英会話力アップのトレーニングとして効果的なものの一つが、「質問をする」ことです。質問を通して、相手とのコミュニケーションを深めることができます。
そして英語で「質問をする」ときに使いこなしたいのが、「疑問文」です。「Do you」や「Are you」のような「Yes/No」で答えるものよりも、より会話をふくらませることができるのが、「5W1H」で作る疑問文。
「5W1H」の疑問文をマスターすれば、英語の基本を身に付けることができます。
今回は、「5W1H」のそれぞれの意味と使い方を、「質問」と「答え」両方の視点から学んでいきましょう。
5W1Hが英語の基本になる理由
「5W1H」は、単なる疑問文の一部という訳ではありません。それぞれの要素を理解することで、英語の基本の作りも理解できます。
ここでは、「5W1H」の役割について確認していきましょう。
5W1Hとは?
まず「5W1H」とは何か復習しましょう。
5つの「W」はこちら。
・Who:誰
・When:いつ
・Where:どこ
・What:何
・Why:なぜ
そして1つの「H」は、
・How:どう
どれも基本の英単語で、意味を知っているものばかりですね。
会話の基本要素
「5W1H」は、物語を語る基本要素と言われています。つまり、会話の中でやり取りする情報は全て「5W1H」から成り立っています。
例えば、
「私ね、昨日新しいペンを買ったんだ」
「どんな色?」
この会話でやり取りされている情報は、「私(Who)」「昨日(When)」「新しいペンを(What)」「買った(What)」「どんな色(What)」と全て「5W1H」の要素です。
つまり「5W1H」の使い方を理解することで、英語で文章を作る基本を理解することにつながります。
円滑なコミュニケーションの基盤
コミュニケーションを円滑に進めるためには、伝えるべき情報を相手にわかりやすく話すことが求められます。これは、日常生活ではもちろんビジネスシーンでは特に重要視されることです。
「5W1H」を意識することで、誤解される可能性をなくし、より相手に「伝える」ことができるようになります。
コミュニケーションの基盤になる「5W1H」をしっかり使いこなしましょう。
5W1Hの基本の使い方をマスターしよう!
ここからは、「5W1H」の基本の使い方を一つずつ確認していきましょう。まず共通のルールとして、「5W1H」はいつでも文頭におくことを覚えます。「これから質問しますよ!」というフラグのようなものです。
それぞれの使い方をマスターするために、どういう役割で使われているかを考えることがポイントです。具体的に考え方と使い方をご紹介していきます。
Who
「誰」を意味する「Who」は、2つの使い方があります。
1つは「誰が?」という質問、もう1つが「誰に/誰を?」という質問。
<誰が?>
「Who」が主語の位置に入るときは、次にすぐに動詞がきます。
例)
・Who was with you last night?
(昨夜誰があなたと一緒にいましたか?)
・Who wrote this letter?
(誰がこの手紙を書いたの?)
<誰に/誰を?>
「Who」が目的語の位置に入るときは、次に疑問形の文が続きます。
例)
・Who did you see at the event?
(そのイベントで誰に会いましたか?)
・Who do you like?
(誰のことを好きなの?)
When
「いつ」を意味する「When」は、疑問形の文の最初につけて使います。
例)
・When do you want to go to cinema?
(いつ映画に行きたいですか?)
・When are you free for dinner?
(食事に出かけるのはいつが都合いい?)
これ以外には、日時を聞く場合でも使われています。
例えば、「When is your birthday?(誕生日はいつですか?)」という使い方をします。
Where
「どこ」を意味する「Where」も「When」と同じような使い方をすることができます。
例えば、
・Where are you from?
(出身はどこですか?)
・Where do you want to go for summer holiday?
(夏休みにどこに行きたい?)
「When」でもあったように、場所をたずねるときには次のような使い方をします。
Where is a reception?
(受付はどこですか?)
What
「何」を意味する「What」は「Who」と同じような使い方と種類をたずねる時の使い方があります。
まず基本となる2つの使い方は次の通りです。
<主語>
・What was inside this box?
(何がこの箱の中にあるの?)
・What made you leave the company?
(何が理由で会社を辞めたのですか?)
<目的語>
・What do you want for your birthday?
(誕生日に何が欲しい?)
・What did your mother teach?
(お母さんは何を教えていたの?)
「What」の後の語順をしっかり覚えましょう。
もう一つ、「種類をたずねるWhat」の使い方です。
この場合は、種類を聞きたい名詞の直前に「What」をおきます。例えば、「どんな色」であれば「What color」、「どの曜日」であれば「What day」という形になります。
文章を作るときは、
What color do you like?
(何色が好きですか?)
というように、「what color」をひとまとまりで扱います。
Why
「なぜ」を意味する「why」は「when」や「where」と同じような形で使います。
例えば、
・Why is that book popular?
(どうしてその本は人気なの?)
・Why do you learn programming?
(どうしてプログラミングを勉強しているの?)
基本の疑問文の文頭に「Why」を付けるという形に慣れていきましょう。
How
「どう」を意味する「How」は、手段や状態をたずねるということから、次のような使い方をします。
<手段>
・How can I go there?
(どうすればそこへ行けますか?)
・How do you want to start your presentation?
(どのようにプレゼンを始めたいですか?)
<状態>
・How are you?
(元気ですか?)
・How was your lesson yesterday?
(昨日のレッスンはどうだった?)
そしてもう一つよく使われるのが、程度をたずねる「How」です。程度を知りたい形容詞にくっつけて使います。
例えば、
・How old are you?
(何歳ですか?←直訳:どれくらい年老いていますか?)
・How often do you visit her?
(どれくらいの頻度彼女を訪ねていますか?)
それぞれの基本の使い方を、「何を聞きたいのか」という視点で理解すると、簡単に英文を作ることができます。
5W1Hの質問にどう答える?答え方のポイント
「質問」の形を覚えたら、「答え方」もセットで覚えてしまいましょう。ここでも、基本の考え方「何を聞かれているのか」を意識すれば、シンプルに理解できます。
「どの部分」が聞かれているのかごとに、答え方を確認していきましょう。
5W1Hの質問は「Yes/No」で答えない
基本からまず再確認です。「5W1H」で始まる疑問文は、具体的な情報を求めているものなので、「Yes/No」で答えることはありません。
英語でコミュニケーションをしているときに、「5W1H」で始まる文が出てきたら、「あ、何か具体的な内容を聞かれるな」と心構えしておきましょう。この考え方は、リスニング力アップの基盤になります。
「主語」になる部分が質問されている場合
「誰が?」「何が?」という主語になる部分が質問されているときは、次のように答えます。
例)
・Who ate this? (誰がこれを食べたの?)→ He did. (彼です)
・What made you cry? (何があなたを泣かせているの?) → The onion did. (玉ねぎのせいね)
このように、主語の部分が質問されているので、答えるときは、主語に述語として、過去のことであれば「did/was/were」、現在のことであれば「do/am/is/are」をつけましょう。
「目的語」になる部分が質問されている場合
「何に?」「誰を?」といった目的語の部分が質問されているときは、次のように答えます。
例)
・What did you buy? (何を買ったの?)→ I bought a new book. (新しい本を買った)
・Who do you choose for your team? (誰をチームに選ぶ?) → (I choose ) Tom. (トムだね)
ビジネスシーンなどでは、文章で答える方が丁寧ですが、日常では聞かれている部分だけを答えても問題ありません。
「補語」になる部分が質問されている場合
「主語」の内容を指す「補語」が質問されているときは、次のように答えます。
例)
・・What time is it? (今何時ですか?)→ (It is) 10 to 12. (11時50分です)
※12時まで10分です、というのが直訳。ここから、11時50分だとわかります。一般的によく使われる時間の表現方法なので覚えておきましょう。
・How old is she? (彼女は何歳ですか?) → (She is) 3 years old.(3歳です。)
目的語と同じく、聞かれている部分だけ答えても問題ありません。まずは文で答える練習から始めることをおすすめします。
「副詞」になる部分が質問されている場合
「いつ」「どこ」「なぜ」といった副詞になる部分が質問されているときは、聞かれている部分によって前置詞や接続詞を使い分けていきます。
例)
・When did you start working here? (いつここで働き始めましたか?) → (It was) In 2010. (2010年です)
・Why do you study English? (どうして英語を勉強しているの?)→ Because I want to live in the UK. (イギリスに住みたいからです)
「in」「at」「on」「because」などを使って、質問されている内容に答えていきましょう。ここでも、「It is(それは)」をつけることで、丁寧に一文にして答えるパターンも使えると上級者感が出ますね。
他にもある疑問詞!7W1Hとは?
疑問文の基本要素として紹介してきた「5W1H」ですが、実は最近では「7W1H」というまとめ方をしていることがあるのをご存知ですか?
ここでは、「7W1H」について確認しておきましょう。
5W1Hに2つの「W」が加わった7W1H
「7W1H」とは、文字通り「5W1H」に2つの「W」を加えたものです。
その追加された「W」は、「Which(どれ)」と「Whose(誰の)」。確かに、この2つもいろいろな場面で使われています。
「どの席に座ればいい?」や「これって誰の傘?」など、いろいろな質問が思い浮かびますね。それぞれの使い方を例文とセットで学んでおきましょう。
「Which」の使い方
「どれ/どの」を意味する「Which」は、次のような使い方をします。
<どれ>
Which is yours?
(どれがあなたの?)
<どの>
Which seat shall I take?
(どの席に座ればいいでしょうか?)
「どの」の場合は、名詞とセットになります。「What」の使い方とよく似ているので、それぞれ例文で比較しながら練習してみましょう。
「Whose」の使い方
「誰の」を意味する「Whose」は、持ち主を確認するときに使える疑問詞。使い方は次のような形です。
例)
・Whose umbrella is this?
(これは誰の傘ですか?)
・Whose pencils are these?
(この鉛筆は誰の?)
このように単数でも複数でもそのまま「Whose」を使えます。
まとめ
「5W1H」の要素を質問する形を覚えることで、英語の文を作るときに必要な要素を理解することができます。
日本語は主語を省略して話す傾向があるので、まずは主語・述語・目的語といった基本の文型に慣れることから始めることが効果的です。
今回ご紹介した「5W1H」の考え方・使い方をそれぞれ例文とセットでマスターして、英語でのコミュニケーションの幅を広げていきましょう。
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