最近の英語教育では、コミュニケーション能力のアップが目標にされています。多くの方が、英語のコミュニケーションを上達させるために努力していると思います。
英語らしいコミュニケーションのためには、英語らしいマナーを勉強することが必要です。文法が完ぺきでも、これがかけると一気に失礼な英語になってしまうかも? 今回は、英語を使ったコミュニケーションに必要なマナーについて考えます。
英語の敬語は仮定法(助動詞の過去形)
一口にコミュニケーションと言っても、いろいろな部分があると思います。日本語で話す場合にもたくさんのテクニックがあるのと同様です。ここではまず、敬語を考えてみましょう。
英語に敬語?コミュニケーションのカギを握る仮定法
数年前、アメリカの方と研究旅行したとき、私は英語の敬語を全然知りませんでした。交通費を清算してもらいたくて、「2000円ください」と言おうとして
Just hand me 2 thousand yen!
(2000円渡せよ!)
と言ったところ、恐ろしい表情をされてしまったのを覚えています。この時まで私は、「英語ではなんでも直球で言えばいい」と信じこんでいました。
仮定法は敬語
このような場面であれば
May I have 2 thousand yen please?
(2000円くださいますか?)
のように、May I have ○○?(○○くださいますか?)の形を使った方がいいでしょう。助動詞の過去形には、「選択肢を相手に渡す」力があり、ていねいなニュアンスになるのです。ただし、一度親しくなってからは、だんだんと敬語のレベルを落としていきます。
ずっと敬語はよそよそしい?だんだんラフにするのが英語らしいコミュニケーション
日本語もそうですが、ずっと敬語では距離感があるように思われますよね。英語でも、最初は仮定法を使ったりしてていねいに話しますが、だんだんとラフな話し方に変化していきます。
Gimme(give me) 2 thousand yen!
(2000円くれ!)
親しくなった後では、こんな風な話し方はごく普通です。この部分だけ見ると、英語はラフな言語に見えます。ですが、ここまで来るのには、敬語をつかったコミュニケーションの積み重ねがあるのです。
英語らしい話し方のコツは、文を最後まで言い切ること
ネイティブと話してすぐに気づくのが、「一言が長い!」ということです。英語では日本語にくらべて何倍にも文が長く感じます。
単語ぶつ切りは良くない話し方
これは友人の失敗談です。アメリカ人講師とご飯に行ったとき、こんな話し方をしていたそうです。
I …studying…English. Also marketing. So…, want go some…where oversea.
(英語、やってます。マーケティングも。だから……どこか海外に行ってみたいです。)
この友人は決して英語自体が下手なわけではありません。ただ、単語をならべて会話しようとしてしまったのです。アメリカ人の反応は、「Lack of confidence(自信がない)」でした。
英語では、日本語ほど自由にことばを略せません。略すと「自信がない」と見える上に、「タメ口」のニュアンスが出てしまいます。
前置詞や接続詞をしっかり使おう
英語で話すなら、前置詞などを出来るだけ省略しない方が良いです。「てにをは」を省略しやすい日本語とは少しちがいます。
Currently, I’ve been studying English and marketing. I want to go oversea and make use of them.
(最近、私は英語とマーケティングを学んでいます。私は海外にいって、それを活かしたいです。)
このように、できるだけ省略しないで話してみましょう。
英語らしい聴き方のコツは、あいづちを減らすこと
日本語ではとても大事な相槌ですが、実は外国人からは不評だったりします。
国で会社の上司と用談中、突然上司が Wilkinson, cut that out, please.(それ、やめてくれないか。)と言い出したので Cut out what?(やめろって、何をですか?)と聞くと次のように答えた。
Cut out punctuating every sentence I utter by nodding your head and mumbling ‘Eh,’ ’Aha,’ ‘So so’ – or whatever it is you’re mumbling. What does it mean, anyway?
(ぼくが何か言うたびに、句読点を打つみたいにうなずいてみたり、「エエ」とか「アハア」とか「ソウソウ」とか、何だかわけのわからないことをブツブツ言うのをやめてくれと言うんだ。いったい、それは何だね。)
この文は、水谷信子さんの著『感じのよい英語 感じのよい日本語 日英比較コミュニケーションの文法』に出てきます。日本暮らしのながいアメリカ人が、国に帰って働いているときに上司に言われたことばです。
英語コミュニケーションではあいづち=邪魔?
英語でのコミュニケーションでは、あいづちは「邪魔している」と思われてしまいます。もちろん英語にもあいづちはあります。でも、その回数は日本人よりもはるかに少ないのです。相手が文全部を言い終わるまで、あいづちは待ちましょう。
今日からできる、「英語らしい」コミュニケーション
今日から使える、英語らしく気持ちいいコミュニケーションのコツを勉強してみましょう。
初対面のコミュニケーションはやっぱり敬語
日本語と同じように、英語でも初対面は敬語です。英語の敬語とは
①助動詞の過去形を多く使う(would, could, mightなど)
②文を長めに言う。単語だけではなさない。
この2つがキーになっています。「lend me a pen」のかわりに「may I have a pen?」を、「please lend me a hand」より「could you please lend me a hand?」を使いましょう。
英語コミュニケーションはターン制
英会話はターン制です。聴き手の時は、ずっと相手の意見を聴きます。あいづちは、相手が長いセンテンスを言い終わったときに一回だけにしましょう。はなしを聴くときには、相手の目をしっかり見ます。
コミュニケーションで使い勝手の高いあいづち3選
使いやすいあいづちは「yeah」です。意外ですが、フォーマルカジュアルどちらでも使えます。意味は「yes」と同じで、相手の意見に賛成するときに使います。
また、同意するときは「right」、驚いたときには「oh」が使えます。この3種類を使いこなすだけで、ぐっと会話がゆたかになりますよ!
ちょっと話し過ぎじゃない? と思うほどに長く話そう
英語は、文が長いほどていねいになる言語です。日本語ではあまり長く一人で話していたら失礼になりますが、英語ではその反対になります。でも、英語でそんなに長い文が思いつかない場合もありますよね。その場合は、引き延ばしフレーズを使いましょう。有名な「well」以外にも
oh…(えー)
so…(だからー)
that is…(そのー)
I mean…(私の言いたいのは…)
let me think about…(考えさせて)
what I want to say is…(言いたかったのは…)
などなど、話を引き延ばすことばはたくさんあります。ネイティブはしょっちゅうこういうことばを使っています。私たちも積極的に使っていきましょう。
まとめ
英語でのコミュニケーション能力とは、適切なことばで話し、信頼関係を得られることです。そのためには、英語らしいマナーが欠かせません。文法が正しいのに、なぜか相手を怒らせてしまったなんていうことは、語学ではよくあることです。マナーもしっかり勉強することで、よりよいコミュニケーションができます。
英語らしい話し方を学んで、よいコミュニケーションを!
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