英語の動詞には「自動詞」と「他動詞」がある、というのは聞いたことがあるかと思いますが、「どう違うの?」「どうやって見分けるの?」と思っている人は多いのではないでしょうか。英会話に役立つ見分け方、使い方をお教えします。
そもそも「自動詞」「他動詞」って何?
普段何気なく使っている文法用語である「自動詞」と「他動詞」。そもそもどういうものを指すのか、ここで復習しておきましょう。
自動詞とは?
「自分だけで意味が成り立つ動詞」。目的語は必要ありません。
例:
We stand.
(私たちは立ちます)
go(行く)、come(来る)、run(走る)なども自動詞です。「~に」「~を」といった意味を付け加えるには、普通「前置詞+名詞」を使います。
例:
They go to Shinjuku. =go+前置詞+名詞
(彼らは新宿に行きます)
他動詞とは?
「“他”のもの(目的語)を必要とする動詞」。必ず目的語がつきます。
例:
I sent a document.
(私は書類を送りました)
have、give、likeなども他動詞です。「目的語」は名詞なのですが、不定詞や動名詞の形になっていることもあります。
例:
I like watching movies. =like+目的語watching
I like to watch movies. =like+目的語to watch
(私は映画を見るのが好きです)
「自動詞」「他動詞」両方の意味がある動詞
実は、動詞は「自動詞」と「他動詞」の2つにきれいに分かれるわけではなく、自動詞と他動詞両方の意味を持つ動詞が多数あります。
実は自動詞でも使える動詞
次の文の意味を考えてみましょう。全部自動詞です。
1) This knife cuts well.
2) I drink.
3) The weather won’t hold.
4) We have moved!
答えは、
1) このナイフはよく切れる。
2) 私はお酒を飲む(=お酒が飲める)。
3) 天気はもたないだろう。
4) 引っ越しました!
cut(切れる/~を切る)、drink(酒を飲む/~を飲む)、hold(もつ/~を手に持つ)、move(引っ越す/~を動かす)などの動詞は、自動詞としても他動詞としても使えるのです。
他動詞だと意味が違う動詞
次の文の意味を考えてみましょう。全部他動詞です。
1) He runs a cafe.
2) I can’t stand it anymore.
3) He drives me crazy.
4) I stopped drinking.
答えは、
1) 彼はカフェを経営している。
2) もう我慢できない。
3) 彼のせいでおかしくなりそう。
4) お酒は止めました。
run(走る/~を経営する)、stand(立つ/~を我慢する)、drive(車を運転する/~を運転する、~を…にさせる)、stop(立ち止まる/~を止める)などの動詞は、自動詞としても他動詞としても使え、しかもそれぞれ意味が異なってくるのです。
こんな使い方に要注意!
目的語がついて「~を」と言うときは他動詞、それがないときは自動詞と、たいていは見分けがつきます。気を付けなければならないのは、こんな言い方です。
stop to~とstop -ingの違いは?
次の文の意味は?
自動詞 I stopped to drink.
他動詞 I stopped drinking
自動詞は「stop(立ち止まる)+to不定詞(~のために)」で、「飲むために(店などに)足を止めた」、他動詞は「stop(~を止める)で、「目的語drinking(お酒を飲むこと)を止めた」となります。
Stop!とStop it!の違いは?
次の文の意味は?
自動詞 Stop!
他動詞 Stop it!
自動詞は「~を」という目的語がないので、「止まって!」となります。他動詞は「目的語it(それ)」があるので、「(今やっていることを)止めて!」となります。Got it!(わかった)、Do it!(やりなさい)など、わざわざitをつけるのは、皆他動詞で「今やっていることや目の前にあるものなどを」と目的語をつけて完結した意味にさせたいからなのです。
オンライン英会話レアジョブのレッスンには文法を学ぶセクションもあり、実際の会話の中で自動詞や他動詞の使い方を練習していきます。
例えば、他動詞は「~に…を」と、目的語を2つ取ることがありますが、レッスンの中で声に出して練習すると、文の形を頭の中で考えなくても、自然に口から出てくるようになります。
例:私は父の誕生日にネクタイをあげました
I gave a tie to my father for his birthday.
他動詞giveの目的語はa tie(ネクタイ)
I gave my father a tie for his birthday.
他動詞giveの目的語はmy father(父)とa tie(ネクタイ)
先生と一緒に実例を見ながら練習し、ぜひ自動詞や他動詞を会話の中で使いこなせるようになりましょう。
自動詞と他動詞の違いが分かったら、話してみよう!
自動詞moveを例に簡単におさらいしましょう。
We have moved!(引っ越しました!)は、引っ越しのあいさつカードを送るときの定番表現ですが自動詞つまり「引っ越す」という意味だと知っていれば、「動かした?何を?」なんて勘違いすることもなくなります。
他動詞doの場合、自分が話をするときは、I’ve done it.(やりました)ですが、I’ve done.にすると、「やった…何を?」と、ネイティブにもやもやされるでしょう。
自動詞と他動詞について「なるほど納得した!」と理解できたなら、今度は英語を「使う」ことにもチャレンジしてみましょう。
「使い方」に悩んでしまうという方は、レアジョブ英会話の無料体験レッスンを活用してみてください。
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