Can you buy some more coffee before we use up this bottle?
「use up this bottle」
このフレーズはどんな意味だと思いますか? use=使う、bottle=ボトルだとすると、「ボトルを使う」でしょうか。とすると、このuse upのupはどんな意味になるのでしょう。なくてもよさそうに見えますよね?
英語でむずかしいのが前置詞です。TOEICで900点近い点数の人だけを対象にした実験でも、前置詞だけはどうしてもマスターできないという結果が出ています。
今回はそんな前置詞の中でも、特によく使われる「up」について、「上昇」「限界」「出現」の3つに分けてご紹介します。
英語のup:基本は「上昇」
英語のupは、学校の教科書では、「上」という意味で教わりましたよね? スピードアップのアップのように、日本語でもよくつかわれています。
The sun is up.(太陽が昇っている。)
To climb up the mountain.(山を登る。)
「上昇」のニュアンスが、upということばの中心です。すべてのupに共通しているといえます。
英語のupは「上に」という意味が一般的
upを見たら、まずは「上」と考えます。
Go up the stairs.(階段を上る。)
Raise up my hands.(手を挙げる。)
このように、「up」を見たら、まずは「上」だと考えます。
英語のupは日本語で「上げる」「上がる」でOK
「上昇」のupを日本語に訳すときは、まずは「上げる」「上がる」を考えてみます。
Carry up the piano with stairs.(ピアノを階段で運び上げる。)
She jumped up.(彼女は飛び上がった。)
このように、upを見たら、まずは「上がる」「上げる」と訳してみるのが良いでしょう。「上」というニュアンスが強くありますね。
英語のup:「限界」「出現」の意味も
upの基本は「上昇」です。でも、英語ネイティブと私たちの「上昇」という感覚には大きな差があるようです。
天井をイメージしてみてください。天井は上にありますよね。それだけでなく、いちばん高いところというニュアンスもあるはずです。昇進の見えない限界を「ガラスの天井」と呼びますよね。上に行く=限界にたどりついてしまうというニュアンスが感じられませんか?
英語ネイティブは、upということばから「それ以上いけない限界にたどりつく」というニュアンスを感じるのです。
同じように、upには「出現」の意味もあります。もともと下(down)にあったから見えなかったものを、上(up)に持ってくる→目に見えるようになるという想像ですね。「ポップアップ」のイメージが分かりやすいと思います。
同じ「上」でも、私たちと英語ネイティブの想像するものはずいぶん違うのです。
英語のupのニュアンス:「上に届く」→「限界」
英語ネイティブは、限界に到達するというニュアンスをupから感じます。実際の例を見てみましょう。
Can you buy some more coffee before we use up this bottle?
(このボトルを使い終わる前に、他のコーヒーを買ってきてくれない?)
Now the experiments are completed, he just has to write up his findings.
(実験は終わったので、あとは(論文を)書いてしまうだけだ。)
出典:https://www.macmillandictionary.com/dictionary/british/write-up_1
use、writeという動詞にupがついていますね。限界までやるというニュアンスをつけるために、「up」が使われています。
英語のupのニュアンス:「下から上に」→「出現」
upのもう一つのニュアンスは「出現」です。upの反対はdown(下)ですよね。下から上に上がってくると、見えなかったものが見えるようになります。ですから、upには「出す」「出てくる」という意味があるのです。
He makes up a story about his dog eating his homework.
(彼は犬に宿題を食べられたという言い訳をでっち上げる。)
Why did you bring up that subject in front of everyone else?
(なんでみんなの前でそんな話題を持ち出したの?)
makeにはもともと「作る」という意味があります。upがつくと、もともとなかったものを作り出してしまうというニュアンスが強くなります。同じようにbring upも、なかったものを出してくるというニュアンスがあるのです。
もともと下(down)にあったから見えなかったものを、上(up)に持ってくる→目に見えるようになると想像すればわかりやすいですね。ネイティブにとっては「上に行く」→「出現」なのです。
英語のupの勉強法
英語の前置詞は、特に動詞とくっついた場合に意味がむずかしくなります。その原因は、ネイティブのものの見方・考え方が前置詞に現れてくるからです。
私たちが前置詞を勉強するときは、丸暗記ではなかなか大変。だからこそ、upの持つニュアンス・ネイティブの感覚を勉強するべきだと私は思います。
英語のupは「上へ」ニュアンスで覚える
英語のupは、「上の方向」という共通のニュアンスを持っています。「レベルアップ」もレベルが上がるという意味ですよね。upということばから「上」を想像するのは、日本人も英語ネイティブも同じです。
ただし、私たち日本語ネイティブと、英語ネイティブでは、「上」に持っているイメージが違います。その違いを理解すると、もっと効率よく英語をマスターできるのです。
英語のupのニュアンスまとめ
英語のupの一つ目のニュアンスは、本当に物理的に上に行くことです。
・Carry up(運び上げる)
・Jump up(飛び上がる)
など、本当に上の方向に何かが動くとき、upを使います。
二つ目は「限界」です。「出来上がる」の上がるとイメージするとわかりやすいですね!
・Write up(書き上げる)
・Use up(使い切る)
何かを最大限までやってしまったことを、ネイティブは「上」と感じるのです。
最後に、「出現」があります。
・Come up(思いつく)
・Make up(作り出す)
今まで下のほうに隠れていて見えなかったものが、「上」に来たから見えるようになった…ネイティブはこのようにイメージしてupを使います。ポップアップのアップが近いイメージです。
ネイティブの「上」に対するイメージが、upに現れているのですね。
まとめ
前置詞には、ネイティブの世界の見方が隠れています。だからこそ、とても英語が得意な人たちでさえ、かんたんにはマスターできないのです。
upには「上」というニュアンスがあります。ですが、英語ネイティブと私たちの感じ方は同じではありません。「上昇」「限界」「出現」この3つをupから感じることができたら、きっとネイティブの感覚に近づけています。
ニュアンスをしっかり身に着けて、生きた英語をマスターしましょう!
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