巻き舌なんて使わない!苦手な「R」の発音を徹底的に攻略しよう

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英語の「R」の発音に苦手意識を持つ人は少なくありません。英語学習をしていれば、誰もが一度は遭遇する難敵ですよね。日本の英語教育では「R」の発音は巻き舌にすると習いますが、それは正しい「R」の発音でありません。巻き舌にするとなんとなく上手に聞こえますが、誤った発音になったり不自然に聞こえたりします。

この記事を読めば、なぜ日本人が「R」の発音を苦手に感じるのかだけでなく、正しい「R」発音方法が分かるようになるので、ぜひ攻略して苦手意識を払拭しましょう!

日本人が「R」の発音を苦手とする理由

日本人が「R」の発音を苦手とするのは、日本語にない音だからだと考えられがちです。また、巻き舌ができないという人もいるでしょう。もちろん日本語にない音は習得が難しく、多くの練習を必要とします。けれども、日本人が「R」の発音を苦手な真の理由は他にあります。ここでは「R」の発音が苦手な理由を見ていくので、自分の苦手な理由をチェックしてみてください。

理由1:「R」に4つの音があることを知らない

Rには子音のRと母音のRがあります。「Rなのに母音?」と感じた人もいるかもしれませんね。まず、母音と子音についてしっかり理解しましょう。

日本語の母音は「a, i, u, e, o(あ・い・う・え・お)」の5つで、喉の奥で音が作られます。つまり、口の中で舌、歯、唇などに音が遮られることがないということ。試しに「あ・い・う・え・お」と言ってみてください。実感できるはずです。

これらの母音の前に「k, s, t, n …」という子音がついて、日本語では「ka, sa, ta, na …(か・さ・た・な …)」のようにそれぞれの異なった音になります。この「音」は、舌、歯、唇などを異なった形や位置にして息とともに作られます。簡単に言えば、楽器のような感じです。

日本語の母音は5つですが、英語の母音は15~20あると言われています。(諸説あり)発音練習をしていれば、「あ」には /æ/ /ɑ/ /a/ /ʌ/ といったように微妙に異なる発音が存在することに気づくでしょう。このように英語には母音が多くあり、母音のRも存在します。

Rの母音には3つの音があり、子音を合わせるとRには全部で4つの音があります。当然のことながら、それぞれ違う発音です。けれども、日本人は子音と母音で4つの音があることを知らない人が多く、ごちゃまぜになっているために発音が正しくできなかったり苦手だったりします。

理由2:二重母音を知らない

子音のR以外の3つは、「二重母音」です。「二重母音なんて聞いたことがない」という人もいるかもしれませんね。私自身も学校で「二重母音」を習った記憶はありません。ですから知らない人が多いのは当然のことなのです。

難しいことはなく、「二重」の「母音」となるので、2つの異なった母音を重ねて発音するだけです。けれども、日本人は「二重母音」を知らないために、「前半だけ」あるいは「後半だけ」を発音したり、巻き舌で極端なRの音になったりする傾向があるように感じます。

理由3:「R」の舌の使い方が間違っている

「Rは巻き舌にする」と習ったために無理に巻き舌にしたり、日本語の「ら・り・る・れ・ろ」の音のまま発音したりしますが、これらは間違いです。

母音のRは巻き舌ではなく、舌を喉の方(奥)に寄せて発音します。「あー」と言いながら舌を喉に寄せてみてください。喉を使った音になるはず。これが母音の「R」の発音です。

4つの「R」の音と発音方法

Rの発音がひとつだと思っていた人は、今すぐに認識を改めましょう。ここでは、4つのRの音と発音方法を詳しく見ていきます。

子音のR

子音のRは 日本語の「ら・り・る・れ・ろ」に似ています。

子音のRの音

子音のRの発音記号は /r/

日本語の「ら・り・る・れ・ろ」に似ていますが、そのままでは伝わりにくいので注意が必要です。

<子音のRが入る単語>
right /rάɪt/, risk /rísk/, red /réd/, ceramic /sərˈæmɪk/, agree /əgrí/, rich / rítʃ/, really / ríː(ə)li/ など

子音のRの発音方法

子音のRの発音は、口内の上側に舌をタッチさせながら「ら・り・る・れ・ろ」と発する感じです。口を「う」の形にして「ぅらぁ・ぅりぃ・ぅるぅ・ぅれぇ・ぅろぉ」のように発音するのがコツです。

right /rάɪt/ なら、口を「う」の形にして「ぅぃっ」のように「ら」の部分を強く・高く発音します。最後のtは発音しません。このようにして、他の単語でも練習してみましょう。その際、ストレス(アクセント)が置かれる位置にも注意してください。

ストレス(アクセント)は強弱だと考えられがちですが、音の高低です。right /rάɪt/ の場合は、「ぅら」が高く、「ぃっ」が弱く低くなります。

例えばrisk /rísk/ なら、「ri・su・ku」のように母音と子音すべてをはっきり発音すると日本語のように聞こえるので、「ぅris(u)k(u)」のようにriを強く・高く、母音のuを発音せずに、発音記号に忠実に /sk/ を弱く・低く発音するよう練習します。

二重母音のAR

ここからは、初めて聞く人も多い「二重母音」です。ネイティブは数ある母音の音で単語を聞き分けているそうなので、Rの二重母音はとても重要です。

二重母音のARの音

発音記号は /ɑːr/

/ɑ/ と /r/ の2つの音で構成されています。真ん中の /ː/ は長い音、つまり前の母音を引っ張るように強く伸ばし、その後に母音の /r/ が続きます。

<二重母音のARが入る単語>
art /άːt/ , hard /hάːd/, car / kάː/, heart /hάːt/, park /pάːk/, star /stάː/, start / stάːt/ など

二重母音のARの発音方法

二重母音のARの発音は「R(アール)」の発音と同じ音です。/ɑ/ は「あ」と「お」の中間のような音で、「お」の口の形で「あ」と発する感じです。その音を伸ばしながら舌を奥へ寄せて「ああ」と2音を発すると /ɑːr/ の音になります。「ル」は発音しません。

art /άːt/ なら上記で述べたようにARの発音をして、その後に子音のt、hard /hάːd/ なら子音のdがつくという感じです。もちろん、tもdも母音がついていないので「と」「ど」のようには発音しません。カタカナでは「アート」「ハード」のように「―」で表すため、そのまま同じ音を伸ばす人が多いのですが、これらの単語はAとRの両方を発音しなければなりません。

二重母音のOR

次は、二重母音のORの音です。

二重母音のORの音

発音記号は /ɔːr/

/ɔ/ と /r/ の2つで構成されています。ARと同じように、真ん中の記号 /ː/ は引っ張るように強く伸ばすことを表しています。つまり、 /ɔ/ の音を伸ばしながら、母音のRに移行する音ということです。

<二重母音のORが入る単語>
four /fɔ́ːr/, sort /sɔ́ːt/、storm /stɔ́ːrm/, cyborg /sάɪbɔːrg/, organic / ɔːrɡǽnɪk/, platform / plǽtfɔːrm/ など

二重母音のORの発音方法

/ɔ/ はあごを引いて口を縦に開けて「お」を発する感じ。少し「あ」寄りの「お」で、その音を伸ばしながら舌を奥へ寄せて「おお」と2音を発すると /ɔːr/ の音になります。coffee or teaの「or」と同じ音です。

four /fɔ́ːr/ の場合、最初の子音 /f/ も少しコツがあり、上の歯で下の唇を噛むようにして出します。実際には噛むわけではなく触れる程度ですが、日本語の「ふ」のように唇をとがらせると音が異なるので要注意。five /fʌɪv/ やface /feɪs/ なども同じなので、併せて覚えておきましょう。

four /fɔ́ːr/ は、上の歯を下の唇に触れさせながら子音 /f/ と /ɔ/ を一緒に発音した後、舌を奥へ寄せて母音のR音に移行させます。上記で示した単語で練習してみてください。

二重母音のER

3つ目の二重母音はERです。3つの二重母音の中で一番ハードルが高いので、ARとORをマスターしてから練習するようにしましょう。

二重母音のERの音

発音記号は/ɝː/ または /ɚ/

/ɝ/ と /ɚ/ は基本的に同じ /ə/ の音ですが、/ə/ は弱母音なので常に弱く早い音で、ストレスが置かれることもありません。/ɚ/ は /ə/ の「R音性母音(R-colored vowel)」で、/ər/ と同じ音なので、舌を喉の方(奥)に寄せて舌を盛り上げるようにして発するRの音で、/ə/ から /r/ へ移行する音です。

たいてい、/ɚ/ は弱母音なのでストレスが置かれることがありません。

一方、/ɝ/ は強母音なので /ɚ/ の音を強くして声帯を絞るように出す音で、ストレスが置かれます。/ɚ/ にはストレスが置かれることがないと述べましたが、/ɝː/ の発音記号が使われている辞書は少なく、/ɚ/ にアクセント記号を置いて /ˈɚ/ のように示している場合もあります。例えば、 personなら / pˈɚːsn/ になるということです。

長々と説明しましたが、簡単に言うと /ɝː/ または /ɚ/ はARとORの後半の音、つまりRが2音続く音となります。スペリングを見るとERですが、RRと発音すると表現した方が分かりやすいかもしれませんね。

<二重母音のERが入る単語>
there / ðéɚ/, dinner /dínɚ/, bird / bɝːd/, first /fɝːst/, hurt / hɝːt/, girl / gɝːl/, purple /pɝːpl/, person /pɝːsn/ など

二重母音のERの発音方法

すでに述べたように、ERはRの音が2音続く音です。舌を奥へ寄せて「あ」のような「お」のような音を続けて2音を発すると /ɝː/ または /ɚ/ の音になります。最初からこもったような音です。

bird / bɝːd/ なら、子音のbの後にすぐこもったようなRが2音続き、子音dをかすかに発音する感じ。まず、/ɝː/ または /ɚ/ の音を練習して発音をつかんでから、上記で示した単語で練習するようにしましょう。

発音レッスンを受けて熟達度を確認しよう

最初は自分で舌の位置や口の形などを練習しますが、あまりやりすぎない方がいいかもしれません。その理由は、変な癖がついてしまうからです。舌の位置を試して「これだ」という発音を見つけましょう。

ただし、発音は自分だけでは熟達度が確認できないので、発音レッスンを受けた方がいいでしょう。レアジョブ英会話の発音レッスンなら、レベルにかかわらず受けられるのでおすすめですよ!

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発音レッスンで習うこと

レアジョブ英会話の発音レッスンでは、基本的な発音方法を習うのは言うまでもありませんが、単語レベルだけでなく、ダイアログを通した自然な発話が学べます。もちろん、口の形、舌の位置や形なども丁寧に指導してくれます。似た発音、たとえはRとL、HとFなどにフォーカスしたレッスンもあるので、違いがよく分かるようになるのも利点です。

さらに、英語特有のリズムや強弱も身につくので、いいことばかりです。

発音レッスンを受ける重要性

発音の学習は独学で進めるには限界があります。なぜなら、他者に正しく伝わっているのかを確認しなければ、きちんと発音がマスターできているのか分からないからです。

ある程度自分で練習した後は、発音のプロに正しいフィードバックをもらい、繰り返しチェックしてもらいながら身につけていくのが近道です。発音のプロのチェックがないと、ただの自己満足で終わってしまうかもしれません。発音レッスンでは一人ひとりに合ったフィードバックがもらえるので、熟達のスピードが上がり効率的に発音を学べます。

発音レッスンを受けるメリット

発音レッスンを受けるメリットは、よりクリアな発音が身についてスピーキング力が上がるだけではありません。以下に享受できるメリットを挙げてみます

・英語の聞き取りが楽になる(リスニング力が上がる)
・英語特有のリズムが身につくのでライティングやリーディングの能力も上がる
・ネイティブに英語が通じるようになる(海外でも通用する英語が身につく)
・自信がつく

発音レッスンを受けると、「英語力」そのものを底上げできることが分かるのではないでしょうか。また、自信が持てるようになれば、さらに英語を話す機会も増えるはずです。頭の中で文法や単語を思い浮かべるばかりでは、なかなか英語は上達しません。大切なことは、実際に声に出してみることです。

「R」の発音を完全攻略したいなら

日本人がRの発音が苦手なのは、単にRの音をよく知らないから。日本語にない音でも、もちろん発音することは可能です!正しい発音方法を理解し、練習を重ねることが大切です。そしてプロに発音をチェックしてもらいながら、少しずつ身につけていきましょう!

「R」の発音を完全攻略したいという人は、レアジョブ英会話の無料体験レッスンを活用してみましょう。

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