外国人と話していたら、身振り手振りの意味が分からなくて困ってしまった…こんな経験はありませんか?
ボディランゲージも言語の一部です。英語にもたくさんのボディランゲージがあります。日本人からするとわかりにくいものも…。
今回は、日本人にとっては意外なボディランゲージを紹介します。
頭・顔を使った英語のボディランゲージ
ボディランゲージの中でもよく使われるのが頭や顔です。動き自体は日本語と似ているものもありますが、使われ方が違う場合に注意が必要ですね。
うんうんとうなずく
世界の多くで使われるボディランゲージです。同意していることを表していて、「そうだね」というニュアンスで使われます。yeahやyesと言いながら使うことも多いです。
ただ、英語は日本語に比べて「うなずく」回数が少ないことに注意が必要です。日本語では、相手が何か言うたびにあいづちを入れるような話し方も普通ですが、英語ではちょっとやりすぎになってしまいます。本当に同意するときにだけうなずきましょう。
『日米ボディートーク 身ぶり・表情・しぐさの辞典』p.243
天井をにらむ
初めて見たときにはびっくりするボディランゲージです。上の方をさっとにらみつけます。
怒っているわけではなく、「ちょっと考え中」というニュアンスです。あまり深刻な考え事ではない場合が多いようです。日本人からすると怒っているように見えることもありますが、怖がらなくても大丈夫ですね。
『日米ボディートーク 身ぶり・表情・しぐさの辞典』p.169
あごを上げて頭を後ろにそらす
幅広い年代で使われるボディランゲージです。挨拶するときに使われることが多いです。あごを上げながらHi! と声をかけるのですね。日本では軽く頭を下げることが多いので、ちょっとびっくりするかもしれません。
「あれあれ」と指をさす代わりにあごで指すこともできます。日本人の感覚だと「顎で使っている」感じで失礼に見えますが、英語としては普通です。
『日米ボディートーク 身ぶり・表情・しぐさの辞典』p.246
手足を使った英語のボディランゲージ
手足を使ったボディランゲージも、英語ではよく使われています。特に、足を使ったものは日本人からすると意外なニュアンスを持っているものも。早速見ていきましょう。
手のひらを払う
両方の手のひらを下に向けて、外側にさっと広げます。「全部」というニュアンスがあり、「全部OK」という場合でも、「全部だめ」という場面でも使えます。
質問していいですか?→手のひらを払う(「なんでもいいですよ」or「だめ」)。どちらの意味で使っているかは場面によります。「全部」というニュアンスだけを覚えましょう。
『日米ボディートーク 身ぶり・表情・しぐさの辞典』p.152
あごを撫でる
親指と人差し指であごをさすります。「考え中です」の意味で使われます。ちょっと思い出しているから待って! というニュアンスですね。さする回数は2・3回です。
『日米ボディートーク 身ぶり・表情・しぐさの辞典』p.168
足を組んで「あなたを信頼しています」
日本人にとって意外なのは、足を組むというボディランゲージです。日本では行儀が悪い仕草ですが、英語圏ではいいニュアンスを持っています。
海外の対談番組で、足を組んで話しているのを見たことがありませんか? 「あなたを信頼してリラックスしています」という気分を伝えたいときに、英語圏では足を組むのです。
いきなり足を組むと失礼になってしまいます。話が盛り上がって、お互いの距離感が縮まってきた後に、初めて足を組みましょう。
『日米ボディートーク 身ぶり・表情・しぐさの辞典』p.253
足を机に乗せる
かなりびっくりする動作ですね。くつろいだ場面では、リラックスしていることを相手に見せるためにテーブルに足をのせる人がいます。「足を組む」を派手にしたようなボディランゲージです。
英語圏では室内でも靴を履いたままの人が多く、靴を机に乗せるのはあまり清潔ではありません。嫌がる人もいますので、自分からは使わない方が無難です。私も実際に足を机に乗せている人は見たことがありません。
突然足を机に乗せられても、攻撃的な意味はないので安心してください。
『日米ボディートーク 身ぶり・表情・しぐさの辞典』p.253
さらに英語のボディランゲージを勉強したい方へ
ボディランゲージは奥が深く、とても面白い文化です。より深く勉強したい方向けの参考書をご紹介します。
東山安子&ローラ・フォード編『日米ボディートーク 身ぶり・表情・しぐさの辞典』三省堂です。
日本とアメリカのボディランゲージの違いについて詳しく説明した本です。場面・人間関係・年齢など、ボディランゲージについてわかりやすく解説しています。「辞典」と書いてありますが、挿絵もたくさん入っており、読み物としても楽しめます。
・東山安子&ローラ・フォード編『日米ボディートーク 身ぶり・表情・しぐさの辞典』三省堂
ジャニカ・サウスウィック著・豊田典子監修『ネイティブが毎日使う英語のジェスチャー50』国際語学社は、たくさんの写真とDVDでわかりやすくボディランゲージを解説する本です。硬い説明がなく、直感的に理解できます。
・ジャニカ・サウスウィック著・豊田典子監修『ネイティブが毎日使う英語のジェスチャー50』国際語学社
ボディランゲージを使ってみたい、学んでみたいという方はぜひ試してみてください。
英語のボディランゲージを使って会話してみよう
ボディランゲージはお互いが対面で話している時しか使えません。英会話こそボディランゲージの本領発揮です。
外国人と実際に話してみよう
ボディランゲージを練習するなら、まずは外国人と話してみましょう。文法などと違って、ボディランゲージだけはどうしても対面しなければ練習できません。
「身振り付けすぎ」と言われた筆者
ボディランゲージをどれくらい使うかには個人差があります。筆者がアメリカ人と話しているときは、「この人、やたら身振り付けて話すな」と感じたものです。でも、話している最中に、向こうから「ちょっと身振り付けすぎてるよ」と言われました。お互いの感覚が反対だったのです。
適切なボディランゲージの使い方は、実戦経験を積まないと身につきません。相手によっても使い方が変わってくるからこそ、経験値が必要になります。だからこそ、読者の皆様は、ぜひどんどん外国人と話してみてください!
まとめ
ボディランゲージも言語の一部です。文化の違いが身振り手振りにも表れます。「足を組む」は代表的ですね。自分で使わないとしても、知識として知っておくと、コミュニケーションがより円滑になります。失礼な意図がないとわかるからです。
ボディランゲージをマスターして、より豊かな英語を身につけましょう!
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