助動詞「can」はいちばん初めに習う助動詞です。「○○できる」という意味だとおそわりますよね。
一見かんたんそうに見えますが、助動詞特有のむずかしさがあり、使いこなすには手間がかかることもあります。実は、上級者でもわからない使い方も?
今回はcanの使い方を徹底解説します。
canは必ず動詞の原形の前!
canは助動詞といわれています。「助」動詞というからには、「動詞を助ける」意味を持っているのです。では、動詞を助けるとはどういう意味でしょうか? それは、「動詞の前に置く」ということなんです。(助動詞を英語で言うとauxiliary verbです。補助の動詞という意味ですね)
canを使う時、いちばん気を付けなければいけないのは、canはほとんど例外なく「動詞の原形の前」でしか使えないことです。まずは、動詞の前以外でうっかりcanを使わないことに注意しましょう。
I can Englishは意味が通らない 必ず動詞speakを入れよう
日本語では「私は英語ができる」「私は英語が話せる」どちらも使うことができます。ですから、日本人はこういう間違いをしがちです。
× I can English.
Englishは名詞です。動詞ではないものは、canの後に置くことはできません。この場合は、必ず後ろに動詞を入れてあげます。
I can speak English.
(私は英語が話せる。)
このように、どんな時でも後ろには動詞しか来られません。ほんの少し例外がありますが、まずはこの大原則をマスターしましょう。
否定なら、canと動詞の間にnotが挟まります。can’tと略してもよいです。
I can not (can’t) speak English.
(英語は話せません。)
疑問文の時は、canが前に来ます。
Can you speak English?
(英語を話せますか?)
He speaks EnglishはOKなのに He cans speaks Englishは意味が通らない理由
canを使いこなすためには、もう1つどうしても気をつけなければいけないポイントがあります。まず、canには「三単現のS」がつかないことです。
× He cans speak English.
canは助動詞ですが、動詞ではありません。動詞のルールである三単現のSは、canには関係ないのです。これは、canにかぎらずwillやmustのような他の助動詞も同じですね。もし「cans」ということばを目にしたら、それは「アルミ缶」の缶という意味です。
また、canの後は動詞の原形しか来ません。つまり、辞書に載っている形しか来ないのです。ですから、canの後の動詞には三単現のSも付きませんし、過去形になることもないのです。
× He can speaks English.
このように、後ろの動詞の形を変えてしまうと、意味が通らない変な文になってしまいます。
スカイツリーが見える=Sky tree can seen? 動詞以外が来るならbeを使おう
観光案内の場面を想像してみて下さい。「そのレストランからはスカイツリーが見えるのでおススメです」とレストランを紹介したい時、英語ではなんというのでしょうか? You can see Sky tree from the restaurantでもいいですが、英語では人以外を主語にすることもよくあります。「レストランは見られることができる」という感じですね。
× Sky tree can seen from the restaurant.
英語で「見られる」の意味になるのは「seen」ですから、これで良さそうです。でも、seenは実は動詞ではなく「過去分詞」です。だから、これも後ろに動詞以外が来てしまっているんです。
Sky tree can be seen from the restaurant.
(スカイツリーはレストランから見られることができる。=そのレストランからはスカイツリーが見える。)
このように、必ず動詞のbeを補いましょう。
後ろに名詞が来るときもbeを使えば意味が通る。
後で紹介しますが、canには「かもしれない」という意味があります。例えば、人とすれ違ったときを考えてみましょう。「あれは山田さんかも?」は英語でなんというでしょうか?
× He can Mr. Yamada.
canは動詞の前にしか使えません。「Mr. Yamada」は名詞ですから、やっぱりこれは意味が通らない文になってしまいます。こんな時には、やっぱり「be」の出番です。
He can be Mr. Yamada.
(あれは山田さんかも。)
beという動詞の原形を置くことによって、「canの後ろは動詞の原形」と言うルールを守ることができました。canの後ろに名詞を置きたい時は、beを補う技がとても便利です。
「canの後ろは動詞の原形」例外はonly
canの後ろには動詞の原形しか来られません。例外はonly(だけ)などの副詞です。
I can only count on you!
(あなたしか頼れない→あなただけが頼りだ!)
onlyやreallyのような副詞は、助動詞の後に来る場合があります。このように、助動詞の後ろに動詞以外が来るパターンもないことはないようです。ですが、これは「例外中の例外」だと覚えておきましょう。大原則は「助動詞の後は動詞の原形にしないと意味が通らない」です!
「何かが起こりそう」もcanが使える?
「It can rain tomorrow.」って、どういう意味かわかりますか? 「明日は雨が降ることができる」という翻訳は、ちょっとおかしな意味に聴こえますよね。
学校の英語でしっかり教えないのが、canの持っている「なにかが起こりそうだ」という意味なんです。canを使うことで、なにかが「起こりそうだ」という判断を表わすことができます。「It can rain tomorrow.」なら、「明日は雨が降りそうだ」ですね。
ちなみに、「できる」と「ありそう」で同じ単語を使うのは英語だけではありません。中国語などいろいろな言語でよく見られ、日本人は苦手としているようです。
明日は雨が降りそうだ = it can rain tomorrow
なにかが起こりそうだ!という判断を表わすとき、英語ではcanが使えます。
It can rain tomorrow.
(明日は雨が降りそうだ。)
また、「○○かもしれない」という可能性を考える言い回しでも、canが使えます。
An airplane can be dangerous.
(飛行機は危険かもしれない。)
飛行機は危険だと決まり切っているわけではありませんが、確かに時には危険な可能性があります。このように、100%でないけれど「こうかもしれない」と言う時、英語ではcanが使えます。
Everyone can make mistakes.
(誰でも間違いを起こす可能性がある。)
間違いを起こす可能性はありますが、100%ではないですよね。そんな時には、canを使うことで「これはあくまで可能性だ」というのを強調できます。
まとめ
canは本当によく使う単語ですが、使いこなすにはコツが要ります。助動詞特有のルールに慣れることです。「後ろは動詞の原形」という大原則を絶対に守りましょう。最初は例外は無視して、とにかくルールを体にしみ込ませます。
canを使いこなして、自信をもって「I can speak English」と言えるようになりましょう!
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