外国語を勉強するときは、どうしても自分の母国語から影響を受けやすいものです。日本語の知識が良い方にはたらけばいいのですが、悪い方にはたらいてしまうと、間違いの原因になります。
日本語からよくない影響を受けて、習得がむずかしくなっていることばがあります。それが、前置詞の「of」です。「of」の使い過ぎは日本人の大きな課題だと言われています。TOEICで800点を超えているような上級レベルの人でも、ofを使い過ぎてしまうことがあるのは同じです。
私の友達
×A friend of me.
○My friend.
壁のポスター
×A poster of the wall.
○A poster on the wall.
日本の電車
×Trains of Japan.
○Trains in Japan.
読者の方の中にも、こういう間違いをしたことがある方がいらっしゃるのではないでしょうか。日本人は「of」という単語をどうしても使い過ぎてしまいます。それは、「AのB」という「の」が「of」だと教えられてきたからです。ですが、実際には「of」の役割は「の」ではありません。
今回は、日本人にとってむずかしい「of」をざっくりと解説していきます。むずかしいところにポイントを絞って、一気に英語力アップを目指しましょう!
「of」ってそもそもどんな言葉? 英語の前置詞をざっくり紹介
「of」は英文法の中では「前置詞」と呼ばれています。前置詞というのは、名詞(ものを表わすことば)の前において、そのことばについてくわしく説明するために使うものです。
ですから、「of」はいつも名詞の前で使われます。
「of」が名詞の前につくことで、その名詞が「持ち主」「強い関係を持つもの」であることがはっきりします。
A daughter of John.
「ジョンの娘」
ところで、英語は他のいいかたで、強い関係を表わすこともできます。
John’s daughter.
「ジョンの娘」
このように、「’s」や「my, your, his, her」などの言い方でも、同じような意味を表わすことができるのです。ここが、わたしたちにとってむずかしいところですよね。
「A friend of me」はどうしておかしい? 「of」は「ずっと続く関係」
基本的には、「所有者」が人間の場合には「of」が使いにくくなり「my, your, his, her」のようなことばを使うようになります。
×A car of me.
○My car.
「私の車」
車を持っているのは「私=人間」ですので、「of」よりも「my」の方が使いやすくなります。
もう1つ面白い例があります。「A friend of me(私の友達)」といういい方は、英語のネイティブスピーカーには違和感があるようです。なぜかと言えば、「of」からは切っても切れないほど強い関係性がイメージされるからです。
A niece of John.
「ジョンの姪っこ」
甥と姪の関係は、生きている間はずっと続きますよね? これくらい強い関係があれば、「of」を使うことができます。
×A friend of me.
○My friend.
「私の友達」
友達という関係には、そこまでの強さはないと思います。「友達でなくなる」ことも、実際にはあり得るからです。その場合には、「of」よりも「my」や「’s」の方がよく使われます。
「of」を使いこなす鉄則1
「of」=切っても切れないくらい強い関係!
「A poster of the wall」はどうしておかしい? 英語では「位置」が優先される
「壁のポスター」といういい方は、日本語ではとても自然です。「あの壁のポスター剥がして!」のように、日常的に使いますよね。では、このことばは何を指しているのでしょうか? ふつうに考えると、「壁の上に貼ってあるポスター」ですよね。
英語は、ものの「場所」を日本語より重視しています。ですから、このように場所について話すときには、「場所専用」の他の前置詞を使います。「壁の上にあるポスター」のような「なにかの上」という場合には「on」です。
壁のポスター
=壁の上のポスター
×A poster of the wall.
○A poster on the wall.
何かの内側にあるのであれば、「in」を使います。
学校の図書館
=学校の中の図書館
×A library of the school.
○A library in the school.
一点にある場合には、「at」が使えます。
入り口の門
=入り口という一点にある門
×A gate of the entrance.
○A gate at the entrance.
このように、英語では「of」よりも「場所」を表わすことばが優先して使われます。
「of」を使いこなす鉄則2
「of」よりも「場所」を優先しよう
実際に「○○の××」を訳してみよう
ここでは、日本人にとって訳しにくい「AのB」を練習してみましょう。
「彼女の友達」が遊びに来た。
この「彼女の友達」は、私と切っても切れないほどの強い関係があるわけではありません。ですから、「of」は使いにくくなります。こういう場合、それ以外で関係を表わせる「her」の方が自然になります。
→her friend
ofを使う場合は、すこし熟語のような「one of her friends」を使うこともできますが、「her」の方が使いやすいと言えるでしょう。
「日本の電車」は混んでいる
この「日本の電車」は、電車が日本にあるということを表わしています。「場所」を伝えているので、場所の表現で訳してあげると自然になります。
→The train in Japan
「黒板の字」を消してください
この「黒板の字」は、黒板の上にある字という意味を表わしています。これも「場所」を伝えているので、その表現を使って翻訳すると自然になります。
→The characters on the blackboard.
日本語では「AのB」で言い表せることでも、英語では違う言い方で言わなければいけない場合があります。英語ではそのような場合に、「AとBの関係はどれくらい強いのか?」「AとBの場所はどのようになっているのか?」を重視するのです。
まとめ
日本語と英語は大きく違う言語です。そして、私たちが英語を勉強するとき、どうしても日本語の強い影響を受けてしまいます。「of」はそのとても典型的な例だと言えるでしょう。
語学を勉強するときには、ことばの背後にある関係を考えてみることで、より効率的に習得できるようになります。日本語からの直訳だけでなく、本質を見抜いて勉強していきましょう!
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