たとえば ”You work.” (あなたは働きます)に助動詞 ”can” をつけることで ”You can work.” (あなたは働くことができます)となりますし、”must” をつければ ”You must work.”(働きなさい!)になるように、同じ動詞にまったく違う意味を持たせるのが「助動詞」です。
つまり、うまく「助動詞」を使い分けることで、ビジネスシーンでもあなたの微妙な感情やニュアンスの違いを示すことができるということなんですね。
今回は、微妙なニュアンスの違いを、ネイティブがどんな風に使い分けているのか見ていきましょう!
1. 「〜する必要がある」 ”I need to do” と ”I’ve got to do” は何が違う?
“I need to do” と ”I’ve got to do” は両方「〜する必要がある」という意味で、ネイティブも話し言葉でよく使いますが、ちょっとしたニュアンスの違いがあります。
◆“I need to do”は単純に「何かを今やらなければ」ということを伝えたいときに使います。
I need to talk to my client about that.
(クライアントとそのことについて話さなければ)
”need to do” は、”ちょっと怒っている”ニュアンスも表せます。
You need to work harder.(あなたはもっと一生懸命働かないと!)
◆一方で、”I’ve got to do”は、「どうしても何かをしたくてもう待てないから〜しなきゃ」というニュアンスで使います。
I’ve got to get a new mobile phone. It broke.(携帯が壊れちゃった、新しいの買わなきゃ)
また、「何かをするために必要な能力や資質など」を伝えるときにも使います。
I’ve got to have an impressive background and passionate in order to get a job offer.
(採用されるには、すごいバックグラウンドと情熱を持っている必要があります)
2.「〜しなければならない」 ”I have to do” と ”I must do” はどう違う?
“have to do” と ”must do” は両方「〜しなければならない」というとき使いますが、ちょっとしたニュアンスの違いがあります。
◆人に対して使うとき ”must do” の方が ”have to do” より強制力が強く、「自分の権力でどうしても相手を自分の指示に従わせる」といった印象を与えることになるんですね。
You must get my permission to use it.
(それを使うには絶対に私の許可をとらなければなりません)
自分に対して使うときも、”I have to do” よりも ”I must do” のほうが「自分への強制」の意味合いが強くなるので、ちょっと苦しい印象を与えてしまうかもしれません。
◆また、”must do” の方がフォーマルなので、書き言葉としての「指示」で使われることも多くあります。たとえば出張中、飛行機の中でこんな指示を目にすることがあるかもしれませんね。
All electronic devices must be turned off during the flight.
(すべての電子機器は電源をお切りいただくようお願いいたします)
3. ”I have to do” と ”I’m going to have to do” はどう違う?
◆“I have to do” に “be going to” をつけて、”I’m going to have to do”とすると、「相手が面倒くさがるかもしれないけど〜しなければならない」というニュアンスになります。
I’m going to have to reconfirm your company ID card.
(お手間なんですが、社員証をもう一度確認させていただかねばなりません)
◆また、単純に「将来やらなければならないこと」も ”I’m going to have to do” で表現できます。
I’m going to have to talk to my client about that.
(将来そのことについてクライアントと話さなければいけません)
“I’m going to need to do” でも「将来〜しなければいけない」という意味は表せます。でも、 ”I’m going to have to do” の方が、ちょっとフレンドリーなニュアンスですね。
いかがでしたか?
助動詞の使い方ひとつで、言いたいことのニュアンスが間違って伝わってしまうこともあり得ます。ネイティブがどんな感覚で使い分けているかを知って、より正確に言いたいことを伝えられると良いですね!
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