英語のリスニング力を鍛える王道の勉強法が「ディクテーション」です。
ディクテーションは耳から入ってきた英語をそのまま書き留める勉強法で、耳と手をリンクさせることで英文の意味を強烈に体に覚え込ませてくれます。適切なやり方で挑戦すれば、リスニング力を一気にアップさせることができます。
今回は、ディクテーションのやり方、教材選びのコツをご紹介します!
英語のディクテーションとは?
ディクテーションとは、耳で聴いた英語をそのまま書き起こすトレーニングのことです。ただ耳で聴くだけではなく、「手」を使うので、体で英語をマスターできます。リスニング力を効率的に鍛えられるトレーニングです。
dictationの意味:英語でdictate = 書き取らせる・口述する
ディクテーション(dictation)とは「口述の書き取り」と言う意味です。耳で聴いたことをそのまま書き起こす、というような意味ですね。
dictateという動詞もあり、こちらは「書き取らせる・口述する」という意味です。
英語ディクテーションのメリット・デメリット
ディクテーションのメリットは、体を使って英語を覚えられることです。ただリスニングするより、手を使って文字起こしをした方が、記憶に残ります。語学では、体のいろいろな部分を使って覚える方が、効率がいいのです。
スペリングを覚えられるのもメリットです。意味と音がわかっていても、書いてみるとスペルが思い出せない…ということもありますよね。日本語でも漢字を忘れてしまうように、英語でもスペルが抜けていくのです。ディクテーションをすると、スペリングを思い出すよいきっかけになります。
ディクテーションのデメリットは負担の大きさです。耳では英語を聴きつつ、手では英語を書きとる…、かなりの負荷がかかります。頭は疲れますし、手も痛くなります。
語学はどうしても上達に時間がかかってしまうので、モチベーションの維持が大事です。ディクテーションがあまりに負担なら、他の勉強法を試してみるのも良いでしょう。
ディクテーションのメリット
・リスニング力がアップする
・スペリングの記憶にも役立つ
ディクテーションのデメリット
・負荷が大きい
・無理をするとモチベーションが下がることも
今日からできる英語のディクテーションのやり方
ディクテーションをやってみたい! という方向けに、実践のコツをまとめてみます。大事なのは「自分に合った教材で」「自分に合ったやり方で」続けることです。
英語ディクテーションの教材選びのコツ3点
解答のついているものを選ぶべし
音声と文章がセットになっているものを選んでください。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、意外に両方揃っているものは少ないです。
ネットの動画などでは、文章がついていないものも多々あります。本屋さんでテキスト付きの物を買うか、書き起こしのついたポッドキャスト番組などを探しましょう。
興味のあるものを選ぶべし
ディクテーションはかなりの重労働なので、興味のないもので続けるのは大変です。特に勉強好きな方は、硬い文章に魅かれると思います。筆者もTOEICの問題や時事ニュースなど、むずかしい英語のディクテーションに挑戦してはあきらめました。まずは自分が興味を持って聴ける英語を選んでください。
長すぎないものを選ぶべし
長い文章のディクテーションは「無理」だと思ってください。具体的には、A4一枚の原稿をディクテーションするので限界です。それ以上の長さの場合は、分けて別の日にやるなどの工夫が要ります。
英語ディクテーションはノートで? PCで?
ディクテーションに挑戦する場合、「ノートに手書き」と「PCにタイプ」の2つのやり方があると思います。
私はどちらもやったことがありますが、「PCにタイプ」の方が合っていました。「ノートに手書き」だと手が疲れてしまって続けられませんでしたし、手を動かすという意味ではPCもノートも変わりませんでした。ただ、PCだとネットやゲームが出来てしまうので気が散ります。
ノートのメリット
・気が散らない
・手で文字を書く分、定着しやすい
PCのメリット
・手が疲れにくい
・ファイルの管理がしやすい
自分に合った方法を選ぶことが大切です。
英語のディクテーションを続けるために気をつけてほしい注意点
ディクテーションを続けるうえで気をつけてほしいポイントをご紹介します。効果のある勉強法だけに、嫌になって止めてしまうのはもったいない。ぜひ、無理なく続けるプランを立てましょう。
英語のディクテーションは重労働、いきなり長文はやめよう
ディクテーションは負担のかかる勉強法です。日本語でも、「3分のニュースをひたすら書き起こしてください」と言われたらきついと感じますよね? それを英語でやるとなると、かなりの負担です。もちろん、だからこそ効果があるのですが…。
そこで、まずは「長文の教材を選ばない」ようにしましょう。一分未満の文章をひたすら書き起こす、これなら負担も小さいです。便利なのがTOEICのPart2で、10秒ほどの短い会話が連続で流れてきます。最初はTOEICの問題で体を慣らしてみましょう。
英語のディクテーションで大事なのは「スロー再生」
私たちはあまり英語の音に慣れていないので、いきなりネイティブの英語が耳に入ってくるとそれだけで疲れてしまいます。聴きとるのもむずかしい文章を書きとるのは苦行です。何度も巻き戻しているうちに嫌になってしまった…という失敗を私は何度もくりかえしました。
ディクテーションに挑戦するなら、「再生速度を遅くするプレイヤー」を使いましょう。私は「Audipo」というアプリで再生速度を0.5倍にして、快適にディクテーションできるようになりました。YouTubeなど動画サイトでも、再生速度は遅くできます。
ムリせず聴き取りやすい速度で英語を流しましょう。継続につながります。
まとめ
リスニングの訓練として長く愛されているディクテーション、耳から入ってきた英語を体に叩き込む強力なトレーニングです。私も中級者のころに何度も挑戦し、ネイティブ英語を聴きとれる力を手に入れました。
少しきついものの、その効果は折り紙付き。だからこそ、継続できる工夫が必要です。
王道の勉強法で、リスニングの力を手に入れましょう!
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