」、119番は「火事ですか、救急ですか?」。アメリカでも、operator(交換手)が言うことはほぼ決まっています。どのようなことを聞かれるか知っておけば、あらかじめ心の準備をしておくことができますね。

最初に聞かれること

What’s your emergency?
(どんな緊急事態ですか?)

Police, fire or ambulance?
(警察、消防、それとも救急?)

fireは一般に「火事」または「消防」で、「消防車」はfire engine、「消防士」はfirefighterと言います。ambulanceは「救急車」のことで、「救急救命室」はemergency roomを略してERと呼ばれます。

電話を転送する

I’ll put you through.
(転送します)

I’ll transfer you to ambulance.
(救急につなぎます)

交換手がその場ですぐ状況を尋ねることもあれば、いったん電話を担当部署に回すこともあります。

場所を尋ねる

What’s the address of the emergency?
(緊急事態の起こっている住所は?)

Where do you need us?
(どこで必要とされているんですか?)

police car(パトカー)やfire engine(消防自動車)、ambulance(救急車)を派遣するために、まず場所を聞いてきます。正確な住所がわからなくても、”In front of XXX Hotel.”(XXXホテルの前です)のように言っても大丈夫です。

状況を尋ねる

Can you tell me what happened?
(何が起こったか教えてもらえますか?)

What’s the problem?
(何が問題なんですか?)

病気であればその症状、事故や事件であれば何が起こったかを話します。

助けが向かっていると言う

The ambulance is on the way.
(救急車が向かっています)

The officers will be right there.
(すぐに警官が到着します)

「パトカー」は「パトロールカー」の略ですが、英語では一般にpolice car。また「警官」はpolice officerや単にofficerと言います。on the wayは「向かっているところ、途中」という意味。

(病気・けがの場合)患者の様子を尋ねる

Is he/she awake?
(意識はありますか?)

Is he/she breathing?
(呼吸はしていますか?)

awakeは「目が覚めている、意識がある」。breatheは「呼吸をする」という動詞で発音は「ブリーズ」。

アドバイスをする

Keep calm.
(落ち着いてください)

Stay on the line.
(電話を切らないでください)

このように言って、交換手がfirst aid(応急処置)の方法やevacuation(避難)の仕方を電話で教えてくれる場合があります。

交換手に英語で状況を伝えよう

緊急事態が発生したときには、あせって言葉がうまく出てこないことがあります。まずは落ち着いて、場所や状況などをできるだけ正確に伝えるようにしましょう。

警察/火事/救急の必要性を伝える

It’s an accident!
(事故です!)

It’s a fire!
(火事です!)

We need an ambulance!
(救急車が必要です!)

「盗難」にあったときは、It’s a robbery! またはrob(奪う)という動詞を使ってI was robbed.(盗難にあいました)のように言います。

場所を説明する

It’s on the Market Street, near Starbucks.
(マーケット通りの、スターバックスの近くです)

I can see the sign of “American Academy of Art”.
(「アメリカン・アカデミー・オブ・アート」という看板が見えます)

海外の住所は、たいてい通り名を言うとわかります。さらに近くにある店名や建物名を伝えると、交換手がそれを頼りに住所を特定することができるでしょう。

状況を説明する

My friend got injured.
(友人がけがをしました)

My mother has a terrible stomachache.
(母がひどい腹痛を起こしています)

get injuredは「けがをする」。in her leg(脚に)のように言って、部分を特定します。「~が痛む」というときは、has a ~acheという言い方が使えます。

けがや病気の様子を伝える

He/She is bleeding.
(出血しています)

He/She looks pale.
(彼/彼女は青ざめています)

He/She is shaking.
(震えています)

bleedは「出血する」という動詞、paleは「青ざめている」という形容詞。shakeは「ぶるぶる震える」様子を表します。目にしたことをそのまま伝えるようにしましょう。

会話例:

A: 911. What’s your emergency?
(911です。どんな緊急事態ですか?)
B: We need an ambulance!
(救急車が必要です!)
A: What’s the address of the emergency?
(緊急事態の起こっている住所は?)
B: It’s on the Market Street, near Starbucks.
(マーケット通りの、スターバックスの近くです)
A: Can you tell me what happened?
(何が起こったか教えてもらえますか?)
B: My mother has a terrible stomachache. She can’t move.
(母がひどい腹痛を起こして、動けないんです)
A: The ambulance is on the way. Is she awake?
(救急車が向かっています。意識はありますか?)
B: Yes, but she looks pale.
(はい、でも青ざめています)
A: Stay on the line. Make sure she’s breathing.
(電話を切らないでください。呼吸をしているかどうか確認してください)

まとめ

アメリカやカナダなどでは救急車は有料で、1回数万円以上の料金がかかることがあります。海外旅行では必ずoverseas travel insurance(海外旅行保険)に加入する、現地で具体が悪い時には無理せず休むといったことを心がけ、911に頼ることなく過ごすことができるといいですね。

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