なかなか思うように自分の言いたいことが英語で言えないと、「日常生活やビジネスシーンでそのまま使える英文が知りたい!」と思う人も多いのではないでしょうか。そんなときは、定型文を覚えておけばとっさの会話でも言葉に詰まる心配が減るはず。
本記事では、シーン別に役立つ英文の例文を紹介します。挨拶や自己紹介、お礼を伝える言葉や別れ際の一言など、円滑なコミュニケーションを取るために役立つものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
挨拶で使える英語の文章
それではさっそく、挨拶で使える英語フレーズを紹介します。
日常の挨拶で使えるカジュアルな例文
How are you doing?(元気にしてる?)
一般的によく使われる英語表現。How are you? と同じニュアンスで使えます。似たような意味で以下のフレーズも使えますよ。
How’s everything?
How’s your day?
What’s up?(元気?)
よりくだけた表現のフレーズです。仲の良い友だちや同僚などの限られた関係で使えます。HelloやHiなどのように、「やぁ!」といった挨拶表現としても使えるので便利です。
Long time no see.(しばらくぶりだね)
久しぶりに会った人に使える挨拶フレーズ。HelloやHow are you doing? と言った後に続けて使うことが多いでしょう。似た表現にIt’s been a while.(久しぶりだね)という言い回しもあります。
ビジネスなどフォーマルシーンで使える例文
It’s nice to meet you.(お会いできてうれしいです)
初対面の人に使える挨拶表現です。定型文として覚えておきましょう。It’sを省略してNice to meet you. だけでも問題ありません。ちなみに、相手からNice to meet you. と言われたら、Nice to meet you, too. と答えましょう。
How have you been?(いかがされていましたか?)
久しぶりに会った人との会話に使えるフレーズです。直訳すると「以前会った時からどう過ごしていましたか?」という意味になり、「元気でしたか?」「最近はどうですか?」といったニュアンスがあります。カジュアルな場面でも使える便利な表現ですよ。
メールの冒頭で使える例文
Hi, 〇〇(やあ/こんにちは)
カジュアルなメールで使える基本のフレーズです。Hiの後に相手の名前を入れるのが一般的で、とても親しみやすい印象を受けます。名前を入れずに使うこともできますが、よりカジュアルな印象を与えるでしょう。Helloも同様に使えます。
Dear, 〇〇(こんにちは/拝啓)
フォーマルなメールや目上の人に対して使うフレーズ。Dearの後に相手の名前を入れましょう。その際、相手の性別が分かっていれば、Mr. / Ms.などの敬称を使うことをおすすめします。
Good morning / Good afternoon / Good evening(おはよう/こんにちは/こんばんは)
一般的な挨拶として使えるフレーズです。ビジネスやフォーマルなメールでよく使用されます。
初対面の相手との間で使える英語の文章
初対面の相手と距離を縮めるためには、質問をすることが大切です。ここでは、相手に質問をする時に便利なフレーズを見ていきましょう。
相手の職業を尋ねるときの例文
What do you do?(仕事は何をしていますか?)
直訳すると「何をしますか?」となりますが、こちらは相手の職業を尋ねる質問です。相手について知りたい時、仕事は何をしているのか聞くことは多いはず。定番の質問なのでぜひ使ってみてくださいね。
What do you do for a living?(仕事は何をしていますか?)
直訳すると「生活のために何をしていますか?」というフレーズで、婉曲に職業を尋ねることができます。
ほかにも、What kind of work do you do?などの言い方もできるので、色々使い分けてみてください。
趣味や好きなことを尋ねるときの例文
What do you like to do?(何をするのが好きですか?)
相手の趣味や好きなことをダイレクトに質問できるフレーズです。趣味などがわかれば会話を広げやすいですね。趣味というと、単語はhobbyを連想する人が多いかもしれませんが、実はネイティブはあまり使いません。
hobbyには「熱中しているもの」といった強いニュアンスがあるため、I don’t have a hobby.(特に趣味はありません)と答えられてしまうことも。より自然な文章を心がけましょう。
What do you do in your spare time?(時間がある時には何をしますか?)
こちらは婉曲に趣味を尋ねるフレーズです。ただし、この文章だと趣味だけでなく、「時間がある時にすること」、例えば犬の散歩といった日常のルーティンなども含まれます。
What are you into?(何かハマっているものはありますか?)
「ハマっている」「興味がある」というニュアンスを出したいなら、intoを使うのがおすすめ。こなれた感が出せますよ。
出身地について尋ねるときの例文
Where are you from?(どちらの出身ですか?)
初対面の人との会話でよく使われる質問ですね。出身国だけでなく、どの地域や街なのかを聞くこともできる便利な表現。originallyをつけて、Where are you originally from? (どちらの出身ですか?)と聞くこともできます。
Where in~?(~のどこですか?)
上記の質問をして「フランス出身です」と言われた場合、さらに「フランスのどちらですか?」と聞きたい時は Where in France? と尋ねましょう。同様の意味で、以下のフレーズも使えます。WhereaboutsはWhereとaboutに分けず、ひとつの単語として使用してください。
Which part of~?
Whereabouts?
自分のことを紹介するときに使える英語の文章
挨拶では自分のこともしっかりと相手に伝えることが必要です。ここでは、自己紹介で使える英語フレーズを紹介します。
自分の仕事について説明するときの例文
I’m ~.(私は~です)
こちらの例文のように、I’m の後に職業名を入れればOK。とっても簡単ですね。
I’m a teacher.(私は教師です)
I’m an engineer.(私はエンジニアです)
I am a freelance writer.(私はフリーのライターです)
I work for the BC company.(私はBC会社で働いています)
会社員の人が使える表現。ついbelong to(~に属している)を使ってしまいがちですが、英語ではシンプルにwork forを使うのが一般的です。より細かく部署まで言いたい場合は、以下のようになります。
I work in the accounting department at the BC company.(私はBC会社の経理部で働いています)
I run ~.(~を営業しています)
自営業の場合は、runを使って「~を営業しています」と言えます。パン屋であれば、I run a bakery. となりますよ。
自分の出身地について説明するときの例文
I’m originally from~.(私は~出身です)
シンプルにI’m from~とも使える便利な表現。Where are you from? と聞かれたらこちらのフレーズを使いましょう。
I was born in~.(私は~で生まれました。)
~の後には国名・県名・地方名・町名などを入れることができます。幅広く使えてとても便利です。また、I was grew up in~(~で育ちました)という表現もあわせて覚えておきましょう。
My hometown is~.(実家は~です)
実家がどこにあるかを伝えることで出身地を説明することができます。この場合、前置詞のinは必要ないのでご注意ください。東京出身の場合は、My hometown is Tokyo.となります。
自分の好きなことに関して説明するときの例文
I like~.(私は~が好きです)
シンプルに「~が好きです」と伝えるフレーズです。英会話ではあえて難しい表現を使おうとしなくて大丈夫。簡単で伝わりやすい表現で、会話がスムーズに進むことのほうが大切です。
I’m really into~.(~にとてもハマっています)
前述したintoの使い方ですね。「~にハマっています」「~がとても好きです」と言いたい時に使えるフレーズです。
I’m really into climbing mountains.(私は山登りにハマっています)
I’m really into baking cakes.(私はケーキ作りにハマっています)
I always do~whenever I have time.(私は時間があればいつも~をしています)
「時間があればいつもしてしまうほど好き」というニュアンスが感じ取れる表現です。
I always watching movies on Netflix whenever I have time.(時間があればいつもネットフリックスで映画を観ています)
お礼を伝えるときに使える英語の文章
コミュニケーションをとるうえで、お礼の気持ちをきちんと伝えることは大切です。シーンごとに使える表現を紹介します。
親しい間柄で使えるカジュアルな例文
Thanks a lot.(本当にありがとう)
親しい間柄だけで使える、Thank you very much. をよりフランクにしたフレーズです。とても感謝しているというニュアンスを出したいなら、Thanks a million. もおすすめです。
Thank you for~ing.(~してくれてありがとう)
こちらは相手がしてくれた行為に対してお礼を言いたい時に使います。forの後は動詞のing形にすることを忘れないようにしましょう。また、forの後に名詞を持ってくることもできます。
Thank you for teaching me English.(英語を教えてくれてありがとう)
Thank you for driving me home.(家まで送ってくれてありがとう)
フォーマルなシーンで使える例文
I really appreciate it.(とても感謝しています)
こちらはフォーマルで丁寧な印象を与える表現です。ビジネスシーンや目上の人に対して使いましょう。appreciateは「感謝する」という意味の単語。この文章中のitは、相手がしてくれた行為を指します。
I really appreciate your help.(手伝っていただきとても感謝します)
I appreciate your kindness.(お気遣いいただきありがとうございます)
I’m so grateful for~.(~にとても感謝します)
「感謝する」「ありがたく思う」などの意味を持つgratefulを使った表現です。forの後には名詞を置きましょう。ビジネスシーンはもちろん、メールでも使えますよ。
I’m so grateful for your support.(サポートにとても感謝します)
メールで使える例文
Thank you for~ing.(~してくれてありがとう)
こちらは親しい間柄で使えると紹介したフレーズですが、メールでももちろん使用可能。ビジネスメールでお礼を伝えたい時などに使えます。メールの最後でThank you again for~を使うと、重ねて感謝を伝えることができますよ。
Thank you for inviting me to the party at Company A.(A社のパーティーに招待いただきありがとうございます)
Thank you again for your help.(重ねてお礼申し上げます)
I owe you one.(ありがとう)
直訳すると「あなたに借りができた」という意味のI owe you。こちらはカジュアルな会話でも使用できます。感謝の度合いを高めたい場合は、I owe you a big one. と言いましょう。
別れ際に使える英語の文章
ここでは、別れ際に使える英語フレーズをシーン別に紹介します。
親しい間柄で使えるカジュアルな例文
Bye.(またね)
家族や親しい友だち、同僚などの間で使える万能フレーズです。学校や仕事が終わった時、また電話などでも「またね」と気軽に使えます。
See you.(またね)
日常会話でよく使われる表現です。以下のようなアレンジが可能なので便利ですよ。
See you tomorrow.(また明日)
See you later.(また後でね)
See you soon.(またすぐに会おう)
Catch you later.(またね)
こちらはSee you laterから派生してできたスラング表現。特に、若い人の間で使われることが多いフレーズです。英語での会話でサラッと使えたらかっこいいですね!
フォーマルなシーンで使える例文
Have a good day.(良い1日を)
会話の最後に使用するフォーマルなフレーズです。店員がお客さんに使うこともよくあります。直訳すると「良い1日を」という意味になり、「さようなら」というニュアンスも。dayをeveningやnight、weekendなどに換えられるので、シチュエーションにあわせて使ってみてください。
It was nice to see you.(お会いできてよかったです)
過去形のbe動詞wasを用いることで、丁寧な別れ際の挨拶になります。wasの代わりにisを使えば、「お会いできてうれしいです」という出会いの挨拶に。be動詞の時制には気をつけましょう。また、seeをmeetに置き換えてもOKです。
Take care of yourself.(お気をつけて)
しばらく会わない人との別れの場面で使えるフレーズです。また、「お大事に」というニュアンスもあるので、体調が心配という人に対しても使えます。Take care. と省略すれば、カジュアルシーンやメールの最後にも使えますよ。
メールで使える例文
Please send my regards to~.(~によろしくお伝えください)
少々あらたまった丁寧な表現で、よくメールの最後で使われます。~の後には人を表す名詞を置きましょう。Please send my regards to your sister. なら「お姉さんによろしく」となります。
Keep in touch.(連絡くださいね)
引越しや転勤、留学など、しばらく会わないと思われる人に対して使う表現です。メールだけでなく、親しい間柄の人との会話で使ってもOK。メールでは文の最後に書きます。
これでとっさの会話も怖くない!英語の文章を上手く作る方法は?
筆記はもちろん、スピードが必要な会話でも生かせる英文作りのコツについて解説します。
「誰が→何をする→どこで→誰と→いつ」の順番をおさえるだけ!
英語の文章を作るのは難しいと感じるかもしれませんが、実は語順をおさえるだけで意外と簡単に作れます。まずは主語と動詞を持ってきて、その後に補足情報を付け加えるだけ。日常会話では難しい文法を使う必要はありません。
「誰が→何をする→どこで→誰と→いつ」の順番を覚えてさえおけば、いく通りもの文章が作れますよ。以下の例文を見てみましょう。
1.I go shopping.(私は買い物に行きます)
主語と動詞で構成され、「誰が/何をする」を表す文です。
2.I go shopping to the outlet mall.(私はアウトレットモールに買い物に行きます)
さらに「どこで」の情報を追加しました。
3.I go shopping to the outlet mall with my sister.(私は姉とアウトレットモールに買い物に行きます)
「誰と」を追加した文です。
このように、主語と動詞の後に1つずつ情報を追加していくとどんどん長い文章が作れます。このとき、「どこで」「誰と」「いつ」なども順番通りに展開するのが理想ですが、間違っていてもあまり気にする必要はありません。
英語の文章では文の初めで大切な情報を伝えるので、補足情報の順番が少しくらい違っていても言いたいことは伝わりますよ。考えすぎて詰まるよりは、細かい順番を気にせずスラスラ話した方が伝わりやすいです。
英語の並べ替え問題で効果的に訓練ができる
英語の文章を組み立てる力をつけたい人におすすめなのが、「英語の並べ替え問題」を活用すること。英検の問題などにも登場しますよね。バラバラになった英単語を、日本語の意味になるように並べ替えをする問題です。
この訓練を行うことで、英語の正しい語順感覚が身につけられます。このとき、先ほど紹介した「誰が→何をする→どこで→誰と→いつ」の順序を意識することがポイント。以下の問題で順序を確認してみてください。
(例題)
多くの人が毎年パリを訪れます。
(Paris / every / people / many / year / visit).(正解)
Many people visit Paris every year.誰が:Many people
何をする:visit
どこで:Paris
いつ:every year
英語の文章をスラスラ読みたい!コツや勉強法は?
ライティングと合わせて、ぜひリーディングの力もつけたいもの。ここでは、英文をスラスラと読むためのコツや勉強法などについて解説します。
基本の単語や文法を覚えることはマスト
英語の文章をスラスラと読むためには、基本の単語や文法をおさえておく必要があります。長い文章であれば、わからない単語が出てきても前後の文脈からある程度意味を推測することができるでしょう。しかし、わからない単語が多すぎると推測するのも難しく、スラスラとは読めません。
英語初心者なら、まずは3,000単語程度を目標に覚えることをおすすめします。そのとき、単語のみを覚えるよりも、文章の中で覚えたほうが後々記憶に残りやすいですよ。
また、基本的な文法の知識や英語独特の言い回しなども身につけておきたいもの。英語と日本語はそもそも構造が異なり、前述したように主語・動詞・補足情報の順で組み立てることが必要です。
1つ1つの単語を日本語に訳すのではなく、英語のまま理解できるように読む訓練をすることで、スピード感を持って読む力が身につきます。
すきま時間も活用していろいろな英文をたくさん読む
英文に慣れるためには、とにかくたくさんの文章を読むことが効果的です。いろいろな文章を読むうちに、自然と英語の構造や言い回しにも慣れていくでしょう。
「こんな言い回しがあるのか!」「英語と日本語では表現の仕方がこうも違うんだな」など、新たな発見があるはずです。
まずは、基本的な文法や単語などが身に付く初心者向けのきれいな英語で書かれたものを読むのがおすすめです。読解練習用にまとまった時間が作れないという人もいるかもしれませんが、取り入れるのはすきま時間でOK。通勤・通学の移動時間やちょっとした空き時間に短い英文を読むことは十分に可能です。
ネット上でもたくさんの記事を探せるので、より多くの英文に触れてくださいね。
はじめは好きなものだけを読めばOK
何を読むかで迷ったときは、まず自分の好きなものを選ぶのがポイントです。興味のある内容であれば、飽きずに続けやすいというメリットがあります。また、好きなものであれば、より詳しく知りたいという欲求があるので、興味のない内容と比べて英語の吸収率が断然高くなるのが特徴です。
野球好きの人が野球に関する英文を読む場合を例に挙げてみましょう。実は、日本語と英語では表現が異なるものが多いのです。
「バックスクリーン=Centerfield screen」「ショート=Shortstop」「ライト=Right fielder」など、カタカナがそのまま英語になるわけではありません。このような新たな発見があると面白いだけでなく、知識をつけることでさらにレベルの高い英文も読めるようになります。
まとめ
本記事で紹介した例文を覚えておけば、様々なシーンで言いたことがすらっと言えるようになるはず。はじめは例文を丸暗記して、慣れたら自分流にどんどんアレンジしていきましょう。カジュアル・フォーマル・メールなど、それぞれのシーンに適した表現があるので、使い方には注意することが重要です。
間違うことを怖がらずに、まずはどんどん口に出すことが英語上達の秘訣。何度も繰り返し、英文が自然と口から出てくるようになるまで練習しましょう。
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