外国人と話をしていて、相手のジョークにびっくりして「うそでしょ!」と言ったら、ギョッとした目で見られた。こんな体験談をよく聞きます。
英語圏の人が日本語を勉強すると驚くのが、「うそでしょ!?」という言い方です。私たちにとっては、驚いたときに普通に使うことば、なんで英語圏ではNGなんでしょうか?
その答えは、文化の違いにあるのです。
英語はどうして「うそ」がNG?
「『うそつき!』って英語でなんていうと思う?」
私が学部で英語を勉強していたころ、先生がふとたずねました。辞書的には、「うそ」は”lie”, 「うそつき」は”liar”です。私は何も考えずに、”You’re a liar!”と答えました。
先生は笑って、「君、アメリカだったら撃たれても文句言えないよ」と返しました。それくらい「うそつき」は強烈なことばらしいのです。私は本当にびっくりしました。
「うそつき」は英語では絶対のNGワード。でも、それって、なぜなのでしょうか。
英語ではうそをつく≠冗談
日本語では「うそ」は「冗談」くらいのニュアンスだと思います。びっくりする話を聞いて、「うそでしょ!」と返すのは、別に相手に騙されていると思ったからではありません。「マジで?」「ほんとに?」くらいのニュアンスですよね。
でも、英語のlieはそんなに軽いニュアンスでは使えません。「うそをつく」ことの重さが、文化によって違うようなのです。
神様の教えに背くから?
英語圏では、うそをつくとは正義に反することです。自分の中にいる正義を裏切って、間違ったことを伝える。これは、多くの人にとってとても良くないことです。宗教との関係があるかもしれません。
何人かのネイティブが「キリスト教の世界ではうそは大罪だから。その習慣が残っていて、今ではキリスト教徒じゃなくても『うそつき』と言われるとショックなんだ」と証言しています。
もちろん、だからといって英語圏の人が全員正直者だとか、そういう話ではありません。ずるい人だって大勢いるでしょう。ただ、日本と違って「うそ」ということばの重みが全く違うのです。
英語だけじゃない? 世界的にも「うそ」はNG
世界には「うそ」がNGになっている地域がたくさんあります。例えばイスラム教圏のインドネシアでも「うそつき」はかなりきついことばになるようです。
中国語でもロシア語でも「うそつき」は攻撃的過ぎる表現になります。以前、友人をこれで怒らせたこともあります。冗談を言われて、「騙人!(うそつくな!)」と返したら、「うそなんかついてない。なんでそんなひどいことをいうの?」と真顔で詰められました。
英語に限らず、世界では「うそ」ということばは使わない方が無難なのです。
英語のlie(うそ)はNGワード!
英語のlie(うそ)や、liar(うそつき)はNGワードです。怒られる覚悟がなければ使ってはいけません。
日本人は、日本語の直訳で気軽に”liar”ということばを使いますが、これはかなりきつい侮辱のことばだと覚えておかなければいけません。
うそでしょ!? =”Are you lying!?”
日本語では、驚いたときに「うそでしょ!?」と言いますよね? 別に、「うそをつく不誠実なヤツだ!」と言っているわけでもありませんよね。ただビックリしたというだけ。
「うそでしょ!?」を直訳して”Are you lying!?”と言ったら、英語ネイティブはビックリするはずです。ネイティブの感覚では、「お前は不誠実で信用の置けないどうしようもないヤツだ!」と面と向かって言われたくらいのインパクトがあります。
日本語と英語で、ニュアンスが全く違うのです。
Liar(うそつき)はネイティブを傷つける
更に危ないのが”liar”(うそつき)ということばです。「うそだぁ!」くらいの気持ちで”You are a liar!” と言ってしまったら、本気で怒らせることを覚悟しないといけません。人格を否定されたくらいのショックを受けさせてしまうからです。
せっかく仲良くなれそうなのに、そんなひどいことを言いたくないですよね。では、私たちの「うそでしょ!?」はどうやって英語で言えばいいのでしょうか?
英語の「うそでしょ!」3選
「うそでしょ!?」の英語での言い方を、3つのポイントで説明します。
ポイントは「うそ」という言い方をしないことです。「うそでしょ?」は「驚いた」気持ちを伝えることばですよね。そのニュアンスを残したまま、別の言葉で言いかえるのです。
ホント? のreally?
「うそ」の代わりに「ホント?」をつかえば、日本語のままのニュアンスが伝わります。
Really?
ホント?
このかんたんなフレーズで、驚いた気持ちをしっかり表現できます。
Are you serious?
本気なの?
Seriously?
マジ?
serious(本気)も使えます。「うそでしょ?」→「ほんと?」に言いかえてあげるだけで、英語でも使える表現になるのです。
からかってるんだよね? の”Are you kidding me?”
「うそをつく」の代わりに「からかう」を使うこともできます。kidという動詞で、「からかっている」という意味になります。
Are you kidding me?
からかってるんだよね?
「うそをつく」→「からかう」に変えてあげれば、ニュアンスはそのままで英語にすることができます。
Stop kidding me!
からかわないで! / 冗談やめてよ!
“Stop kidding me!” で、「からかうのはやめて!」という意味です。これも日本語の「うそでしょ?」と同じニュアンスで使えます。
信じられない! の”I can’t believe it!”
最後は、「信じられない」という言い方です。「あなたが」うそをついているのではなく、「私が」信じられない。主語を私にすると、ニュアンスが柔らかくなりますよ!
I can’t believe it!
(私は)信じられない!
ポイントは、相手をうそつき扱いしないこと。私が信じられないという言い方なら、ネイティブを傷つけません。
シンプルに”Oh my god!” でも大丈夫です。信じられない! というニュアンスを出すことができます。
まとめ
日本語を直訳しても、ニュアンスが伝わらないことがあります。「うそ」はその代表です。日本語ではふつうに使える表現なのに、英語ではものすごく強烈なことばになってしまいます。
言語を使う時には、単語を翻訳するだけでなく、ニュアンスが大事なもの。英語らしいニュアンスで気持ちを伝えましょう!
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