就活をしていると一定以上のTOEICスコアを求めている企業や業界が多いことに気づくでしょう。具体的なスコアでなくても、英語を使う企業なら、TOEICスコアが選考に影響します。なかには「実際よりも少し高いスコアを取ったことにしてもバレないかな?」と思っている人もいるかもしれません。
そこで今回は、就活の面接でTOEICについて聞かれた時の答え方について解説します。嘘をついてバレてしまった時の影響も紹介しますので、今就活中の人やこれから就活をする人はこの記事をチェックしておきましょう。
面接官のTOEICに対する質問の意図
就活の面接では面接官からTOEICの受験経験やスコアについて聞かれる機会があります。どうして面接官はTOEICに対する質問を投げかけてくるのでしょうか。その意図を知っておきましょう。
グローバルで活躍できる人材どうかの確認
近年マーケットを世界に移している企業が増えており、今後世界進出を計画している企業は多いです。そのような企業にとって、社員が英語を話せるかどうかはとても重要になります。
就活の面接でTOEICについて質問されるのは、グローバル化を進めるなかで活躍できる人材かどうか見極めるためです。さまざまな英語資格があるなかでも、受験者数が多くビジネスにも対応しているTOEICを「英語力を見極める一つの指標」にしている会社が多くあります。
既に海外展開している企業・今後海外展開を考えている企業・外国人を積極採用している企業や、応募する仕事に通訳などが必要になる業務ある場合などは、TOEICに関する質問をすることで、応募者の英語力をチェックします。
伸びしろがあるかどうかの確認
全く海外展開していないような企業や、英語を使う部署ではないのに、TOEICに関する質問をされることがあります。この場合は、あなたに伸びしろがあるかどうかを確認するために質問をしている可能性があります。
TOEICで一定以上のスコアを取るためには、コツコツと勉強しなければなりません。逆に言えば、対策本が多く出題傾向もわかっているTOEICは、誰でも勉強すればある程度のスコアを取得できます。
TOEICで一定以上のスコアを取れているということは、一つのことに忍耐強く向き合った証拠です。直接的に英語を使う仕事ではなくても、面接官はTOEICに関する質問を通して、応募者が努力できる人材かをチェックします。
TOEICについて聞かれた時の対処法
TOEICに関する質問があることは想定していても、それに対してどう答えたらいいのか悩んでしまうところですよね。ここからは、状況別の面接対処法を紹介します。自分がどこに当てはまるのかを考えて、ベストな対処法を知っておきましょう。
スコアが高い場合
まずTOEICのスコアが高い場合の対処法です。どれくらいのスコアで高いと判断されるのかは、応募する企業や業界によっても異なります。企業や業界の目安のスコアを調べてみて、現在のスコアがそれより高ければ、これから紹介する方法で対処しましょう。
TOEICのスコアが高いからといって、自慢するような受け答えは好まれません。これまでTOEIC学習のエピソードを紹介しつつも、謙虚な姿勢を忘れず「まだ高スコアを取れるように学習を続けています」とアピールした方が好感度は高いです。エピソードを話す時はTOEICを勉強しようと思ったきっかけや、どのように努力したのかを具体的に話しましょう。
スコアが低い場合
TOEICスコアが低くても質問されたら答えなければなりません。この時に気をつけたいのは、「英語力とTOEICのスコアは必ずしも比例しない」ことを態度や言葉に出さないことです。確かにTOEICだけで英語力は判断できませんが、それをアピールしてもなんの意味もありません。
少しずつでもスコアが伸びているなら「最初の受験では300点台だったのが今500点台まで伸びました。スローペースですが、少しずつでも高スコアが取れるように勉強しています」など、スコアが上がっている状況を具体的に伝えましょう。
また現時点でスコアが低いことをネガティブに取られないように「前回のTOEIC受験でスコアが低くてショックだったので、今英語学習に力を入れています。次回の受験では700点を狙いたいです」などと伝えるのもOKです。
TOEICを受験していない場合
目指している業種や業界が英語を必要としていない場合、TOEIC受験をしたことがない人もいるかもしれませんね。その場合は嘘をついて「受験したことがある」と言う必要はありません。一方「TOEICは必要ない」という態度は出さないようにしましょう。
英語が関係ない企業や職種でも「英語力はどれくらいありますか?」と聞かれるかもしれません。その時のために「海外旅行はよく行きますが言葉で困ったことはないです」や「外国人の友人がいて英語でコミュニケーションを取っています」など、英語力をアピールできる何らかのエピソードを用意しておきましょう。
英語以外に取得した資格や目標があれば、その話をしてもいいでしょう。その話を通じて継続的に努力できることをアピールします。
スコアで嘘を付いてバレた時のリスク
TOEICについて面接で質問されて嘘をついたとしても、スコアの提示を求められることはほとんどありません。ただ面接官の目は厳しいですし、入社後にバレてしまう可能性は十分にあります。嘘のスコアを伝えてしまうことによるリスクについて知っておきましょう。
内定が取り消される可能性がある
内定を取りたいがために嘘のTOEICスコアを伝えても、嘘であることがバレれば、内定が取り消しになってしまう可能性があります。企業が内定取り消しをするにはいくつか条件がありますが、選考時の虚偽申告はその条件に当てはまります。
嘘がバレて内定が取り消された時が就活シーズンの終盤なら、就職先を見つけるのが困難になってしまうかもしれません。
周囲の人からの信頼を失う
入社後に虚偽申告がバレても、なんのお咎めもないこともあります。ただ「あの人は嘘のTOEICで入社したらしい」と噂されてしまう可能性は考えられます。
そうなると、普段努力して仕事をしていても「虚偽申告をした人」と見られてしまうため、周りからの信頼を失う可能性があります。
既に入社した場合、減給される可能性がある
嘘のTOEICスコアを申告して入社したからといって、クビになることはあまりないはずです。ただし、減給などの処罰を受けることはあります。
また上層部には「虚偽申告をした人」として知られているわけですから、将来的に昇進のチャンスを失ったり、左遷されたりする可能性もあるでしょう。
英語を使う業務を任せられた時に苦労する
例えば「TOEICスコアは900点です」と嘘をついてしまった場合、企業側は「それだけ英語力がある人材なら、英語を使う仕事を任せよう」となるかもしれません。実際よりかなり高いスコアを申告していると、仕事を任せられても英語が理解できないため、業務がこなせず自分自身が苦労してしまいます。
周りにも「本当は英語できないんじゃない?」と噂されるようになり、居心地が悪くなってしまうかもしれません。
まとめ
今や就活の面接でTOEICについて質問されることは珍しくありません。今回紹介した対処法を参考に、自分がどう答えるかを想定しておけば質問されても安心ですね。
面接官にいい印象を与えるために、実際よりも高いスコアを伝えたいと思うこともあるかもしれませんが、嘘がバレると後々問題になります。嘘をついてもいいことは何もありませんから、正直に答えましょう。スコアが低かったり受験していなかったりする場合は、TOEIC以外で英語力をアピールできるエピソードや、自分の伸びしろを伝えられるエピソードを用意しておくといいですね!
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