最近SDGs(Sustainable Development Goals)という言葉をテレビなどでよく耳にするようになりましたよね。世界を変えたコロナを経て、サステナブル(持続可能な)という考え方は、再開しつつある国内外への旅行にも大きく影響しているそうです。今回はそんな「サステナブルツーリズム」「サステナブル・トラベル」という考え方について、その現状や海外の取り組みを垣間見ながら、ご紹介したいと思います。
サステナブルツーリズムの現状
皆さんは「サステナブルツーリズム(Sustainable Tourism)」という言葉を聞いたことがありますか?「サステナブル(sustainable)」、つまり「持続可能」で、地球環境に優しい「観光(tourism)」を目指そうという取り組みを意味します。
世界観光機関(UNWTO)はサステナブルツーリズムを、「訪問客、産業、観光、受け入れ地域の需要に適合しつつ、現在と未来の環境、社会文化、経済への影響に十分配慮した観光」と定義しています。
コロナ前から提言されていたものですが、コロナ禍を経て、世界で「サステナブルツーリズム」の意識がさらに高まってきていると言われています。
近年のサステナブルツーリズムへの意識変化
世界最大のオンライン旅行予約サイト「Booking.com」が30カ国、29,000人の旅行者や宿泊施設に行った2021年の調査によると、
61% of travelers state that the pandemic has made them want to travel more sustainably in the future.(コロナによって将来、より持続可能な旅行をしたいと思うようになったと述べた旅行者は全体の61%だった。)
出典:Booking.com|Sustainable Travel Report 2021
コロナ禍でサステナブルツーリズムへの意識が向上した人が全体の61%にものぼるという結果。なぜなのでしょうか?
コロナ禍での経験が影響
コロナ禍において、社会経済活動が大きく停滞。しかしその結果、世界のCO2排出量が大幅に減少するという事実を世界が経験することになりました。この経験から、経済活動の再開に向けて、世界中の人々の環境への配慮の意識が高まったと言われています。
混雑をさける傾向が影響
コロナ禍で混雑や密を避けようという意識変化で、旅行先が混雑するピークシーズンを避けたり、人気の高い観光地ではない場所を選ぶ人も大幅に増えました。また、屋外でできるアウトドアや自然系アクティビティなどが以前よりも人気になり、自然環境を意識する時間が増えたと考えられています。
人とのつながりが影響
コロナ禍で人とのつながりが希薄になり、旅行先では現地の人とのふれあいを求める人が増え、体験型旅行が拡大しました。そんな中、旅行先の人や自然や環境を大切にしたいという気持ちが強くなってきていると言えるでしょう。
日本人の意識はまだ低い
このように世界中でサステナブルツーリズムへの意識が高まる中、残念ながら日本は世界基準と比べるとまだまだ意識が低いということもわかっています。
▼「今年はサステナブルな宿泊施設に滞在したい」と回答した世界の旅行者と日本の旅行者の比較
出典:Booking.com
日本人が海外に比べてサステナブルツーリズムへの意識が低い理由の一つとしては、旅行と環境配慮への意識が直接結びついていない方が多いのかもしれません。言い換えれば、「旅行中、どんなことに気をつければサステナブルな旅行になるのか」ついて定かでない方が多いとも言えるでしょう。そこで次に、世界のサステナブルツーリズムへの取り組みを英語も交えながらご紹介し、ヒントを探したいと思います。
SNSで見る世界のサステナブルツーリズム
日本ではまだまだ意識が低いと言われる「サステナブルツーリズム」。ヨーロッパを始めとする海外では旅行をエコにしようという取り組みが進んでいます。どんな取り組みがサステナブルツーリズムにつながるのかを、SNSを通して垣間見てみましょう。
「現地の食材を食す」というサステナブルツーリズム
Vegetable season is still with us here at BelSentiero.
No herbicides or pesticides. Just good soil, sun, water, sweat and love.(ここベルセンティエロではまだ野菜シーズン真っ只中。除草剤も農薬も使っていません。ただよい土と太陽と水と汗と愛だけ。)
こちらはイタリアでベッド&ブレックファーストを営む宿のアカウント。現地で作られた食材を食すことで、現地の生産者を応援し、現地の営みを持続可能にします。これもサステナブルツーリズムの一つ。こちらの食材は特に「herbicide(除草剤)」や「pesticides(農薬)」が使われておらず、人にも環境にも安心安全なようなので、応援したいですよね。
「マイボトルを持ち歩く」というサステナブルツーリズム
So impressed with how many places I have seen water bottle refill stations this summer. This one was @marwellzoo. #noplasticwaste(この夏本当にたくさん場所で水を補充する場所が設置されていたのにとっても感銘を受けたわ。この写真はマーウェル動物園でのこと。#プラスティック廃棄物をなくそう)
旅行先やホテルなどではつい「ペットボトルの」お茶や水を買ってしまいがちですよね。しかしマイボトルを持っていくことで、ペットボトルを無駄に廃棄することを防ぎます。またペットボトルの水を置かず、水を補充するタンクなどを設置しているホテルなどをあえて選ぶのも、サステナブルツーリズムに繋がります。「No plastic waste(プラスティック廃棄物をなくそう)」という取り組みはヨーロッパでは特に当たり前となってきているので日本も積極的に取り組みたいものです。
ちなみに例文の「refill」は「補充する」、「be impressed with」は「〜に感動する」という意味ですよ。
「自転車や足を使う」というサステナブルツーリズム
Why not give the car the weekend off and explore Lancashire’s outstanding natural landscapes on foot, by bike or public transport?(週末は車に休暇をあげて、徒歩や自転車、公共交通機関で素晴らしいランカシャーの自然の風景を探索してみてはいかが?)
観光業界は、世界全体で排出される温室効果ガスのうちの8%を占めていると言われています。その多くが飛行機や車などの移動手段から出ています。例えば現地での移動は車ではなく自転車で行ってみる。そんな日を1日でも多く実践することで、地球に優しいエコトラベルが可能になります。
ちなみに「why not〜」は「〜したらどうですか?」という提案の表現で、うしろに動詞がそのままくっつきますよ。「outstanding」は「屈指の」「並外れた」という意味。
「エコなホテルを選ぶ」というサステナブルツーリズム
Did you know our innovative biophilic design reduces the Urban Heat island(UHI) effect by absorbing heat, shading hard surfaces and cooling through evaporative transpiration, which translates to the lesser energy consumption required to cool the building.(ご存知ですか?私達の革新的な自然派デザインは、熱を吸収したり、アスファルトの表面に日よけを作り、蒸発散によって冷やすことで、建物内を冷却するために消費するエネルギーをより少なくし、都会のヒートアイランド現象を軽減しています。)
写真の自然の木々に覆われている建物は、あるシンガポールのホテルです。「biophilic design」とは、「人間は本来自然を好み、自然と繋がりたいという本能があるという考えに基づいたデザイン」のことだそう。このような「エコに気を使ったホテル」、「自然に優しい宿泊施設」を消費者が選ぶことで、さらにサステナブルな宿泊施設が増えていくでしょう。
ちなみに例文の「absorb」は「吸収する」、「shade」は「影をつくる」、「hard surface」は「硬い表面」という意味ですが、主にアスファルトなどの表面を表します。「evaporative」は「蒸発」、「transpiration」は「蒸散」という意味。また「lesser」は「little」の比較級で「より少ない」という意味、「consumption」は「消費」という意味ですよ。
サステナブルツーリズムがわかったら
ヨーロッパやアメリカに比べると、日本はサステナブルツーリズムがまだまだ知られていません。
どんなことをすればサステナブルツーリズムにつながるのか、イマイチわからなかった方も、今回の記事で簡単なことから始められると知っていただけたら嬉しいです。
そしてサステナブルな旅行についてもっと英語で話したいと思ったら、レアジョブ英会話がおすすめ。まずはレアジョブ英会話の無料体験レッスンを活用してみましょう。
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