「けれども」と訳す単語と聞いて、皆さんは何を頭に浮かべられますか?「but」という単語が真っ先に出てくる方が多いかもしれません。しかし「although」や「however」などもネイティブの口からはよく出てくる単語ですよね。これら3つの単語はどれも「けれども」と訳しますが、実は使い分け方が厳密に決まっています。今回は正しい場面で3単語を使い分けられるようにご説明していきたいと思います。
「but」の特徴
「けれども」と聞いて真っ先に出てくる単語は「but」ではないでしょうか。中学1年生で学び、「でも」と言いたい時などにとても便利な単語ですよね。しかし厳密にこの単語の特徴を説明するのは意外と難しいものです。まずはそんな「but」からご説明したいと思います。
文と文を同等に結ぶ接続詞
まずbutは接続詞で、2つの文をつなげる役割をします。
I went to the park, but I couldn’t find anyone.
(公園にいったが、誰もいなかった。)
上記の文のように、butは「I went to the park」と「I couldn’t find anyone」の2文をつなげる接続詞の役割をします。ここで大切なことは、butは文中でのみ使えるということ。下記のような表現は原則NGです。
✗I went to the park. But I couldn’t find anyone.
(僕は公園にいった。しかし誰もいなかった。)
また、butは「けれども」と訳す場合、「等位接続詞」という分野に分類されます。等位接続詞は、butがつなぐ2文の重要度が同じである時に使うことができます。つまり、「I went to the park(私は公園にいった)」と「I couldn’t find anyone(誰もいなかった)」の2文がどちらも同じだけ言いたいことだということです。これは後で紹介するalthoughとの大きな違いになる特徴になりますよ。
また、先程から「butは2文をつなげる」と便宜上お伝えしていますが、文だけでなく、句や語だけをつなげることができるのもbutの特徴です。
She is a young but competent worker.
(彼女は若いが有能な労働者だ。)
例えば上記の場合、butはyoungとcompetentという2語をつなげていますよね。
カジュアルなイメージのbut
butは私達もよく耳にするように、カジュアルな場面で大活躍する単語です。友人との会話や、親兄弟などとの何気ない日常会話の中でよく使われる口語に適した単語です。反対に、書き言葉にはあまり適さないといえるでしょう。
▼butの特徴
・等位接続詞
・つなぐ2文は同等の扱い
・文中でのみ使える
・句や語もつなげることができる
・カジュアルな印象
・書き言葉には適さない
「Although」の特徴
「but」に比べてスペルも長く、少し難しい印象の「although」ですが、butでは果たしきれない役割をする大切な単語です。次にそんな「although」の特徴を見ていきましょう。
メインの文にサブの文をつなげる接続詞
althoughもbutと同じ接続詞です。また「けれども」と訳すのも同じ。ではどう使い分けるのでしょう?
Although he is young, he is very dependable.
(彼は若いが、とても頼りになる人だ。)
althoughは上の例文のように、文頭に用いて文と文をつなげることができます。また、
He is very dependable although he is young.
(彼は若いが、とても頼りになる人だ。)
同じ意味の文でも上記のように言い換えることもでき、althoughは文中でも用いることができることがわかります。つまりbutは文中でのみ使えるに対し、althoughは文頭、文中で使えるということになります。
また、althoughはbutと違い、従属接続詞に分類されます。これは、2つの文を同等に結ぶのではなく、あくまで、メインの文にサブの文を従えさせる役割を果たすものです。上記の例文でいうと、
メインの文:he is very dependable
サブの文:he is young
という構造で、あくまで一番伝えたいのはメインの「he is very dependable(彼はとても頼りになる人だ)」という文だということになります。
また、句や語をつなげることもできるbutに対し、althoughは文と文のみをつなげることができます。
butよりは堅い印象のalthough
butが「でも」と訳される事も多くカジュアルな印象なのに対し、althoughは「〜だけれども」とも訳され、少し堅い印象の単語です。論文などにもよく使われ、書き言葉にも向いている単語です。
▼althoughの特徴
・従属接続詞
・メイン文にサブ文をつなげる働き
・文頭・文中で使える
・句や語はつなげられない
・少し堅い印象
・書き言葉には適している
「however」の特徴
howeverも「けれども」と訳す単語ですが、althoughやbutと違って副詞です。その分、althoughやbutにはない働きをしてくれますので、ぜひ特徴を掴んでくださいね。
自由な場所で活躍するhowever
howeverはどのような特徴があるのでしょうか。まずは例文を見てみましょう。
She looked fine. However, I’m still worried about her.
(彼女は元気そうでした。しかしそれでもまだ彼女が心配です。)
howeverは接続詞ではないので、上記の例文のように一旦1文を終わらせた後、また新しい文章の文頭で用いることができます。また、
She looked fine. I’m still worried about her, however.
(彼女は元気そうでした。しかしそれでもまだ彼女が心配です。)
上記の文のように、文末にhoweverを付け足して置くことも可能です。更には、
She looked fine; however, I’m still worried about her.
(彼女は元気そうでしたが、それでもまだ彼女が心配です。)
上記のように最初の文にセミコロンをつけて2文をつなげ、その間(文中)にhoweverを置くこともできます。そしてまた驚くべきことに、上記のような文と文の間だけではなく、下記のように主語や主節の直後などにも置くことができます。
She looked fine. I’m, however, still worried about her.
(彼女は元気そうでした。しかしそれでもまだ彼女が心配です。)
このように色々な場所に置くことができるhoweverですが、大切なことはhoweverの前後にはピリオド(.)やカンマ(,)やセミコロン(;)を置く必要があるということです。書き言葉ではそのあたりも注意しましょう。
文章での使用にぴったりなhowever
howeverはbutに比べてかなり堅い印象があります。ですので、友人間や家族間で使うとかなりかしこまった印象になってしまいます。口語よりは文章の中で使われるのに適していますので、論文やビジネスの報告書など、正式な文書にはぴったりの単語と言えるでしょう。
▼howeverの特徴
・副詞
・文頭・文中・文末や、主語の後などでも使える
・かなり堅い印象
・ビジネスや論文などの文章で活躍
クイズに挑戦してみよう!
さて、ここまでは「but」「although」「however」の特徴をご紹介してきました。では実際に下記のクイズを使って理解度を確認してみましょう!( )に3つの単語のどれが入るかを考えてみてくださいね。
▼クイズ
Q1:( )she was tired, she kept on working.
(彼女は疲れていたが、働き続けた)
Q2:I am not rich, ( )I am happy.
(私は金持ちではないが、幸せです。)
Q3:The promotion, ( ), was not realized for 20 years.
(昇格は20年間実現しなかった。)
▼答えと解説
A1:(Although)she was tired, she kept on working.
(彼女は疲れていたが、働き続けた)
解説:まず文頭にあるので、butではないということがわかりますね。また、構成から2つの文をつないでいるので、副詞ではなく接続詞だということがわかります。ということで正解はalthoughですね。
A2:I am not rich, (but)I am happy.
(私は金持ちではないが、幸せです。)
解説:( )が文中にあり3つとも可能性がありますが、もしhoweverなら前はセミコロン、後ろにはカンマがくるはずなので、howeverではないということがわかります。また、もしalthoughであれば、althoughの後ろがサブ文になり、「私は幸せだが、金持ちではない」という訳になってしまうので意味が合いません。よってbutが正しいと言えるでしょう。
A3:The promotion, (however), was not realized for 20 years.
(昇格は20年間実現しなかった。)
解説:( )が1文の中の主語の後に置かれています。このように自由自在な場所に置くことができるのはhoweverだけですよね。例文は堅めの文章のようで、howeverのイメージにもあっています。よって答えはhowever!
まとめ
英語が苦手なミネコ
エリカ
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