英語を話すとき、必要になるのが表現力です。友達と話している時も、お客さんと話している時も同じ英語を使っていたら、せっかくの英語がもったいなくありませんか?マナーの問題だけではありません。いつも同じ表現ばかり使っていると、せっかくの英語に彩りがなくなってしまいます。
ですが、たくさんのフレーズを丸暗記するというのも大変なものです。もっと効率よく表現力を鍛える方法はないのでしょうか?今回は、英語の表現力をどうやって伸ばしていくかを考えてみましょう。
場面別で覚えよう
表現力がある人って、具体的にどういう人でしょうか?私は、場面に合ったことばを選んで使える人だと思います。ただ単語をひたすら覚えるより、場面別で覚えておけば、より実戦的な語学力になります。今回は「カジュアルな場面」と「フォーマルな場面」に分けて考えてみましょう。
カジュアルな言い回しの法則は「音が短くなる」
カジュアルな英語の特徴は、単語がよく省略されることです。
Where are you going?(ウェアーアーユーゴーイング?)
(どこに行くんですか?)
こんなことを聞くとき、親しい友達同士ならこんな風に言うでしょう。
Where you goin’?(ウェアユーゴーイン?)
(どこ行くの?)
be動詞の「is」や「are」はよく省略されてしまいます。有っても無くても意味が同じだからですね。また、単語の音も短く変化してしまいます。
What’s up?(ワッツ・アップ?)
(よお)
もともとカジュアルなこのフレーズも、友達同士ならさらに短くなってしまいます。
Whazup?(ワザップ?)
(よっ)
こんな風なフレーズで話しかけられたら、その人とは親しい関係だと思って大丈夫です。このように、カジュアルな場面では「単語と音が省略されてしまう」傾向があります。
もう1つ、カジュアルな場面らしい英語があります。学校ではあまり教えてもらえない「句動詞」です。名前だけを見るとちょっとむずかしそうに見えますが、中身はかんたんです。句動詞とは、「かんたんな動詞」+「かんたんな前置詞」を組み合わせて使う表現です。「go to」や「look at」も句動詞だと言われれば、決してむずかしくないことがわかります。
この句動詞は、英語のカジュアルな場面でよく出てきます。硬い、むずかしい言葉を柔らかく言いたいとき、英語のネイティブはこの句動詞を使うからです。例えば、初対面で相手の呼び方を考える場面を想像してみましょう。
How can I call you?
(なんとお呼びしたらいいですか?)
普通の動詞「call」を使うと、ちょっと硬くて不自然になってしまいます。
How do you go by?
(なんて呼んだらいい?)
「call」と似た意味の句動詞「go by」を使うことで、硬すぎない表現になりました。
今度は、愚痴を言う場面を考えてみましょう。「イライラ」するは「feel annoyed」という言い方がよく知られています。
I feel really annoyed!
(とってもイライラします)
「feel annoyed(イライラする)」は、愚痴としてはちょっと真面目すぎると思われる場合があります。こういう場合も、句動詞を使うことでカジュアルな表現になります。
I’m fed up!
(もうウンザリだ!)
「fed」は「feed(食べさせる)」の受身形で「食べさせられる」、「up」は「○○し切る」のニュアンスを持っています。2つを合わせて「もう限界まで食べさせられた」→「ウンザリだ」という意味になります。句動詞の「fed up」の方が、「ウンザリだ!」という気持ちをストレートに表せるのです。
まとめると、カジュアルな場面では「単語を省略する」「音を短くする」「句動詞で言い換える」を意識することで、表現力をアップできるのです。
フォーマルな場面では「文を最後まで言い切る」!
英語には日本語のような敬語はありませんが、フォーマルな表現はやっぱり存在します。表現力アップのキーになるのは「単語を1つ1つていねいに発音する」ことです。
Where are you going at this night?
(この夜はどこに行かれるんですか?)
この同じ文が、読み方によってフォーマルにもカジュアルにもなるのが英語の特徴です。フォーマルな場面では、1つ1つの単語をしっかり発音します。カタカナで書いてみると「ウェアーアーユーゴーインアットディスナイ?」のようなイメージです。
これがカジュアルな場面になると、色々な音や単語が省略されて、別物になってしまいます。例えば「ウェラユゴーイナッスナイ?」のようなイメージです。
表現力というと、単語やフレーズの問題だと思ってしまいがちです。でも、実際にはこういう「読み方」の区別ができることの方が、英語の表現力に強く関わってくるのです。
また、フォーマルな話し方では、ハイレベルな単語をよく使います。
Let me hand out the document.
(資料を配らせてください)
この言い方は、「hand out(配る)」という句動詞を使っているので、少しやわらかいニュアンスがあります。その一方で
Let me distribute the document.
(資料を配布させてください)
1つの単語だけで話すと、フォーマルな雰囲気が出てきます。TOEICやTOEFLに出てくる「難関単語」は、こういう場面で使われるものです。「日常会話にむずかしい単語はいらない」と言われるのは、使われる場面がフォーマルだからなのですね。言葉選びが場面に応じてできる人は、英語の表現力が高い人です。
場面に合った表現は、口を使って覚えよう
具体的な勉強法は2種類あります。
多くの人は、学校の英語の影響で、硬い表現の方ばかり覚えてしまっています。まずは、市販の「英会話フレーズ集」を読んで、カジュアルな場面にふさわしい表現を覚えてみる必要があります。「How are you?(ご機嫌いかが?)」よりも「What’s up?(よお)」、「Are you OK?(大丈夫ですか?)」よりも「Hey, chill out!(落ち着け!)」がふさわしい場面があるからです。
もう1つの勉強法は、話し方を工夫することです。カジュアルな場面ではbe動詞などを省略してスラスラ話す、フォーマルな場面ではできるだけていねいに単語を発音する、これができることも表現力の1つです。英会話フレーズを覚えるのと同じくらい大事だと私は考えています。
場面別の表現は、発音の仕方で変わってきます。ですから、参考書をただ見ていてもなかなか身に付きません。単語や音を省略する読み方・1つ1つていねいに発音する読み方、音読練習をして体にしみ込ませておくことが大切です。英語の音読練習の中で少しでも意識してみると、それだけで表現力を大きくアップさせることができるはずです。
句動詞については、焦って勉強する必要はありません。種類も多いですし、相手が英語のネイティブでないと通じないこともあります。もしネイティブと接する機会が多ければ、参考書を一冊持っておくといいでしょう。
まとめ
場面に合わせた表現を覚えることで、英語の表現力は一気にアップします。そのためには、フレーズの丸暗記だけではあまり効果がありません。大事なのは、カジュアルな話し方、フォーマルな話し方の法則を知ることです。これは一度身につければ、どんなトピックを話すときでも応用することができます。
カジュアルなら「単語の省略」「音の省略」「句動詞」、フォーマルなら「しっかり発音」「むずかしめの単語」。このルールを理解するだけで、英語の表現力は一気にアップします。丸暗記以外にもやり方はあるのです。話し方の法則をマスターして、英語の幅を広げましょう。
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