日本でも、英語を”公用語”とする企業が増えてきました。外資系でなくても採用の際に英語面接が行われることがあり、流ちょうに話せるかどうかということ以外に、英語らしいコミュニケーションが取れるかどうかを見ていることも。そこで、ここでは、英語面接の基本フレーズとその心構えをご紹介します。
面接で必須の英語フレーズ
「面接」は英語でinterviewまたはjob interviewと言います。おじぎではなく、にこやかに握手をしてあいさつするなど、日本語面接とはとても雰囲気が異なります。基本的な表現としては、以下を押さえておきましょう。
▼最初のあいさつ
My name is Kenichi Yamada. Pleased to meet you.
(ヤマダケンイチです。はじめまして)
Thank you for giving me this opportunity.
(この機会を与えてくださってありがとうございます)
英語に「よろしくお願いします」という言い方はなく、代わりに使われるのがこのThank you for ~のような表現です。
▼自己紹介と志望動機
「○○社に勤めていました」と社名を言うのではなく、sales manager(営業責任者)、accountant(会計士、経理担当者)、human resource manager(人事責任者)のように、職種を具体的に言う必要があります。
I’ve been working as a sales manager in XYZ Corporation for three years.
(XYZ社に3年間、営業責任者として勤めていました)
また、中途採用では募集の職種が決まっていることが多く、ただ「御社で働きたい」というのではなく、this position(この職種)に興味がある、ということを示すのがよいでしょう。
I’m interested in this position because I’m looking for a new challenge.
(新しいことに挑戦したいと思い、この職種に興味を持ちました)
▼長所と短所を語る
短所を語る際は、例文の( ) にあるように、それが長所にもなりうる、ということを補足するといいでしょう。
全体的に、「私はぜひこの会社で働きたい」と語るよりも、「私のような人材を雇ったら御社はきっと得をします」というニュアンスを出すことが大切です。
I am a quick learner.
(私は覚えるのが早いんです)
I am able to communicate with people from different backgrounds.
(異なるバックグラウンドを持つ人たちとコミュケーションを取ることができます)
Sometimes I am too careful (but it helps prevent mistakes).
(注意深くなりすぎることがあります<しかし、それがミスを防ぐのに役立ちます>)
I maybe too optimistic (but it helps everyone relax).
(楽観的すぎるかもしれません<しかし、それが皆をリラックスさせるのに役立ちます>)
面接でいい感触が得られたら、最後は「お返事お待ちしています」という代わりに、こんなふうに積極的に言ってみましょう。
I’ll be looking forward to meeting you again soon.
(近いうちにまたお会いできるのを楽しみにしています)
英語面接のDo’s & Don’ts(ワンポイントアドバイス)
皆が同じように行動する日本式の”就職活動”は、外国人には奇妙に映ることがあります。海外では、一人ひとりが自分の考えで行動するのが一般的。英語面接の基本マナーを押さえておきましょう。
▼resume(履歴書)に写真は不要
定型の「履歴書」用紙は使いません。学歴・経歴・志望動機などを報告書のようにまとめたresume(レジュメ。またはCV「シーヴィー」=Curriculum Vitae)を用意します。容姿や人種は選考基準にならないので、写真は不要です。
▼やはりスーツで
外資系ではカジュアルな服装で仕事をしているところも多いのですが、欧米企業ではやはり大事なところではスーツにネクタイ。ただし日本のリクルートスーツのように常に黒で、というわけではなく、紺やグレーなど、好きな色でOK。
▼カジュアルな会話表現はNG
普段会話で何気なく使っている表現が、実は失礼に聞こえることが。例えば以下のような表現は、面接中は◎のほうを使うようにしてください。
×Yeah. ◎Yes.
×I’m gonna ~ ◎I’m going to ~
×I wanna ~ ◎I’d like to ~
△Nice to meet you. ◎Pleased to meet you.
△OK. ◎I understand.
△Sure. ◎Certainly.
×:面接では避けたい言い方
△:使ってもよいけれど、◎のほうが無難
普段の会話でYeah, I’m gonna ~のような言い方に慣れてしまうと、面接の際に急に話し方を変えるのは難しいかもしれません。普段から目上の人には意識して丁寧な話し方をしてみるといいでしょう。
かといって、うっかりYeah.と言ってしまったのであわててYes.と言い直す、などという必要はありません。最も避けたいのは、自信がないように見えること。NGワードに注意しつつも、面接では自分らしく堂々と振舞うことを心がけてください。
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