新年の目標に「英語が話せるように」「英語力UP」などと考えている人も多いようです。英語学習ブームの日本には多くの英語学習法があり、最近では「英語で日記」も人気学習法の一つになりました。
今回は、「英語で日記」の始め方と挫折しないためのポイントについてです。
「英語で日記」はなぜ効果的なのか?
英語学習を効率的に行うには4技能(聞く・読む・話す・書く)をバランス良く学習し、バランス良く伸ばしていくことが大切です。
しかし、日本の英語学習者の大半は、「聞く」「読む」というインプットを中心とした学習に偏ってしまいます。
理由はその手軽さにあります。
特別な準備もせず一人で何となくできるからです。書店の英語学習書コーナーも大半が「聞く」「読む」に関するものです。こうした偏りを「英語で日記」は修正してくれます。毎日、「書く」というアウトプットする機会を作ってくれるのです。ここが「英語で日記」によって英語力が伸びる大きな理由なのです。
「準備だけ」ではいけないが「準備も」しっかりと
何か新しいことを始める時には、「形だけではダメ」ですが、「形から入る」ことも大切だと思います。気持ちだけでなく、しっかりした準備することにより、継続していく気持ちも高まるはずです。
まず、しっかりしたノートを準備します。これは20年間の高校教員としての私自身の経験からですが、私は新年度の始まりに必ず生徒に「ルーズリーフでなくノート」を準備してもらいます。はっきり断言できますが、ノートを使う方が生徒の成績が伸びるからです。
「ノートの方が復習しやすい」「ルーズリーフは無くなりやすい」「ノートの方が達成感を得られる(挫折しにくい)」・・・、などのようなことが関係しているようです。
準備するノートはもとから日付の入った手帳タイプのものをお勧めします。理由は二つあります。
一つ目に、いつでも持ち運ぶことにより、ちょっとしたスキマ時間に書くことや読み返すことができるからです。これは実際にやってみるとわかりますが、机に向かって「書こう!」と思った時ほど良い表現が思いつきません。電車に乗っている時などの何気ない瞬間に良い表現がひらめくことが多々あります。そのような瞬間を逃さないためにも常に日記は持ち運びたいです。
二つ目に、もとから日付が入っていることにより、「毎日書かなければならない・・・」という強制感が出されます。空欄の日を作らないという気持ちと、毎日続けてきたという事実は、「英語で日記」を続けるモチベーションを高めてくれます。
英語で日記を「書く」だけでなく「口に出す」
「英語で日記」の目的は日々の生活の記録ではありません。毎日の振り返りだけなら日本語で書いた方が手っ取り早いはずです。「英語で日記」の最大の目的は英語力UPです。
そして、このポイントをさらに効果的にするには、「書く」だけで終わらず、「口に出す」トレーニングをするべきです。「口に出す」トレーニングによって、「英語で日記」の中で学んだ表現が会話の中で使えるようになるのです。つまり、「英語で日記」を書き、さらにそれを口に出すことにより、アウトプット能力の「書く」「話す」が同時に高められていくのです。
「アウトプットを意識したインプット」が大切
繰り返しになりますが「英語で日記」の目的は英語力のUPです。さらに言えば、アウトプットできる表現を増やすことにあります。
よくある失敗は、自分の使える表現だけで書こうとしてしまうものです。結果はこんな感じになります。
I was tired.(今日は疲れた。)
It was hot today, too.(今日も暑かった。)
・・・。
毎日この繰り返しでは英語力のUPは期待できません。そもそも面白さがなくなり、挫折してしまいまうでしょう。アウトプットできる表現を増やす上で大切なことは「アウトプットを意識したインプット」です。
「英語で日記」に焦点を当てた書籍を利用するのもいいでしょう。リスニングやリーディングの学習中に「使えそうだな・・・」と思った時はそれらをメモしておき、意識的に日記の中で使っていくことも有効的です。このような「アウトプットを意識したインプット」は英語学習そのものの質を高めてくれます。
I am looking forward to eating out with my sister tomorrow.
(明日、妹と外食できるのが楽しみだ。)
I will have to make more efforts to make my presentation more appealing.
(プレゼンを良くするためにもっと努力しよう。)
こんな風に英語日記が書けるようになるといいですね。
「英語で日記」を続けるために
「英語で日記」を挫折しないためのいくつかのポイントです。参考にしてみてください。
●一文一文をできるだけ長くする。(短い文だとどうしても単調になりがちです)
●「英作文は英借文」を徹底する。(つまり、インプットの徹底です)
●「~でした」など過去のことだけでなく、自分の気持ちや予定も入れる。
ぜひ、「英語で日記」で英語力UPを目指してみてください。
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