オンライン英会話でリスニングも伸ばしたいと考えている人へのアドバイス

オンライン英会話に取り組む中で、「自分のリスニング力は本当に伸びているのか？」と不安になったことは誰にでもあるでしょう。また、「リスニング力はどのようにして高めていけばいいのか？」と悩んでいる人もいるでしょう。特に現在30歳以上の方は、大学入試センター試験にもリスニングが導入されておらず、学生時代にリスニング学習が疎かになっていた方も多いと思います。

今回はオンライン英会話を用いた学習の中でも「リスニング力」に焦点を当ててみます。

リスニング力を上げるためにレッスン中にやるべきこと

オンライン英会話では、レッスンを楽しむことも大切でしょうが、同じくらい英語力を高めようとする姿勢も重要なはずです。リスニング力においては、チューターの言ったことが理解できなければ、その度に確認するようにします。もう一度繰り返して言ってもらうこともできますし、チャットBOXなどを利用して発言内容を入力してもらってもいいでしょう。

英語のリスニングにおいて理解できない状況は主に２つに分かれます。「英語の内容そのものがわからない」状況と「英語を音として聞き取れない」状況です。言い換えれば、「文字として読んでもわからない」状況と「文字として読めばわかる」状況です。

「英語の内容がわからない」状況では

英語学習の中級者レベルまでの段階ではかなりこの状況が多いと言えます。つまり、聞いて理解しようとした英語が、そもそも聞き取れて文字にできたとしても理解できない英語であったという状況です。当然ですが、「読んで理解」できないものは、「聞いて理解」できません。ですので、この状況に頻繁に出会ってしまう学習者は、まず「読んで理解」できる量を増やさなければなりません。そして、そのために必要となることが、以前から本コラムでも繰り返している「語彙力」と「文法力」なのです。

「英語を音として聞き取れない」状況では

英語学習における中級段階から上級段階に伸びる過程で直面する方が多いと思います。具体的な数値で言うならば、TOEIC700点台から800点、900点台へと英語力を伸ばしていこうとする中で直面します。

私がよく勧める学習法は「リスニング＋音読」です。リスニング学習のために、徹底的にリスニング教材を聞き込んでいる人も多いと思いますが、その後に「音読」を付け加えることで効果は倍増すると言ってもいいでしょう。感覚的な表現になってしまいますが、「文字」として認識していた英語が、「音」として認識できるようになり、次に耳にしたときに理解しやすく感じます。また、記憶としても定着しやすくなります。さらに、「音」として記憶に残っているので、その英語を口にしようとするときにスムーズに話せるようになります。

リスニング力アップにはリスニングのトレーニングだけでなく、「読む」「書く」「聞く」「話す」といった４技能のバランスのとれた学習が最も効率が良いと言えます。

リスニング力の伸長は必ず数値化してみる

リスニング力の成長を見るためには数値化することが避けられません。そして、数値化する上で最も信ぴょう性の高い手段はテストを受験することです。
自分でCNNなどの英語音声を聞いていて「以前よりも内容が分かるようになった」、または、オンライン英会話でレッスンを受けていて「講師に聞き返すことが少なくなった」などのような声も耳にしますが、しっかりとテストを受験して数値化することが大切です。

特にリスニングは、リーディングやライティングと違い、文字として形となって残らないので、「聞けたつもり」という状態になることが多いと言えます。シビアな言い方になってしまいますが、自分の理解が間違っていてもそのことに気がつかないこともあるのです。このような「誤解」を防ぐためにもテストを受験することによって自分の学習の進捗状況をしっかりと把握すべきです。

また、テストを受験することはモチベーションアップにもつながります。テストのスコアのアップ・ダウンによって、学習動機が高まった経験は誰にでも心当たりがあるはずです。

【お知らせ】
今回取り上げた学習法などをまとめた書籍『英語力はメンタルで決まる』をアルクより上梓する機会をいただきました。どうぞよろしくお願いします。

『英語力はメンタルで決まる』