高知×インド×東京 グローバル×ローカルで新しい「次」を作る/Nextremer 向井 永浩さん

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Nextremerは、主に大企業とのオープンイノベーションとしてR&D受託支援、共同研究を手掛け、言語認識技術や画像認識技術における研究開発を支援/実施しているベンチャー企業。東京、インド、高知に拠点を持ち「グローバル」×「ローカル」な発想で新しい「次」を作っている。レアジョブ英会話を2015年3月よりスタートし、今後は東京と高知の全エンジニア、そしてインターンシップ参加大学生全員がレアジョブ英会話に取り組む。世界とつながるためにNextremerが行っている取り組みについて代表取締役の向井永浩さんに聞いた。

「geek」な人材求む

Q:R&Dのベンチャーというビジネスにおいて、英語はどのような位置づけですか?

向井永浩さん

当社は東京でスタートした企業ですが、インドのオフィスでも25人ぐらいのエンジニアが活躍しています。プロジェクトによってはシリコンバレーとインド、日本をつないでテレビ会議というシチュエーションもよくあります。会議の内容はすべて専門的な話題なので、プロジェクターでソースコードを表示して指で指しながら「ここどうする?」というように話をすれば、英語がそんなに堪能でなくてもお互い分かり合える。「分かり合えるから大丈夫」という気持ちで会議に参加すれば何とかなるんです。でも、エンジニアはほぼ全員英語が苦手だと思っている。英語が苦手だから会議に出たくない、としり込みしてしまうんです。そういう気持ちでいると本来世界で活躍できるエンジニアが機会を逸してしまう。だから英語に抵抗なく、英語の会議の中にとびこめる、そういうマインドを醸成することが大切なんです。

Q:英語ができるエンジニアをどのように確保しているのですか?

最初は、すでに英語ができるエンジニアを採用しようとトライしてみました。ところが、英語ができると言ってくる方は肝心のエンジニアとしてエッジが立っていない。私たちが求めるエンジニアとは、とにかく「geek」な人材、すなわち自分の専門分野に没頭できる「技術オタク」なんです。私たちのようなベンチャー企業は、R&Dを担う中でも特にイノベーティブであることが求められます。他社との協働プロジェクトにおいてもエッジの立ったアイデアと技術が必要です。まんべんなく勉強ができて英語の試験でも点数がとれる「秀才」は求めていない。自分の得意な分野におけるITオタクであることが絶対条件なんです。英語は絶対条件ではありません。そこで、英語が苦手でも全く興味がなくても専門分野に強い「geek」なエンジニアを採用し、英語は入社後に慣れてもらうという方向に方針転換しました。

拠点は高知×インド×東京

Q:Nextremerさんの拠点は東京のほかに高知とインドと伺いました。なぜ高知にオフィスを?

高知オフィス1

実は、高知には何の縁もありませんでした。きっかけは、当社の「geek」なスタッフが高知に帰りたいと申し出たことです。何度も東京にと伝えましたが心は変わりませんでした。それならば、ということで思い切って高知にオフィスを開くことにしてしまったのです。
せっかく高知でオフィスを立ち上げるならおもしろいことをしよう、ということになり、地産地消の活動として高知の間伐材を使ったオフィスを作る取り組みをしたり、地元の大学と協定を結んで高知オフィス、海外オフィスでインターンシップを受け入れることにしました。

Q:高知ではどのように事業を展開する予定ですか?

高知オフィス2

高知には多少のIT企業が進出していますが、これまで、こういった企業が高知で担当している仕事は「下請けの下請け」で、独自性や創造性の低い仕事が多かったのが実情です。大手企業から発注された案件の作業を担う最後の場所という位置づけだったのです。当然受注費用も低い。そのような状況では高知をはじめとする地方の人材がプライドを持って仕事に取り組むことも難しいし、何よりそういった場所には優秀な人材が集まってこない。当社が高知を拠点としながらも世界とつながり、下請けではない、上流の仕事をして高知から発信していくことで、地方創生に役立ちたいと考えたのです。また、高知の人材がインドなど海外と協働することによって地方からも世界とつながることができるということを証明したいし、実際にそうなると思います。

英語習得は自動車教習所のようなもの

Q:英語が苦手だと思っているエンジニアがレアジョブ英会話を通じて英語に取り組んでみて、いかがでしょうか?

エンジニアは本当に英語が苦手だと思っています。しかし、その「英語」は、学校英語や受験英語であり、エンジニアがエンジニアとして活躍するために必要なツールとしての英語ではありません。私は、英語習得のためにレアジョブ英会話を受講することは、自動車教習所に通うようなものだと考えています。たとえると、飛行機操縦に対する自動車操縦のようなものです。パイロットになるのは難しく、適性も必要です。しかし、車の運転はある程度やり方を習って実習を繰り返せば誰でもできるようになる。一方、エンジニアという仕事には向き不向きがあります。訓練や努力でどうにかなるものではありません。ですから、「自分の得意分野であるITには自信があるけど、英語は苦手」という人はうちに来てください、とメッセージを発信したいと思います。「会社に入れば自動的に英語の教習所に入れて、誰でも英語という車を運転できるようになります」と言いたいです。

Q:レアジョブ英会話導入のきっかけは?

高知を拠点とするエンジニアが数名、先行してレアジョブ英会話にとりくんでいます。実は、これまでも社員が英語への抵抗感をなくすために、個人の講師と契約して社員全員とスカイプで英会話レッスンを実施してみました。しかし、契約講師が一人だと病気をして突然休んでしまうこともあるし、スケジュールが合わなくて社員が受講したい時間に受講できないといった問題が発生する。そういった問題を解決するために管理部門のスタッフが一つ一つ調整しなくてはならない。その時間とコストをどうにかしたいと思いました。そこで、「神田ベンチャーズ(東京・神田にあるベンチャー企業の集合オフィス)の優等生」と言われたレアジョブという会社のことを思い出しました。私たちもベンチャーなので、先輩ベンチャー企業の力を借りようと思ったわけです。

日本人がインド英語とアメリカ英語をつなぐ

Q:エンジニアに向く英語学習とはどんなものでしょう?

まず、何より英語が苦手だと思っているので、25分というレッスン時間が好評です。以前の英語研修では60分単位で実施していましたが、英語が苦手な社員にとって60分という長さでは苦行になってしまう。「マンツーマンでも25分なら何とか話し続けられる」という声が上がっています。また、4,000人の講師の中から講師の専攻分野を選べるところも好評です。講師の中には工学系の方もいて、ITを専門分野に持つ講師を選んで話せば、社員が興味・関心を持っている分野について英語で話を進めることができる。そうすればその英語は仕事に直結するわけです。そして、レアジョブ英会話のレッスン受講という、いわば「自動車学校」に通いつつ、インドとシリコンバレーをつないだテレビ会議に参加するという「道路での走行」も同時並行で行う。このようにすれば英語に対するアレルギーはなくしていくことができると確信しています。今後、高知、東京に所属するエンジニア全員がレアジョブ英会話に取り組みます。インターンシップの学生にも全員やってもらいます。そうすれば技術力×英語力の相乗効果で彼らの価値が上がり、世界で活躍できる可能性が上がります。全額会社負担で行いますから、エンジニアにとってもハッピーだと思います。

Q:英語に取り組んでみて、目に見える効果はありますか?

向井永浩さん

あります。インドとシリコンバレーをつないだテレビ会議での打ち合わせを行っていると、インド人と、インド英語に慣れていないアメリカ人のコミュニケーションが成り立っていない、ということもあります。そんな時、日本人のエンジニアが、インド人の英語を理解してアメリカ人に伝える、とうように仲介者になるようなケースも出てきています。日本人だからできる調整役のような立ち回りも、英語に臆することさえなければできるのです。今後エンジニア全員が英語に取り組むことでこのような機会が増え、仕事上でのコミュニケーションが円滑になっていくことを期待しています。

地方からも世界とつながれる

Q:今後の展望を教えてください。

私たちのようなR&DのITベンチャーという立ち位置は、「血統書つきの野犬」のようなものです。技術大好き/技術に強いという意味で血統があり、多様で多少の失敗ではへこたれないと言う意味で野犬です。協働の相手は名だたる大手企業の研究所が多く、高学歴の優秀な研究者が多く在籍しています。しかし、優秀で均一性のある人材の集合体だけでイノベーションを起こしていくことは難しい。イノベーションを起こすには、多様な人材が玉石混淆の雑多なアイデアを出し合って検討してふるいにかけていくというプロセスが不可避なのです。そこで、大手企業が外部に対してアイデアを求めるという事象が起こります。そこで、私たちのようなベンチャー企業の力が求められます。エリートではないけれど、ある特定の分野で「振り切っている」人材の集合体であることが私たちの強みです。そのような人材が大手企業のR&Dプロジェクトに加わることにより、アイデアの多様性が増し、イノベーションが起こる確率が上がり、結果価値が提供できます。これからもさらに尖った「geek」な人材の集合体として、高知/東京から世界に発信していきたいと考えています。

20%は変なことをやろう

Q:インドで日本の映画祭を主催されたと伺いました。なぜR&Dベンチャーの会社がそのような取り組みをされているのですか?

インド日本映画祭

「主役は、エンジニア。」が当社のミッションです。当社が持つエンジニアの持つ高いIT技術力を活かし、東京・インド・高知というグローバルな体制で、ベンチャーならではのスピード感と柔軟さで実行すること。失敗を恐れず、次に向かって新しい挑戦をし続けること。それをエンジニアが主体となって実現するということです。
そのために、「20%は変なことをやる」と決めています。専門家は自分の専門をつきつめていくと、一点に集中して固まってきてしまいます。常に新しいことに柔軟に挑戦し続けるためには、思ってもみなかったような新しい視点を持つことも重要だと考えています。そういった新しい視点の一つとして、拠点を持つインドと日本をつなぐプロジェクト「インド日本映画祭」を主催しました。今後は我々の強みである画像認識技術等も生かしてプロジェクトを大きくしていきたいです。高知での地産地消プロジェクトへの参加や大学との連携も、新しい視点を持ち実行するという「変なこと」の一つです。独自の視点、独自の取り組みを行うことで、新しい「次」を作る人(Nextremer:ネクストリーマー)であり続けたいと思います。

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