英語のビジネスメールを送る際、どうやって書き始めればいいのかわからず、なかなかスムーズに進められない人もいるでしょう。日常英会話には慣れていても、メールには独特の言い回しやマナーがあります。
そこで今回の記事では、英語のビジネスメールにおけるマナーとともに、実際に使える例文をあげながら、さまざまな書き出しを紹介していきます。英語のビジネスメールで頭を悩ませている人は、ぜひ参考にしてみてください。
英語ビジネスメールの基本
まず、細かい点を見ていく前に基本の流れを確認しましょう。英語のビジネスメールで一番に気を付けるべきは、「結論が先」ということです。例えば、自分の不手際で謝罪をしなければならない時、申し訳なさからつい先に理由を説明したくなる人もいるでしょう。しかし、英語のビジネスメールではNGです。何よりもまず書くべきは謝罪の言葉であり、その次に状況の説明です。
相手が何か不利益を被るような事態になっているのか、どういった対応をしているのか、など「相手が知りたい情報」を先に伝えるようにしましょう。謝罪のメール以外でも、「結論→説明→結び」の流れは常に意識するべきといえます。
英語メールの型
日本語のビジネスメールと同様に、英語のメールでもまず件名を必ず入れます。本文は①宛名②書き出し③具体的な内容④締め⑤結びという以下のような流れで書いていきます。
【件名】Request for…
【本文】
①Dear Mr./Ms. (〇〇様)
②I’m writing this email to…
(~の件でメールしています)
③具体的な内容
④Please let me know if you have any questions.
(お気軽にお問い合わせください)
⑤Best regards,/Sincerely yours, 自分の署名
英語メールの件名例
件名はなるべく簡潔に、一目見て内容がわかるようにすることが重要です。下線部以降を入れ替えて使ってみてください。
【確認】Confirmation for today’s meeting
(本日の会議の確認)
【感謝】Thank you for today’s meeting
(本日の会議の御礼)
【問い合わせ】Inquiring about today’s meeting
(本日の会議についての問い合わせ)
英語メールでの宛名の書き方
メール本文の最初に、まず宛名を書きます。宛名が抜けると迷惑メールと勘違いされてしまうこともあるので気をつけましょう。名前がわからない、あるいは部署のみがわかるなど、状況によって書き方が多少変わりますので、それぞれの場合を確認していきましょう。
相手の名前がわかっている場合
宛名書きについて、相手の名前がわかっている時には以下のように書きます
【男性の場合】Dear Mr.〇〇,
【女性の場合】Dear Ms.〇〇,
名前はフルネームもしくはファミリーネームのみで書きます。親しい相手であれば、Mr./Ms.をつけずにファーストネームだけでも問題ありません。女性の敬称として既婚者にはMrs.、未婚者にはMiss.という表現もありますが、ビジネスの場では避けた方がベターです。
相手の名前がわからない場合
【男性の場合】Dear Sir,
【女性の場合】Dear Madam,
担当者名がわからない場合には、上記のように性別に合わせてSir/Madamを使い分けて書き出します。もし、性別もわからない場合には
Dear Sir or Madam,
もし、複数の人にメールを送るなら以下のようにそれぞれの敬称の後ろにsをつけます。
Dear Sirs or Madams,
部署名だけわかる場合
部署名のみがわかっている場合には、以下のように書きます。
Dear General Affairs Department staff
(総務部ご担当者様)
Dear Sales Department staff
(営業部ご担当者様)
また、役職がわかっている場合には部署名の後ろに添えましょう。
Dear Accounting Department Manager
(経理部部長殿)
Dear Logistics Department Chief
(物流部主任殿)
複数の人に送る場合
一斉メールの場合、同じ部署やチームの人に送るならば以下のような書き方で「チームのみなさんへ」とすることができます。
Dear team,
Hi team,
複数の部署にまたがって送るなら、シンプルに「みなさんへ」を表わす下記のフレーズを用いましょう。
Hello everyone,
Hi all,
Hi there,
あるいは、宛名ではなく挨拶で始めることもできます。
Good morning,
Good afternoon,
10シーンの英語メールの書き出し例
件名と宛名が書けたら、いよいよ本文です。本文の書き出しはそのあとに続く内容に合わせて、いくつかパターンがあると言えるでしょう。ここからは普段から使える10シーンの書き出しについて、和訳を交えながらご紹介していきます。
返信の場合
相手からきたメールへの返信をする場合は、その旨がわかるように書き出します。
Thank you for contacting with us.
(ご連絡いただきありがとうございます)
I’m replying to your email dated on June 16th.
(6月16日のメールに返信させていただきます)
もし、なんらかの理由で返信が遅れてしまった場合には上記のフレーズに加え、謝罪の言葉を添えると丁寧です。
Please accept my apology for the delay in replying to your message.
(お返事が遅くなりましたことをお詫び申しあげます)
I apologize for the late reply.
(お返事が遅くなり申し訳ございません)
Please forgive me for taking so long to reply.
(お返事がこれほどまでに遅くなったことをお許しください)
告知をする場合
新商品の案内など、ポジティブな情報をお知らせする場合には、pleasedやhappyなど喜びの気持ちを表す一言を含めて送ると良いでしょう。
I am pleased to be able to inform you that we have released a new product.
(この度、新しい商品を発売しましたことを謹んでお知らせいたします)
We are happy to announce that we have launched our new website.
(この度、弊社の新しいウェブサイトを立ち上げましたことをお知らせいたします)
一方、ネガティブな内容の場合にafraidなどが使えます。
I’m afraid to say this but the new product has been already out of stock.
(大変残念ながら、新商品はすでに在庫切れとなってしまいましたことをお知らせいたします)
また、事務的な連絡であれば以下のように書き出します。
This email is to inform you that we will close our office from 15th to 20th.
(15日から20日の間、事務所はお休みすることをお知らせいたします)
お祝いの場合
相手方の慶事などをお祝いする際は、以下のような書き出しがあります。
I’m very happy to hear about your well-deserved promotion.
(あなたのふさわしい昇進を聞いてとてもうれしく思います)
I’m writing this email to send mybest wishes for your new position.
(新しい役職でのご活躍を願っております)
It was a great pleasure that I heard your team won the award.
(あなたのチームが受賞されたことをうかがい大変うれしく思います)
Congratulations on your new position as a manager of the accounting department.
(経理部部長としての新しい役職、おめでとうございます)
お礼の場合
感謝の気持ちを伝えるフレーズの代表例はthank youですが、実は他にもあるので紹介します。
Thank you for your advice on the next project.
(次回のプロジェクトについての助言ありがとうございます)
We would like to express our gratitude to all of your help.
(ご協力に心より感謝いたします)
また、very much(たいへん)やdeeply(心より)、sincerely(心より)、really(本当に)といった副詞を入れると、さらに深い感謝の気持ちを伝えることができます。
I am really grateful for your kindness.
(お気遣いいただき本当にありがとうございます)
I sincerely appreciate that you took the time for me.
(お時間をとっていただきまことにありがとうございます)
お詫びの場合
メールでお詫びをする場合には、かしこまった謝罪の気持ちを表すapologizeを使うのが一般的です。なお、sorryを使った表現はややカジュアルなため、ビジネスの場では避けるべきでしょう。友人同士、同僚同士で使用するには問題ありません。
I apologize for any inconvenience that this may cause.
(ご不便をおかけして申し訳ございません)
I apologize that I told you the wrong time for the next monthly meeting.
(来月の月例ミーティングについて、誤った時間をお知らせしてしまったことをお詫び申し上げます)
Please accept our apologies for the delay of the new project.
(新しいプロジェクトの進行が遅れてしまっており、申し訳ございません)
確認の場合
「~を確認させてください」という時には、confirmもしくはcheckがよく使われます。
Let me confirm where the next conference will be held.
(次回のカンファレンスがどこで開かれるか、確認させてください)
Let me double-check when the due date is.
(締め切り日をもう一度確認させてください)
Can I check one thing with you before I decide?
(決定の前に、ひとつ確認させていただいてもよろしいですか)
また、相手の意図を確認したい時には下記のフレーズで始めるとそのニュアンスが伝わります。
I’d like to get a better understanding of what you said.
(あなたが仰ったことについて、確認させてください)
Just to confirm, does this price include all of the food?
(確認させていただきたいのですが、この価格は食べ物すべて含まれていますか)
依頼の場合
依頼をする場合は、wouldやcouldなどを用いた仮定法で、「もしできたら〜していただけますか」といった相手への気遣いを示す婉曲的な表現がよく使われます。メールでは文字のみのやりとりなので誤解のないように、口頭の時以上に丁寧にお願いをするよう心がけましょう。
Could you please help us with making some documents?
(書類作成をお手伝いしていただけないでしょうか)
Would it be possible for you to give me some advice on the next project?
(次のプロジェクトについて助言していただけないでしょうか)
I’m wondering if you could attend the meeting scheduled on July 15th.
(7月15日に予定されている会議について、出席していただけないでしょうか)
I would be grateful if you could take that role on behalf of him.
(彼に代わって、その仕事を引き受けてくださると幸いです)
苦情の場合
苦情など、言いづらいことを伝える場合、相手からの印象を悪くしないように丁寧さを意識しましょう。
I’m writing to complain about the delay of the delivery.
(配達の遅延について苦情を申し上げます)
I hate to say this but I’m disappointed with your service.
(大変申し上げにくいのですが、御社のサービスについてがっかりしています)
I’m afraid to say that the service which I received at your restaurant was unpleasant.
(恐れながら申し上げますが、あなたのレストランで受けたサービスは不快なものでした)
I wish to draw your attention to an issue with the article you released yesterday.
(昨日発表した記事についてご連絡申し上げます)
問い合わせの場合
先方に聞きたいことがある時の表現を紹介します。
This is to enquire about the new product.
(新しい製品についてお伺いしたいことがあり連絡しました)
I would like to know if there is still an available room for the meeting next week.
(来週、ミーティング用にまだ空いてる部屋はありますか)
また、「依頼」の時の表現をアレンジして、質問メールを作ることも可能です。
I’m wondering if you could tell me when the next meeting will happen.
(次のミーティングがいつ開かれるか、教えていただけないでしょうか)
I would be grateful if you could answer my question.
(ご質問に答えていただけると幸いです)
英語メールの締めの例
詳細な内容を書き終わったら、最後にメールを締める気の利いた一言を入れることで、ビジネスメールとして洗練されます。
Please let me know if you have any questions.
(お気軽にお問い合わせください)
I’m looking forward to seeing you soon.
(近々お会いするのを楽しみにしています)
もし、謝罪メールなどであれば最後にもう一度お詫びの言葉を入れると丁寧さが増します。
Once again, I deeply apologize for any convenience.
(繰り返しになりますが、ご不便おかけして大変申し訳ございません)
英語メールの結びの例
英文メールでは「敬具」や「かしこ」にあたる結びの一言を書くのが一般的です。相手との関係性に合わせて、以下のように使い分けましょう。
初めて連絡する人
Sincerely,
Sincerely yours,
Yours truly,
Yours faithfully,
Respectably yours,
日頃付き合いのあるクライアントなど
Best regards,
Kind regards,
Best wishes,
Wishing you the best,
Best,
Thanks,
Many thanks,
友人や仲の良い同僚
See you,
Talk to you later,
Later,
Take care,
そして、最後に自分の署名を添えて完成です。
まとめ
日本語と同様、英語のビジネスメールにもテンプレートがあります。問い合わせの時、確認をする時、お願いをする時、などそれぞれの場面に合ったフレーズを覚えておけば、書き出しに困ることはないでしょう。具体的な本文の内容については、普段の英会話で話しているようなことを文語体にすれば問題ありません。しかし、日常であまり英会話をする機会がないと、そもそも伝えたいことが出てこないこともあります。
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