年々増加し続けるTOEIC受験者数ですが、運営団体のIIBCのリリースによりますと2016年度のTOEICプログラム受験者総数はのべ271万人を突破したそうです。市町村人口第2位の大阪市の人口が260万人だということを考えると、TOEIC人気の高まりは想像を絶するといっても過言ではありません。
この受験者数271万人のなかの、おそらく270万人以上を悩ませているのが、「リーディングパートで時間が足りない」という問題ではないでしょうか。特に、2016年5月に出題形式が変更されて以降は、読まなければならない分量が1.5倍程度増加した印象があります。(TOEICの問題は試験後回収され、問題も公表されないので真相はわかりません)。
この問題の解決に向けて「速読力アップ」が欠かせないわけですが、正しい方法で取り組まなければ思うような成果が望めません。今回は「TOEICリーディングパートを読み終えるための」正しい「速読力」の付け方について解説します。
「速読力アップには多読」というけれど・・・
「多読」することは、速読力だけではなく、リーディング力全般において良い影響を与えることは間違いありません。しかし、多くの学習者たちの問題は「多読するための時間」ではないでしょうか。とくに、毎日仕事に追われてしまい、学習時間の捻出に苦労されている社会人の方などは、コンスタントに多読する時間が取れないと思います。
一概には言えませんが、「多読」することでリーディング力の向上を感じるには、毎日60分程度の集中した読書を1~2か月程度する必要があると思います。このような時間をなかなか確保することのできない方は、「多読」以外の方法を探す必要があります。
「速く」読めるようになるには「ゆっくり」読むこと
たいていの方に驚かれることですが、「速く」読む力をつけるためには「ゆっくり細かく読む」ことが大切です。この「ゆっくり細かく読む」読み方は「精読」といわれます。一見、「精読」は「速読」と対極をなすものだと考えられがちですが、実際には、「精読」することで自然に「速読」する力が高まります。
この「自然に高まる」というところがポイントなのです。意識的に速読しようとすると、目だけが先走ってしまい、頭の理解が追いつかなくなるケースが非常に多くあります。読み進めていくにつれ、理解できていないことに気づき、もう一度同じところを読まざるを得なることになります。一方、「ゆっくり細かく読む精読」は時間がかかるように思われがちですが、一度文章を目にするだけで理解でき、文脈も整理しながら読み進めることできるため、時間のロスの少ない読書が可能になるのです。
具体例を紹介します。次のような一文(TOEIC公式問題集のビジネスメールからの抜粋です。)をどのようにして「精読」するかについてです。
(a few「いくつかの」、requirement「要件」、release「譲渡する」、fund「資金」)
日本語訳:「あなたにこの資金をお渡しする前に、満たしていただかなければならない要件がいくつかあるのでご注意ください」
この文章を「精読」する際に頭の中で行われていることです。
① Please + 動詞の原形は「~してください」という依頼の文章である。
② note は他動詞なので that より後ろは名詞節として note の目的語となる。
③ there are~ は「~がある」。a few requirements は「いくつかの要件」。
④ that must be met の that は関係代名詞で先行詞は a few requirements。
⑤ releaseは「(権利、財産など)を譲渡する」。giveなどと同じように、「release(give) 物 to 人」となりやすい。
などということを一つ一つ確認していくのです。単語だけをつなげていっても意味がとれそうですが、英文が長く、複雑になっていくにしたがい、結果的に「精読」するほうが速く読めるようになっていきます。
「精読」するために欠かせないこと
「精読」する上で最も大切なのは「全文訳」です。「精読」するための教材は必ず「全文訳」のついているものを選びましょう。
英字新聞や雑誌などは「全文訳」がついていません。ですので、「精読」していく上での疑問や不明点が解決されません。「精読」学習には向いていないと言わざるを得ません。
ぜひ、みなさんも「精読」で「速読力アップ」を目指す学習に取り組んでください。
Please SHARE this article.
英語を話せるようになりたいなら
学習のプロにみてもらおう
英語を学んできたのに、いざ話そうとなると全く言葉が出てこない、その原因は圧倒的にアウトプット量が不足していることにあります。
英会話の経験量を増やしたいなら断然オンライン英会話がおすすめ。1日25分だけ英語を話す習慣が鍵を握っています。高いお金を払って海外留学する必要はないのです。
無料登録しておくとお得な情報が届きます
今すぐ無料体験する最適な学習サイクルが
レアジョブ英会話ひとつで完結
※「ソロトレ」は有料会員様のみご利用いただけます
レアジョブ英会話なら、英会話レッスンはもちろんのこと、「聞いて話す」発話トレーニング「ソロトレ」や一歩一歩英語力を積み上げられるオリジナル教材など、オンライン英会話市場で長年培ってできたコンテンツを豊富に取り揃えています。(追加料金なし/教材無料)苦手を克服したいなら使うべき選りすぐりのコンテンツです。
利用者インタビュー
無料登録~7日以内なら初月半額
今すぐ無料体験する