日本語では誤りを犯したときなどに「ミスをする」「ミスが多い」「あり得ないミスだ」などと「ミス」をよく使います。けれども「ミス」は和製英語なので、失敗したときに「ミスした」と英語で表現するとき、「I missed.」では理解してもらえません。
今回はそんなミスをしないために、「失敗」や「失敗する」を意味する英語表現を詳しく解説します!
「誤り」を意味する英語の「失敗」「失敗する」
「失敗」とは方法などを誤って目的を達成できないことを指しますが、その失敗が何によるかで使われる英単語が異なります。「誤り」を意味する名詞の「失敗」のニュアンスの違いと、その名詞を使って「失敗する」を表現します。
誤りは「正しくない」ことや「間違い」を指しますが、誤りにより「失敗」を意味する名詞を使い分けます。
意図せず起こる失敗:mistake
mistakeは「間違い」や「誤り」を指し、意図せず起こることに使うのが一般的。大きな失敗から小さな失敗まで表し、日本語のちょっとした「ミス」もmistakeでOKです。
It was a mistake to entrust him with such an important mission. (このような重要な任務を彼に任せたのは間違い[失敗]だった)
mistakeを使って「失敗する」と表す場合は、make a mistakeを使います。「大失敗する」はmake a big / huge mistakeで表しましょう。
I made the mistake of forgetting to submit my report by the deadline. (レポートを期限までに提出するのを忘れるという失敗をした)
He made the big mistake of investing all his life savings in that risky business. (彼は生涯の貯蓄をすべてその危険な事業に投資するという大失敗をした)
限定的な状況下の失敗:error
errorもmistakeと同様によく使われますが、よりフォーマルで技術的な文脈で使われることがあります。例えば、プログラムのコーディングエラーなどを指す限定的な状況下での失敗など。また、道徳上の誤りや過ちを指すこともあります。
Errors in blueprints caused delays in construction projects. (設計図の誤り[失敗]により、建設プロジェクトに遅れが生じた)
errorを使って「失敗する」と表す場合もmakeを使ってmake an error(過ちを犯す)としますがcommit an error(誤る)でも表現可能。この場合のcommitは「犯す」という意味。make an errorは一般的な間違いや誤りを指す場合に使われ、commit an errorはよりフォーマルで責任を強調するニュアンスがあります。
The scientist made an error in his calculations, leading to inaccurate results. (学者は計算を誤り、不正確な結果をもたらした)
The surgeon committed a grave error during the operation, resulting in complications for the patient. (外科医は手術中に重大な誤りを犯し、患者に合併症が生じた)
上記例文のcommitted a grave errorはmade a serious mistakeと表現してもいいでしょう。
真実や正確さに矛盾した間違い:wrong
wrongは真実や正確さと矛盾することを指し、間違った情報や行動、または倫理的に誤っていることを示す場合に使われます。感情的な文脈で使われることもあり、より一般的で日常的な表現。
You’re using the wrong key to open the door. (間違ったカギを使ってドアを開けているよ)
wrongを使って「失敗する」を表す場合もmakeを使って、make a wrong(間違いを犯す)としましょう。
The doctor made a wrong diagnosis. (医者は間違った診断を下した[診断に失敗した])
また、I do it wrong.(間違えてやる)という言い方も可能です。doの部分をdidにすれば「間違えてやった(失敗した)」という意味。また、具体的な動詞を使ってもいいでしょう。
It doesn’t open. Am I doing it wrong? (開かないんだ。私のやり方が間違っているのかな?)
This dish is awfully sweet. Maybe I cooked it wrong? (この料理、やけに甘いな。もしかして調理を間違えたのかな?)
「手落ち」を意味する英語の「失敗」「失敗する」
次は、手続きや過程で不手際や不足があり失敗する場合の表現です。
不注意・うっかりミスによる失敗:slip
間違いや失敗が不注意やうっかりミスによる場合はslipを使いましょう。slipは名詞で「滑ること」、動詞で「滑る」という意味があり、何かの拍子に滑ってしまうような「ちょっとした失敗」で使われます。
The accountant’s slip led to a significant error in the financial report. (会計士のうっかりミスが財務報告書の重大な誤りを引き起こした)
slipを使って「失敗する」を表す場合は、slip up(うっかり誤る)のようにします。この場合のslipは動詞です。
I slipped up and forgot to send the important email. (うっかりして大事なメールを送るのを忘れてしまった)
責任を伴う失敗:fault
faultには手落ちによる「過失などへの責任」という意味があるため、責任を伴う失敗を表す場合がありますが、その限りではありません。そのためmistakeで置き換えが可能な場合もあります。
It’s my fault that we missed the train. (私たちが電車に乗り遅れたのは私のせい[責任・失敗]だ)
faultを使って「失敗する」を表す場合は、commit a fault(誤りを犯す)とします。この場合もmake a mistakeで置き換え可能。
The engineer committed a fault by overlooking the structural weaknesses in the design. = The engineer made the mistake of overlooking a structural weakness in the design. (エンジニアは設計の構造上の弱点を見落とすという間違いを犯した)
「失策」を意味する英語の「失敗」「失敗する」
次いで、目標や計画などを達成するための策を誤る「失策」を意味する「失敗」を見ていきましょう。
目標や計画の失敗:failure
failureは広い意味で目標や期待に対する不成功を指し、大きな目標や計画の失敗を示す場合もあります。end in failureで「失敗に終わる」「空振りに終わる」という意味。
Despite their best efforts, the project ended in failure. (彼らの最善の努力にもかかわらず、プロジェクトは失敗に終わった)
「失敗する」を表す場合は、failureの動詞fail(失敗する)を使います。
You’ll never know if you’ll succeed or fail unless you try. (試さなければ、成功するか失敗するかはわからない)
不思慮な行動や考えによる大失敗:blunder
blunderは大きな間違いや重大な誤りを指し、無思慮な行動や考えの不注意さを示します。
His blunder during the presentation caused the company to lose an important customer. (プレゼン中の彼の失態により、会社は重要な顧客を失った)
blunderには動詞としての用法もあるので、「失敗する」を表す場合も「blunder(しくじる)」でOK。
The politician blundered during the debate by making insensitive remarks. (その政治家は討論中に無神経な発言をして大失態を犯した)
計画や事業などの完全な失敗・大失敗:fiasco
fiascoは計画や事業などが完全に失敗した状況を表し、一般的に大規模または重要な出来事の完全な失敗を指します。
The concert ended in a fiasco as the headliner band did not appear on stage. (花形スターバンドがステージに現れず、コンサートは大失敗に終わった)
fiascoは「大失敗」という意味の名詞なので、「大失敗する」はbe a fiasco(大失敗だ)や上記の例文のようにend in a fiasco(大失敗に終わる)と表現。
The policy was a fiasco due to poor organization and low turnout. ( その政策は組織の貧弱さと投票率の低さにより大失敗だった)
ネイティブがよく使う英語のスラング 「失敗する」
最後に、ネイティブがよく使うスラングの「失敗する」を見ていきます。ぜひ使ってみてくださいね!
screw up
screw upは「めちゃめちゃにする」「しくじる」という意味。また、screw up ~と目的語を加えると、「~を失敗する」「~をミスる」というニュアンス。
screwは「ねじを巻く」、upは「上に向けて」や「悪化させる」という意味であることから、何かを間違った方向に巻き上げることを指すという説があるそう。つまり、何かを狂わせたり台なしにしたりすることを意味します。
What if I screw up? (しくじったらどうしよう?)
I really screwed up the presentation by forgetting my notes. (メモを忘れてプレゼンを台なしにしてしまった[失敗してしまった])
mess up
mess upは「台なしにする」「やらかす」という意味。日常会話や書き言葉でよく使われる表現で、さまざまな状況で使えます。
messは「混乱」「乱雑さ」を指し、mess upは「その状態をさらに悪化させる」という意味で使われるようになったと考えられます。
I messed up the job interview. I forget to mention my relevant experience. (就職面接でやらかしちゃった。だって関連する経験について言及するのを忘れたんだ)
He messed up his chances of getting a promotion by coming late to work repeatedly. (彼は何度も遅刻して昇進のチャンスを台なしにしてした)
blow it
blow itは「台なしにする」「失敗する」「チャンスを逃す」という意味。何か大事なことをうまくやり遂げるチャンスを逃したり、失敗したりしたときに使います。
blowが意図的な行動や計画の成果を台なしにするという意味で使われることから、blow itは「チャンスを逃す」や「失敗する」という意味で広く使われるようになったと推測されます。
He had a chance to impress the boss, but he blew it by arriving late to the meeting. (上司に好印象を与えるチャンスだったが、彼は会議に遅刻して失敗した)
I blew it when I forgot to bring the important documents to the presentation. (プレゼンに重要な書類を持っていくのを忘れてしまい失敗した)
drop the ball
drop the ballは「責任を果たさない」「期待される役割や責務を怠る」「失敗する」という意味。特にチームワークや計画の中で重要な役割を果たすことが期待される状況で使われるのが一般的。スラングではありませんが、ビジネスの場でよく使われるので覚えておきましょう。
I dropped the ball at work yesterday. (私は、昨日 職場で失敗した)
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