「foundと言ったので『見つかった』のかと思ったら、実は『設立する』ということだった!」なんていう経験はありませんか?「見つける」という意味の動詞findの過去形foundは、「設立する、基礎を作る」という意味を持つ動詞の原形でもあるのです。音もつづりも同じなのに意味が異なる英単語について、普段の会話の中で特に注意するようにしたいものをまとめてご紹介します。
right、leftなど簡単な英単語の思い違いに要注意
rightと聞いててっきり「右」という意味かと思ったら、実は「正しい」や「権利」という意味だったということありませんか。普段よく使われる基本的な単語にも、場面によって異なる意味で使われているものがよくあります。うっかり思い違いをしないよう、代表的な単語を整理しておきましょう。
rightは右?権利?それとも正しい?
【右】It’s on the right.(それは右側にあります)
【権利】We have no right to do so.(私たちにそうする権利はありません)
【正しい、正しく】It went right.(うまくいきました)
That’s right.(その通り)のように、rightは「正しい」という意味で使われますが、It went right.(正しく行った=うまくいった)のように言うこともあり、「右」という意味と取り違えないよう要注意。
leftはleaveの過去・過去分詞
【左】It’s on your left side.(あなたの左側にあります)
【残された】It’s left on the floor.(床に残っています)
leave(去る、残す)という動詞の過去形・過去分詞形がleftとなり、be left(残された)とすると、「左」と区別しにくくなることが。前後の語句に注意するようにしてください。
lightは動詞にもなる
【軽い】It makes me feel light.(気持ちが軽くなります)
【明かり/火】Please give me a light.(明かり/火をください)
【照らす】Can you light it up?(明かり/火をつけてもらえますか?)
a lightのように前置詞があると「軽い」と「明かり/火」の区別がつきやすくなります。light it up(明かり/火をつける)のように、動詞としても使われることに注意してください。
trainは「訓練する」という動詞になる
【電車】We need to find the right train.(正しい電車を見つけないと)
【訓練する】We need to train them.(彼らを訓練しないと)
training(トレーニング、訓練)のように動名詞になっていると区別しやすいのですが、動詞の原形が使われている際には注意が必要です。
こんな単語も要チェック!
can | 「~できる」「缶」 |
second | 「第二の」「秒」 |
kind | 「親切な」「種類」 |
watch | 「見る」「時計」 |
book | 「本」「予約する」 |
知っているつもりの単語の別の意味に要注意
It’s a fine.とfineにaがついていると、「間違っている」と思ってしまったりしないでしょうか。このfineは、「罰金」という意味で使われているのかもしれません。よく知っているつもりの単語でも、実は別の意味がある例を見ていきましょう。
fineは「罰金」にもなる
【よい】It’s a fine day.(いい日ですね)
【罰金】I was charged a fine.(罰金を科せられました)
【罰金を科す】I was fined.(罰金を科せられました)
fineは「罰金」という名詞であると同時に「罰金を科す」という動詞にもなります。fineに前置詞がついていたり、finedと変化している場合には注意してください。
interestには「利子、利益」という意味が
【興味関心】It has nothing to do with my interests.(それは私の興味とは何の関係もありません)
【興味を起こさせる】It interests me.(それは私に興味を起こさせます)
【利子】The interest rate is 3%.(利子率は3%です)
interestは「興味関心」という名詞または「興味を起こさせる」という動詞。interestedで「興味がある」という形容詞、interestingで「面白い」という形容詞です。その一方で、名詞interestが「利子、利益」という意味で使われます。
succeedは「成功する」だけではない
【成功する】Don’t worry, you’ll succeed.(心配しないで、成功しますよ)
【継承する】He succeeded his father.(彼は父親の跡を継ぎました)
succeedというと真っ先に「成功する」という意味が思い浮かぶかもしれませんが、実は「継承する」「後に続く」という意味でも使われます。名詞にした場合は、successが「成功」、successionが「継承」です。
foundが「見つかった」ではない場合
【見つかった】It was found in 1891.(それは1891年に見つかりました)
【設立する】It was founded in 1891.(それは1891年に設立されました)
「設立する、基礎を作る」という意味の場合、動詞はfound – founded – foundedと規則的に活用します。-edがついていたら、「これは『設立する』のfoundでは」と思うようにしてください。
こんな単語も要チェック!
ring | 「指輪」「鳴る」 |
present | 「プレゼント」「現在の」 |
lie | 「横たわる」「うそをつく」「うそ」 |
fly | 「飛ぶ」「ハエ」 |
過去形・過去分詞が原形のままの動詞
cost(費用がかかる)のように、cost – cost – costと、過去形や過去分詞の形が変わらない動詞があります。しかもcostには「コスト、費用」という名詞の意味もあり、うっかり意味を取り違える原因になることが。原形・過去形・過去分詞が同じ形の動詞を整理して、使い方を確認しておきましょう。
cost(費用がかかる)を活用する
【現在】How much does it cost?(いくらかかりますか?)
【過去】It cost me a lot.(ひどくお金がかかりました)
【過去分詞】It has cost 1,000 dollars.(1,000ドルかかっています)
【名詞】What’s the cost?(費用はいくらですか?)
三人称単数現在の-sがついていないときは、過去形である可能性が。名詞を見分けるには、前置詞に注目してください。
hurt(傷つける)を活用する
【現在】It hurts.(痛みます)
【過去】She hurt me.(彼女のせいで傷ついた)
【過去分詞/形容詞】I’m hurt.(傷ついています)
やはり主語が三人称単数なのに-sがついていないときは、過去形だと思ってください。過去分詞は「傷ついている」と形容詞のように使われます。
put(置く)の活用も同じ
【現在】Put it on the desk.(それをデスクの上に置いてください)
【過去】He put it on the desk.(彼はそれをデスクの上に置きました)
【過去分詞】It was put on the desk.(それはデスクの上に置かれました)
日常よく使う動詞ながら、過去形も過去分詞も原形と同じ形であるput。違いを出したいときは、placed(置いた)、left(残した)などを使う手もあります。
こんな単語も要チェック!
cut – cut – cut | 切る |
hit – hit – hit | 打つ |
let – let – let | ~させる |
set – set – set | 置く、セットする |
spread – spread – spread | 広がる、広げる |
split – split – split | 割れる、割る |
会話の中ではこんな勘違いに気をつけよう
文字で見ているとなるほど、と思うかもしれませんが、耳で聞いていると思い込みで間違えてしまうことが。例えば以下のように勘違いしてしまうかもしれません。
interestの勘違い
A: There will be no interest.
(利子はありません)
B: You are not interested?
(ご興味ないんですか?)
A: I mean, you will not earn extra.
(つまり、余分に稼ぐことはないということです)
foundとfoundedの勘違い
A: The building was founded in 1920.
(建物は1920年に築かれたんです)
B: Was it found in 1920?
(1920年に発見されたんですか?)
A: No, it was constructed in 1920.
(いえ、1920年に建てられたんです)
会話の中では、自分でわかっているつもりでいても、実はうっかり意味を取り違えていたり、相手に別の意味で受け取られていたりするかもしれません。
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