「分詞」が得意ですか?といわれて、ハイといえる人は多くはないと思います。過去の筆者を含めて、多くの人が、「分詞ってよくわからない」という感想を持っているのではないでしょうか?
「これは現在分詞だから進行を表す」「これは過去分詞だから受身だよ」高校生のころ、こんな説明を受けてチンプンカンプンになってしまった思い出があります。
現在分詞と現在進行形って同じものじゃないの?過去分詞と過去形って何が違うの?こんな風に頭がごちゃごちゃになってしまった経験のある方も多いのではないでしょうか。これは、ちょっとしたボタンの掛け違いで生まれてしまった混乱なんです。
今回は、そもそも「分詞」ってなんなの?
というところからスタートして、分詞の使い方についてマスターしていきます。ことばに惑わされずに本質を見極めましょう!
分詞=動詞の「形」のこと。「現在分詞」も「過去分詞」も時間とは関係ない!
分詞とは、「動詞+ing」の「現在分詞」、「動詞+ed(「不規則変化も含む」)」の「過去分詞」をまとめて呼んだものです。高校英語で教えられています。
原形:listen(聴く)
現在分詞:listening(まさに聴いている)
過去分詞:listened(もう聴いた・聴かれた)
原形:open
現在分詞:opening(まさに開きつつある)
過去分詞:opened(もう開いた・開けられた)
分詞とは、この「動詞+ing」「動詞+ed」の形そのもののことです。ただの形ですから、全然むずかしくはありません。
ただし、1点だけご注意ください!「現在」「過去」という名前が最大のくせ者です。こんな名前を付けられたら、誰でも「あ、時間と関係あるんだ!」と思ってしまいます。
ですが、なんと「現在分詞」も「過去分詞」も、時間とはほとんど関係がありません。これは、あまり良くない名づけ方のようにも思います。とにかく「そういう名前なだけで、時間とは関係ないんだな」といったんは考えてみて下さい!まずは、分詞とは「動詞+ing」「動詞+ed」の「形そのもの」のことだ!
ということだけを覚えておいてください。
現在分詞は「まさに○○している状態」!
現在分詞「動詞+ing」には、大きく分けて2つの意味があります。
①現在進行形を作る
She is playing the piano now.
(彼女はピアノを弾いている。)
②他のことばを説明する
I saw a dog barking there yesterday.
(私は昨日そこで、吠えている犬を見た。)
現在分詞は、この2つの表現をするための材料です。順番に見ていきましょう。
現在分詞の一番わかりやすい役割は、①の現在進行形を作ることです。
She plays the piano.
(彼女はピアノをよく弾く。)
She is playing the piano.
(彼女は今ピアノを弾いている。)
主語+be動詞+現在分詞で、「今まさにやっている」という意味の現在進行形を作ることができます。これが一番わかりやすい現在分詞の使い方です。「現在」と名前がついているのも頷けますね。
それにくらべて、②の「他のことばを説明する」はちょっとむずかしいかもしれません。このような分詞は、名詞の前か後にくっついて、その名詞について説明します。
There is a dog barking there.
(そこに、吠えている犬がいる。)
名詞の前後に現在分詞がくると、「その名詞がまさしく○○している」という意味がプラスされます。この例なら、
「a dog」→どんな犬? →「barking(まさしく吠えている)」
となります。これって、①の現在進行形とすごく似ていますよね? どちらも「まさしく○○している」という意味をプラスします。現在進行形なら文全体に、名詞にくっつくとその名詞に、「まさしく○○している」の意味を付け加えるのです。根本的には同じ意味を持っているように見えませんか?
ところで、現在分詞は、かならず現在のことについて使うわけではありません。「現在」分詞なのにどうして? と思ってしまいますが、これはひとまず「文法用語の作り方が悪い!」と思っておいてください。
I was studying mathematics yesterday.
(私は昨日、数学を勉強していた。)
I saw a dog barking there yesterday.
(私は昨日そこで、吠えている犬を見た。)
こんな風に、過去の事にでも現在分詞を使うことはOKなんです。実は多くの人にとって、「現在分詞」という名前は混乱のもとになっています。大事なのは、「まさしく○○している」ということです。それが現在のことかどうかは、まったく関係ありません!
過去分詞は「動作の終わり」に注目。「過去」とは関係ない!
まず一番大切なことは、過去分詞と「過去」にはほとんど関係がないということです。そう、「過去分詞」と言っておきながら、なんと過去とはほとんど全く関係がありません! どういうこと!? と私も思います。では、実際に見ていきましょう!
過去分詞という形には、大きく分けて二種類の意味があります。
①もう終わった
②なにかをされた
実際の使い方は、3パターンあります。
①完了文を作る
②受身文を作る
③名詞の前後にくっついて、「もう終わったこと」「なにかをされた」という意味をつけくわえる。
「あることが終わった」「なにかをされた」という、一見まったく関係のなさそうな2つの意味が、過去分詞という1つの形に込められています。だから、過去分詞はちょっとややこしいのです。
過去分詞のよくみる使い方は、「現在完了形」を作ることです。中学生の時、現在完了形は「have+p.p.」と教わった経験がありませんか? この、「p.p.」とは「Past(過去) Participle(分詞)」の略です。現在完了には過去分詞が使われているのです。
I studied English once.
(昔英語を勉強した。)
I have studied English for three years.
(三年間英語を勉強し続けている。)
上の文は、「英語を昔勉強した」というだけで、今まで続けているのかわかりません。下の文は、「have+過去分詞」になっているので、「完了」のニュアンスが出ています。「完了」は、過去を現在に変えてしまう力のことです。過去に起きたことが、現在まで強い影響力を持っているとき、この現在完了形が使われるのです。
過去分詞のもう1つの意味は「受身」です。誰かに何かをされたとき、過去分詞は登場しました。
John broke the vase.
(ジョンは花瓶を割った)
これを、花瓶の視点からいいかえてみましょう。
The vase was broken by John.
(花瓶はジョンに割られた)
何かを「された」とき、「be動詞+過去分詞」で、それを表わすことができるのです。
この「完了」と「受身」の意味は、他の場面でも出てきます。例えば、過去分詞は名詞の前や後において、その名詞を説明することができます。
「fallen leave(すでに落ちてしまった葉っぱ)」「retired people(すでに退職した人々)」このように、名詞に過去分詞がつくと、「もう○○した」という意味になります。「完了」ですね。
一方で、「broken vase(割られた花瓶)」「above-mentioned problem(上述された課題)」のように、「○○された」という意味になる場合もあります。「受身」ですね。この時、動詞は他動詞になります。
「完了した」にせよ、「された」にせよ、その動作はもう起こってしまっています。過去分詞の共通の意味は、「その動作の起こった後に注目しよう」なのです。
途中経過に注目すると現在分詞、終わりに注目すると過去分詞が使われます。時間が過去かどうかとは関係ありません。「過去」分詞という名前は紛らわしいだけです!この一点だけ気をつけていきましょう。
まとめ
英語が苦手なミネコ
エリカ
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