コミュニケーションにおいて、「同意」の気持ちを示すことはとても重要ですよね。「その通りだよね」という気持ちをその場の状況においてうまく表現できると、人間関係を円滑に進めていく助けにもなります。今回はそんな「同意する」の英語表現を、カジュアルな表現からビジネスの表現まで、いろいろなフレーズとともにご紹介します。
基本の「同意」表現
まずは簡単な表現からマスターしていきましょう。英会話初心者の方も下記の表現をいくつか組み合わせることで、しっかりと同意の意思を相手に伝えることができますよ。
You are right:あなたの言う通り
This road comes again! – Oh, you’re right.(この道さっきもきたよ! – まあ、その通りだわ。)
「right」は正しいという意味。「あなたは正しい」、つまり「あなたが行ったことは正しい」というニュアンスになります。相手の言ったことを認める言葉ですが、「強く同意」していることを示すには、下記の例文のように、さらに「completely(完全に)」や「absolutely(絶対に)」などの副詞をrightの前につけることがよくあります。
You are completely right!(君の言っていることは完全に正しいよ!)
You are absolutely right.(ごもっともです。)
That’s true:ほんとうだね
It looks like it’s going to rain. – That’s true.(雨が降りそうね。- ほんとうだね。)
「true」は「真実だ」「本当の」という意味。相手の言ったことはたしかに本当だと感じた時に使える表現です。共感や納得した時の相槌としてよく使われるフレーズなので便利です。ちなみに例文の「It looks like」は「〜のように見える」という意味で、見た目から判断した情報を伝える時に使う言葉です。
I like it:いいね
How about going out for dinner tonight? – I like it!(今夜夕食を食べに出るのはどう?- いいね!)
相手の提案や意見に対して、賛成や同意を示す表現です。カジュアルな表現ですので友人やSNS上ではよく使われます。「アイライキッ」と発音するとよりネイティブらしくなります。ちなみに例文の「go out for 〜」は「〜のために外出する」という意味です。
I agree:賛成です
We should talk about this in the next meeting. – I agree with you.(これについて次の会議で話すべきですね。 – 賛成です。)
ビジネスの場などでよく耳にする表現です。「agree」は「同意する」という意味で「I agree with you」は直訳すると「あなたの意見に同意します」となります。つよく同意することを表現したい時には「quite(かなり)」「heartily(心から)」「totally(まったく)」などの副詞を「agree」の前において下記にように表現します。
I quite agree.(全く同意見です。)
I heartily agree.(心から同感です。)
I totally agree with the way you think.(あなたの考え方には全面的に同意します。)
上級向けの「同意」表現
基本の「同意」表現が口から自然とでるようになってくると、「いつもこればかり使っていて逆に不自然かな?」と感じるようになってくるかもしれません。そんな方は次に紹介する少しこなれた表現を使ってみてください。一気にネイティブらしくなりますよ。
I‘m with you:君に同感だよ
I think we should think about using sustainable packaging. – I’m with you on that.(持続可能な包装を使うことを考えるべきだと思う。- それには私も同意見です。)
「I‘m with you」は直訳すると「あなたと一緒にいる」ですが、比喩的に用いて「あなたの意見と一緒です」という意味になります。しかし比喩ではなく、実際に物理的に「あなたの隣に一緒にいる」という意味や、「あなたをいつでもサポートします」「あなたのいうことを理解しています」などいろいろな意味がありますので、状況に分けてその意味を理解する必要があります。
ちなみに「I’m with you on 〜」は「〜に対して同意見です」という表現です。また、例文の「sustainable」は「持続可能な」「環境に優しい」という意味で、いまや日本語でも「サステイナブルな」と表現されることが多くなりましたよね。
That’s exactly how I feel:私もまさにそう思います。
It’s a perfect day for cherry blossom viewing! – That’s exactly how I feel.(絶好のお花見日和だね!- 私もまさにそう感じます。)
「That’s exactly how I feel」は直訳すると「それ(あなたが言ったこと)はまさに私が感じた気持ちです」となります。相手の言ったことに全面的に同意する際に使えるフレーズです。ちなみに例文の「a perfect day for」は「〜にとてもよいお日柄」という意味で、「Cherry blossom viewing(お花見)」以外にもいろいろと使うことができますので、便利な表現です。
You can say that again:まったくその通り
It’s so hot! – You can say that again.(すごく暑い! – まったくよね。)
「You can say that again」を直訳すると「あなたはそれをもう一度言うことができる」となりますが、「もう一度言ってもいいくらい正しい」、つまり「あなたの意見にかなり同感だ」という意味になります。この表現を知らないと、「もう一度言って欲しいのかな?」と勘違いしがちなので、この機会に覚えておいてください。
I couldn’t agree more:激しく同意
Wow, her dress is so gorgeous. – I couldn’t agree more.(わお、彼女のドレス本当に豪華。 – 超同感。)
相手の言うことに大賛成の時に使える表現です。「couldn’t agree」とあるので「同意しない」という意味に勘違いされがちですが、後ろに「more」があるので直訳すると「これ以上同意できない」となります。そこから、「これ以上同意できないくらい最大限に同意している」という意味として使われるようになりました。ネイティブが使う際には意味を逆に捉えてしまわないよう注意しましょう。
ビジネスで使いたい部分的「同意」表現
ビジネスの場では、相手に同意を示し、コミュニケーションを円滑にすることがとても重要なファクターですよね。たとえ全面的に同意ではなくとも、最初から反論で始めるのではなく、何らかの形で同意の気持ちを表現したいところです。そこで最後に、「完全に同意するわけではないけれど、部分的に同意をする際」に使える便利な表現をご紹介します。
I agree for the most part:だいたいは賛成です。
I agree for the most part, but still have a problem with the cost.(大方は賛成ですが、まだコストの部分に問題があります。)
「8−9割は相手の言うことに賛成だ」という気持ちを示す際に使える表現です。「the most part」は「ほとんどの部分」と言う意味。この表現を使う場合、そのあと、100%賛成でない理由を述べる必要があります。
That’s true to a certain extent:ある程度は正しいと思います。
That’s true to a certain extent, but we need to accept a wide range of values.(ある程度は正しいと思いますが、我々は様々な価値観を受け入れなければなりません。)
「certain」は「ある」、「extent」は「範囲」という意味で、「to a certain extent」は「ある程度まで」というフレーズです。似た表現で「That’s true to some extent(ある程度は正しい)」と表現することもありますよ。ちなみに例文の「accept」は「受け入れる」、「wide range」は「広範囲」、「value」は「価値観」と言う意味です。
I see your point:あなたの仰る主旨はわかります。
I see your point, but I don’t think there is anything we can do at the moment.(あなたのおっしゃることはわかります。しかし今私たちができることは何もないと思うのですが。)
「point」はここでは「要点」「主旨」の意味で、「あなたの言っていることは理解できる」と部分的に共感を示し、相手の立場や意見を尊重する表現です。しかし「自分はまた別の意見を持っている」ということを後ほど付け加えることが多く、やんわりと反対意見を述べる際にも便利な表現です
まとめ
会話の中で相手の意見を受け入れ、同意を示すことはとても大切です。まずは基本の同意表現が口からスラスラでるまで例文のフレーズを声に出して練習しましょう。また上級者の表現は、最低限「知っておく」ことで、ネイティブが使った際に誤解せずに済むでしょう。余裕がでてきたら、ご自身でもぜひ使ってみてくださいね。
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