Japanを指すにはit?they?代名詞の意外な使い方

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I like Japan. They have beautiful nature.(私は日本が好きです。美しい自然があります)という言い方を聞いて、「Japanは国だから、代名詞はitでは?」と思ったことはありませんか?国を指す代名詞はitとは限らず、theyやweでもOKで、時にはsheが使われることもあります。単数・複数、人を指す場合とその他の違いだけでは割り切れない、意外に混沌とした代名詞の世界。会話の中でどのように使えばいいのか見ていきましょう。

国や都市を指す代名詞

Japan(日本)やFrance(フランス)、Tokyo(東京)やNew York(ニューヨーク)といった国や都市を指す場合、通常はitが正しいように思えますが、実際は状況に応じてさまざまな代名詞が使われています。どのような例があるのかを知っておきましょう。

itを使う場合

This is France. It has a large agricultural area.(これがフランスです。広大な農地があります)

Franceは単数で人ではないため、一般的にはitが使われます。「その」という所有代名詞はitsで、Its population is about 68 million.(その人口は約6,800万です)のように言います。

theyを使う場合

Tokyo will surprise you. They have a cafe with Nijna!(東京には驚かされますよ。忍者のいるカフェがあるんです!)

Tokyoも単数で人ではありませんが、そこにいる人々を意識する場合、よくtheyが使われます。人ではなく街そのものを意識する場合はitを使ってもかまいません。

weを使う場合

You don’t know New York yet. We’re nicer than you think.(まだニューヨークをわかっていませんね。あなたが思ってるより親切なんです)

これは、ニューヨークに住む人のセリフ。weと言われると目の前にいる人のことと思ってしまうかもしれませんが、このように「私たちが住むニューヨーク全体(の人)」を指すことができます。

sheを使う場合

Here’s my impression of Japan. She is a unique country.(これが私の日本についての印象です。独特な国です)

国名や船の名前はsheで受けることができます。最近はあまり使われなくなっているようですが、古い文書やかしこまった言い方などでは残っていることがあり、うっかり取り違えないよう要注意。

なお、Unite States(アメリカ)やPhilippines(フィリピン)などは国名がsで終わりますが、これらは通常単数扱いで、it / they / we / sheの使い方については、ここで紹介した考え方を当てはめることができます。

人を指す代名詞

代名詞の三人称単数はhe(彼)、she(彼女)、複数はthey(彼ら)と当たり前のように習ったのに、実際の会話では、どうもそうすっきりと割り切れないようです。いざというときにあわてないよう、独特のルールを押さえておきましょう。

目の前の人にはhe/sheを使わない

△ Tom, this is Ken. He’s interested in anime.(トム、こちらはケンです。アニメに興味があるんです)

こう言われると相手は一瞬、「Heって誰?」と思ってしまうかもしれません。heやsheには「あの人」とどこか別のところにいる人を指す印象があり、英語圏では、「目の前にいる人にはheやsheを使わないのが礼儀」というルールがあります。この場合は、こんなふうに言うのが正しいとされています。

Tom, this is Ken. Ken is interested in anime.

heやsheの代わりにtheyを使う

I met Jane. They looked so happy.(ジェーンに会いました。とてもうれしそうでした)

こう言われると、ジェーンが誰かと一緒だったか、またはジェーン以外の別の人たちのことと思ってしまうかもしれませんが、実際はジェーンだけを指すことができます。昨今は、ジェンダーを指定せず、heやsheの代わりにtheyを使う人が増えているのです。

その場の状況で誰を指しているのかすぐにわかるときはいいのですが、混乱しそうだと思ったら、I met Jane. Jane looked happy.と、名前を繰り返し使ったほうがいいかもしれません。

everyoneの代名詞は?

Give this to everyone. They need it.(これを皆にあげてください。必要なんです)

これもやはり「Theyって誰?」と思ってしまいそうですが、このTheyはeveryoneを指しています。everyoneは単数で、he or sheを使ってGive this to everyone. He or she needs it.のように言うこともできますが、一般にはtheyを使うほうが実用的でわかりやすい、ということになっています。

youなのに「あなた」ではない

Whether it’s OK or not. You’ll never know.(大丈夫かどうか、わかりませんよ)

これは「あなたにはわからない」と言われているように思えるかもしれませんが、目の前にいる人を含め、「多くのたいていの人」を指すのにyouを使っている例です。You’ll be surprised.(驚きますよ)、You have no idea.(想像もつきませんよ)などのyouは、目の前にいる「あなた」というより、「多くのたいていの人」を指すと思ったほうがいいことがよくあります。

動物・鳥や植物を指す代名詞

イヌやネコは人ではないので代名詞はitなのか、flowersは複数だからやはりtheyなのかと、悩んでしまうことがありますよね。動物・鳥や植物に代名詞を使う場合の基本的な考え方を知っておきましょう。

動物や鳥にit#を使う場合

This bird is unique. It has red hair.(この鳥は独特です。毛が赤いんです)

動物や鳥の個性や感情、性別を問わず、単に生き物としての特徴を伝えたい場合には、よくitが使われます。

動物や鳥にhe / sheを使う場合

My cat is sick. She won’t eat anything.(ネコが病気で、何も食べようとしません)

ペットなどについて愛情を込めて話す場合には、たいていheやsheが使われます。ペットに対してitを使うのを嫌がる人もいるようです。

flowersにtheyを使う場合

The garden is full of flowers. They are beautiful.(お庭が花でいっぱい。きれいですね)

flowersは複数なので、普通はtheyを使えばOK。1本または1種類の花はitで、I like sunflower. It makes me happy.(ヒマワリが好きです。楽しい気分になれます)のように言います。

flowersにitを使う場合

Look at the flowers. It’s nemophila, isn’t it?(あの花を見て。ネモフィラですよね?)

たくさん咲いている花全体を意識するときは、itを使うこともできます。flowersについて話しているのを注意して聞くと、itを使ったりtheyを使ったりさまざまであるのに気づくかもしれません。

会話の中で代名詞を使いこなそう

「単数だから」「人じゃないから」ではなく、代名詞は状況に応じて選ぶものだということがおわかりいただけたでしょうか。例えば、会話の中でこんなふうに使ってみましょう。

ビジネスで

A: Mike, this is Nanami. Nanami has just returned from Australia.(マイク、こちらはナナミ。オーストラリアから戻ったばかりなんです)

B: Nice to meet you, Nanami. How was Australia?(初めまして、ナナミ。オーストラリアはいかがでしたか?)

C: Oh, they are wonderful.(ああ、素晴らしいですよ)

日常会話で

A: Sorry, I can’t come to the party. My dog John is sick.(ごめんなさい、パーティーに行けないんです。イヌのジョンが病気で)

B: Oh, is he OK?(えっ、大丈夫ですか?)

A: I’m not sure. Please say hi to everyone.(わからない。皆さんによろしく)

B: Don’t worry. They’ll understand.(心配しないで。皆わかってくれますよ)

どの代名詞を選べばいいか、実際の会話の中で使ってみると、感覚的に身につくようになるはずです。外国人との会話の中で練習したいと思ったら、ぜひ、レアジョブ英会話を活用してください。

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