人事担当者必見!外国人社員への「社内メール」の頻出単語・フレーズ集

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多国籍化が進むオフィスで、外国人社員にメールで連絡や通知を行う場面も急増しています。一般社団法人日本ビジネスメール協会が2016年に実施した実態調査によれば、仕事上のコミュニケーションツールの1位は「メール」(98.22%)で、「電話」「会う」を引き離す結果となりました。

採用や異動等、外国人社員とのコミュニケーションの矢面に立つのが人事部、人事担当者です。さまざまな手続きや連絡には慣れている人事も、英文メールとなると、翻訳ソフトに頼ったり、辞書と首っ引きだったりと、苦手意識のある人もいるのではないでしょうか。

そこで、一足先に社内グローバル化が押し寄せる人事部のために外国人社員へのメールの頻出フレーズ、よく使う単語をご紹介します

目的を簡潔に伝える書き出しの定型フレーズ

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英文メールについてはまず「書き出しが分からない…」と悩みがちですが、社内の人間に対し「お疲れ様です」的な儀礼的表現は必要ありません。どうしてもニュアンスを盛り込みたい場合は、“Hi, how are you? ”位で十分。一般的には、「これは~をするためのメールです」と、下記のように用件を率直に切り出します。         

送信メール

This is to ~
I’m writing this email to ~

返信メール

「相手からメールが届き、それに返信する」場合の書き出しも覚えておきましょう。

Thank you very much for your email.
場面を問わずこの表現で足ります。一方、「書類を送ってくれた」など、「こちらのリクエストに応えてくれた」という場合は、

Thank you very much for sending materials
が適当でしょう。また、「書類拝領」の趣旨を盛り込みたいときは、以下のようにその報告も必要です。

Thank you very much for sending materials. I received them yesterday.

このように英語のビジネスメールでも、日本語の「ホウレンソウ(報告・連絡・相談))」を強く意識することが重要です。

留保(すぐに返事ができない場合)

英文メールでは「48時間以上返信がない」と、相手にとって失礼に当たる場合もあります。すぐに返信できない場合は、「即時の返信が無理との回答+理由+返信する時期」の3つを簡単な表現で相手に送っておく必要があります。シチュエーション別に紹介します。

■会議中の場合の返信例

I’m in the middle of a meeting. I’ll get back to you at the end of today. I hope it’s soon enough for you.

■他の案件で手一杯の場合の返信例

I have my hands full at the moment. I will answer your question tomorrow. Is that ok with you?

■上司と話し合う時間が必要な場合の返信例

I need to talk to my manager before getting back to you. I would like to respond to you by next Tuesday. Thank you very much for your patient.

連絡事項を伝えたい!採用、通知、人事評価に関連する頻出フレーズ

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採用に関するフレーズ

人事部で不可欠なのが採用関連のやりとりです。提出されたレジュメへの返信、採用試験結果の通知など、定型化した文面を用意しておきましょう。

■採用者への内定通知

We have decided to work with you.
(弊社はあなたの採用を決めました。)

■選考結果の通知

We would like to let you know the result.
(先日の選考結果をお知らせ致します。)
Thank you for your all the way coming to our office the other day.
(先日は遠いところ弊社にお越し頂き、ありがとうございました。)
It is hard to say you are not the person that we choose.
(残念ながら不採用とさせて頂きました。)
We hope you will find your success on the other occasion.
(別の場所での貴殿のご活躍をお祈りいたします。)
Due to some reason, we must cancel your unofficial job offer.
(諸事情のため、貴殿の内定を取り消しせざるを得ません。)

※不採用通知など相手にとって悪い内容を伝える場合は、「ポジティブ・サンドイッチ」という手法が有効です。これはまずポジティブな表現を書き、次に結果(悪いニュース)を「理由付き」でハッキリと伝え、再度ポジティブな表現でしめくくる方法です。冒頭に「学歴も職歴も素晴らしいですね」のような社交辞令を入れるだけで、暗い通知の出だしとしては有効と言えるでしょう。最後は「ご活躍をお祈りします」等のフレーズが一般的です。

社員への通知をするためのフレーズ

■新入社員を通知する例文

We are pleased to welcome the following new joiner ○○.

Please join me in wishing ○○ success in his career at our company.

誰かの昇格やビジネスの成功を祝う時によく使われるPlease join me in・・・・・・という言い回しは、組織の一体感を感じさせ、覚えておくと重宝します。

■解雇通知の例文

We would like recommend you to find vacant post internally or outside job transfer.

We thank you for your contributions to the company and wish you well in connection with all your future.

■退職通知(退職者を社内に通知する場合。転勤の場面でも同様です)の例文

It is with great regret that I have to announce that ○○ has advised me of her intention to resign from our company.

I would like you to join me in wishing her every success in the future and in thanking her for her valuable contribution to our company.

■連絡事項をスムーズに伝達するフレーズ

ある程度強い内容の連絡をするときは、むしろできるだけ丁寧かつ優しい表現にし、明確な「理由」を添えることで相手に適度な負担感を与えられます。日本のビジネスパーソンが作成する文章は、この「理由」が欠落しやすいので注意しましょう。丁寧さとプレッシャーの両方を備えた文面が大切です。

We would like to inform you that・・.
参考)I will keep you updated (or keep you posted). 
(適宜情報共有します)

少し強めに伝えたいときは?催促・督促のメールフレーズ

「期限が迫っている(過ぎている)のに、返事が来ない・・・」英文メールでよくあるトラブルです。このような場合の定例文を、流れでマスターしておきましょう。

I am wondering if you have received our email on <年月日> asking you to send us the documents of ○○.
「Did you receive~?」ではストレート過ぎます。「受け取って頂いたでしょうか?」に当たる、上記の表現が無難でしょう。この時、こちらから送ったメールの内容についても、「asking~」と説明しておくと効果的です。

If you have received our email, please send us the documents by the end of this week.
「再度、用件を述べ」た上で、「期限を明記する」ことが大事です。よくある催促・督促メールの誤りに、「as soon as possible (ASAP)」があります。これは、「手が空いたらすぐにお願いします」という意味であり、緊急性が見えてきません。「返事が来ない・・・」問題で最もよく見られる原因です。

Please feel free to contact us if you have any questions or concerns.
「何かあればお問い合わせください」は、典型的な締めの表現です。話題を問わず使えるので覚えておきましょう。

勤怠態度の注意など人事評価に関するフレーズ

I have heard you often come late.
(あなたが度々遅刻すると聞いています。)
I advise you to be punctual.
(私はあなたに時間を守るよう忠告します。)
He seems absence without permission.
(彼は無断欠勤もしているようですね。)
Please do not use the phone while working.
(仕事中に電話しないでください。)

メールの最後はどう〆る?結び言葉

Thank you very much for your cooperation.
Thank you in advance.

が基本表現となり、それほど難しく考える必要はありません。この二つのフレーズで大抵のケースに対応できるでしょう。

なお「返信を期待するニュアンスを入れたい」場合には下記のように記します。
I’m looking forward to hearing from you.

また今回は期待に添えなかったけれど次回は・・という意味合いをこめたい時は、
“Maybe next time.”が適当でしょう。

そして最後に「Kind regards.」、少し打ち解けた間柄であれば「Regards.」を付します。

手当や福利厚生、健康診断は?あの人事用語は英語で?

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人事でよく使う言葉も、ビジネスにおける文化の違い、マナーや常識の違いが大きく影響します。直訳していいの?これを外国人に説明するにはどうしたらいいの?と、戸惑うこともあるでしょう。ビジネスの場やメールの中でよく使われる人事用語をまとめてみました。

◆雇用:employmentが一般的
雇用期間はperiod of employment、雇用条件はemployment terms、従業員はemployee(正社員はregular employee)。またこの単語は「採用」の意味も持ち、採用試験はemployment test、新人社員研修はnew employee orientation。

◆退職:retirement
解雇や人員整理といった会社都合の退職はinvoluntary retirement、自己都合の退職はvoluntary retirement、 定年はretirement age。

◆解雇:dismissal, fire
不当解雇はunfair dismissal、解雇理由はgrounds for dismissal、自宅待機はfurlough、一時解雇はlayoff。

◆就業時間:working hours
始業時間はthe hour opens、 就業時間はclosing hours、就業時間終了後はafter hours、休日出勤はwork on the holiday、 代休はcompensatory day offとなります。
なお、「遅刻する」はbe late、早退はearly departure。

◆休暇:有休休暇はpaid holiday、育児休暇はchild care leave、介護休暇はfamily care leave

◆人事異動:transfer(転勤も同じ)
栄転はtransfer with promotion(昇進もpromotion)、 転勤者はtransferee、転勤費用はrelocation expenses。

◆人事考課:human assessment

◆賃金:salary, pay
初任給はstarting salary、年俸はannual salary、賞与規定はpay policy。

◆手当:allowance
住居、通勤、家族手当はそれぞれhousing,transportation,family allowance、退職金はretiring allowance

◆福利厚生:benefit package

◆社会保険:social insurance
ただしアメリカではsocial securityが一般的なので、social insuranceでは要領を得ない可能性があります。「支払う社会保険料」はsocial security tax,「社会保険給付」はsocial security benefit,「社会保険料の控除」はsocial security deductionなどと表現するほうが通じやすいでしょう。

◆企業年金:corporate pension
公的年金はpublic pension、個人年金はpersonal pension。

◆健康診断:日本企業では年1回の受診が当然の健康診断ですが、海外ではこのような習慣はありません。英訳すればgeneral checkupですが、外国人社員への社内メールでは丁寧な説明が必要となります。また日本では一般化している言葉「人間ドック」も、complete medical checkupとしないと通じにくいので気をつけましょう。

まとめ

人事部が外国人社員に送る社内メールを想定して、頻出単語とフレーズをまとめました。典型的な言い回しを覚えておけば、書き出しから考えこまずに効率良くメールを作成することができます。単語についても大半は学校で学ぶ言葉です。基本的な文法、語彙、作文力があれば、あとは実践を重ねることで自然に上達していくでしょう。

ポイントは、「シンプルな英語で必要な用件を簡潔にまとめること」。この点を意識しつつ、外国人社員とのメールのキャッチボールを楽しむつもりでコミュニケーション醸成に努めてみましょう。

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